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サロン・デュ・シネマ。

2007-01-15 02:27:22 | 映画・演劇・文学
12日のmetro(メトロ紙)に次のような広告が出ていました。

第1回サロン・デュ・シネマ。どのようなイベントなのでしょうか。初めての開催なので、どのような内容なのかわからないのですが、とにかく出かけてみました。


会場は、15区、ポルト・ド・ヴェルサイユのエクスポジション・センター。3日間と開催期間が短かったせいもあるのでしょうが、何しろテーマが映画、映画好きの多いこの街らしく、朝から多くの入場者が詰めかけていました。それも、老若男女、子供からお年寄りまで、幅広い年齢層が来場していました。

内容は、映画作品自体の紹介ではなく、映画やCMの「撮影」を中心にした展示・紹介になっています。撮影機材、撮影のプロセス・・・それらが見たり、触れたり、体験できるようになっています。

例えば、『マリー・アントワネット』の撮影に使われた馬車が展示されていたりします。


また、実際にTVCFのスタジオ撮影を行い、撮影がどのように行われるのか、直接見れるようになっています。

引き伸ばされた絵コンテがブースの壁に展示され、中のスタジオでは実際にスタッフやタレントがフランス国鉄(SNCF:サロン・デュ・シネマのスポンサーのひとつ)のCFの撮影を行っています。

こうした撮影をはじめて見る人が多いのか、興味津々で見ている人が多くいました。

撮影用カメラには自由に登って、座われるようになっています。

子供たちが、名カメラマンになったつもりでファインダーをのぞいていました。もちろん、その姿を親たちがデジカメで撮影。家族の楽しい週末ですね。

展示だけでなく、映画評論家などを招いてのシンポジウムも開かれ、映画好きな人たちが真剣に聞き入っていました。


製作本数の多さを誇る映画大国・インドは、ブースをひとつ構え、サリー姿の女性たちが自国の映画をアピールしていました。


そして、物販。記念のTシャツなども売っていましたが、映画らしいという点では、これ。

日本では「カチンコ」。フランス語ではCLAP(クラップ)。英語のままですね。映画の撮影といえば、これが欠かせません。因みに、小が18ユーロ(約2,800円)、中23ユーロ、大きいのが28ユーロでした。

ほかに効果音の実演や、スタントマンのアクションなどもあり、撮影現場の雰囲気が実感できるようになっています。映画好きにはうれしいイベントですね。

映画発祥の地であり、今でも第7の芸術として映画に熱いまなざしを向けている人の多いフランス。今回のような企画で、映画がさらに身近で、いっそう興味の持てるものになるのではないでしょうか。

文化イベントが次から次へと開催されていくパリ。しかも、いずれの企画にも多くの市民が子供も交えて押し寄せています。こうしたイベントへの参加を通して文化に関する知識が蓄積されていくのでしょうね。さすが、文化大国。謙虚に見習いたいことのひとつです(ただ、どんな文化催事でも、来場者はほとんど白人ばかり、という社会問題はありますが・・・)。

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