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先月は私が慌ただしくしていたからでしょうか、それともあまりマスコミで大きく取り上げられなかったのでしょうか、歌手の浅川マキさんが1月17日に亡くなったという訃報を先週になって知りました。
浅川さんの事を知ったのは多分高校生の頃だったと思います。(ひょっとしたら中3だったかも・・・)
私より世代的に上のいわゆる団塊世代の人たちが勢いを持っていた頃の話です。
その頃、おこづかいをコツコツ貯めては レコードを買うのが私の楽しみでした。
レコード屋さんに行って レコードを選んでいた私に知人のお兄さんが声をかけてきて「何を買うか悩んでいるんだったらこれがオススメだよ。」と言って浅川マキさんの『ブルー・スピリット・オブ・ブルース』を勧めてくれました。
ちょっと背伸びしてオトナぶりたかった私は言われるままにそのレコードを買ってみました。
家に帰って彼女の音楽を聴いて 衝撃を受けました。
暗い・・・とにかく暗い・・・でも、その暗さがなぜかほっとする気持ちにさせてくれたりしました。(『大砂塵』という曲は特に私のお気に入りです。)
その頃、雑誌のインタビューに浅川さんが答えていたのですが 彼女の住んでいる場所が都心のビルの屋上にある建物で そこでインタビューが行われていたのを覚えています。
華やかできらびやかなはずの都会のど真ん中にいながらも ガランとして冷たい夜のビルの屋上の小さな部屋に住む浅川さん・・・
私の中で浅川さんのイメージは『都会の中の孤独の象徴』になりました。
私が高校1年の時に父が東京に転勤になり、私は広島の高校に通いながら、学校が長期の休みに入ると両親の言いつけで東京に出てきて家族と過ごす、という生活をしていました。
誰も知りあいのいない東京での生活、友達を作ろうにもそんな場所も機会も与えてもらえない中、私は浅川さんの歌の世界にどっぷりと浸って過ごしました。
浅川さんは高校生の頃、大好きで憧れていた歌手のひとりでした。
ちなみに浅川さん以外では 憂歌団、あがた森魚さんが好きでした。
一度は彼女のライブに行きたい、と思っていたのに とうとう行けずじまいになってしまいました。
浅川さんのご冥福をお祈りいたします。
そのニュースをラジオで聞きました。
かもめが流れました。
もうすっかり忘れていたのに、そんなに聞き込んでいたわけではないのに、悲しくもないのに
なぜかズキンとしました。
若い頃は格好つけてわかったふりしてた孤独が今なら分かるかもしれない、そんなことを思ってみたりもしました。
かもめ~わらって~お~くれ~
ご冥福をお祈りします。
浅川マキさん・・・独特の美意識を持ち、音楽の姿勢を貫いた方で 彼女はいつも孤独感を漂わせていましたね。
彼女の年齢を初めて知りました。
67歳・・・私にとって彼女はいつまでも年齢不詳だけど多分30代・・・みたいに思っていたので時の流れに改めてショックを受けました。
「かもめ」や「夜が明けたら」なども 私の好きな曲です。