明るいときに見えないものが暗闇では見える。

映画を消費モノにさせないための咀嚼用ブログ。自己満足風。
それと苦手な文章の練習用。

【海を飛ぶ夢】 死ぬ権利

2010年05月13日 | 映画
■海を飛ぶ夢 予告編(Youtube)

死ぬことを選んだ人、選ばなかった人、そして新しい命の誕生。観ている人に選択を迫る終わり方でした。こんな映画を観た時、一番多い答えはどれになるのでしょうか。無神論者の多い日本とその他の国では全く状況が違うでしょうね。国民のほとんどがカトリックであるスペインの映画というのが興味深いです。(監督がめっちゃ世間から叩かれてないか心配w)

ボクは絶対主義に見られがちな割に虚無主義なところがあり、このような命題に対しなんら答えを持ちあわせていません。また答えを出そうとも思いません。生きることを選ぶことが死を選ぶことよりエライなんて微塵も思わないし、もちろんその逆もないです。これは彼が難病だからという相対的な判断ではなく、悪く言えば生きていても死んでいてもどっちでもいいということ。ですのでその分この映画は客観的に見られたと思っています。

本作における「尊厳」とは、「生きなければならない」と言う"他人に与えられた"倫理観や宗教観に縛られることなく、前向きに死ぬ権利を主張しそれを行使した彼の「自由意志」を認めるということなのだと思います。ただボクは自分の人生観から人には死を選ぶ権利はあると思っており、普通の人とは微妙にに違う感想になっているのではないかと思っています。ラモンの行動への肯定感が強いです。

それにしても「宗教=思考停止」みたいな感じ。この監督は宗教(キリスト教)嫌いなんでしょうかw。宗教者にはキツい風刺でしたね。ここが一番面白かったかも。

かなり好きな映画です。よく人に薦めてしまいます。

評価:★★★★★

このラモン役のハビエル・バルデムが『ノー・カントリー』のシガーだよって言うと、結構驚かれますw

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【パッチギ】 拝啓、某女優さま

2010年05月13日 | 映画
■パッチギ予告編(Youtube)

最近また世間を賑わす某有名女優wが主演の映画。あらためて観賞してみた。

井筒監督はいわゆる自虐国民であり右な人たちからは国賊とまで言われる人物。本作も在日プロパガンダ映画というウワサを耳にしながらの観賞となったが、 そんなことを考えさせられることもなく、近年まれに見る非常に美しい感動作となっていたと思う。

基本は監督お得意の『岸和田少年愚連隊』であり、ケンカと友情/恋愛を中心としながら人と人とのつながり、美しさ、すばらしさを描く青春映画。ここまでスッカラカンに気持ちよく若いエネルギーをスクリーンに描き出せるその手腕はやはり今の日本監督の中では貴重なものだろう。俳優陣もみなイキイキと演じており、彼ら本当に日本人かしら!?と思うほど半島の人になりきってます。(ハングル語がちゃんと発音できてたかは不明w)

こういう映画を見ると、時代考証がどうだとか日本人がなぜ日本を貶める映画を作る、という話になりがち(そうか?)。しかしこの映画でそのへんばかりに目がいく人は逆に右側に肩入れすぎている気がします。ま、真偽や正誤はどうあれ「日本は朝鮮に悪いことをした」というあからさまな自虐説明シーンが入っていますが、監督が自身の思うメッセージを映画に込めているなんて普通のことですし、井筒監督にしては思ったよりおとなしかったなと。またうら若き青少年を自虐史観に染め上げるほどのものでもありません。少なくとも自身としては歴史認識をさらに深めたいという欲求が出てきた分、よい映画に思えました。真実はその中から見出せばよいのでしょう。

あ、当初の目的を忘れてたw
例のサワジリですが、そりゃあもうカワイイったらないですw チマチョゴリが相当w
で、もう離婚するってあ~た。。。可愛けりゃ何やってもいいのか!いいのだ!w
でもアラフォーを捨てないで、アラフォーからのお願い。

あとで気がついたけど桃子役の楊原京子って「自腹」で一緒に出てた娘だったんですね。エロくてかわいかったです。 ひさびさにスッキリと感動できる青春映画です。     


評価:★★★★☆
(青春映画として満点、偏った思想に-1点)

塩谷瞬(ハリケンレッド)にオダギリジョー(クウガ)と特撮ヒーロー達の本格俳優化もうれしい限りです。そういや昨年やった舞台の主役も山本くん(サソード)でしたね。


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