明るいときに見えないものが暗闇では見える。

映画を消費モノにさせないための咀嚼用ブログ。自己満足風。
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【崖っぷちの男(2012)】

2012年08月06日 | 映画


サム・ワーシントン自身がもう崖っぷちなのか!?と映画ファンなら誰でも思いつきそうな小ネタは別にして、そんなビッグネームが出演するには非常に地味~な作品。ところがこれまでの彼の作品中で一番のはまり役です。地味なだけに。

『フォーンブース』みたいなワンシチュエーションものなので、通常は最後のオチ一発的なところがありますが、本作では「高層ホテルの窓の外になぜ主人公がいるのか!?」という理由(オチ)については、結構早い時期に分かるようになっており、あとは予測範囲のシナリオで最後まで持っていった感じです。弟が再度登場してきたところでまあ大体最後までの予測がつきますよね。それでも本作が面白いのは、予測の範囲内にあるそれを少しずつ広げながらずらしながらみせてくる手法にあります。例えば交渉人が彼女である理由であったり、ぷちミッションインポッシブルだったり、相方や刑事の裏事情のからみ方であったり、主人公が犯人にされた理由であったりと、何をやりたいのかはわかっているのだけどそこに少量ずつおいしくなる調味料を加えていくのです。そして最後のエピローグでバーテンダーが。。。えぇっそこから騙されてたのかよっ!って。

それに金持ちの悪いやつを庶民が打ち負かすってのはやっぱり痛快ですよ。エディ・マーフィーとダン・エイクロイドの名作『大逆転』を観たような後味がありました。

いろいろリアリティが足んないとか詰めが甘いとかありまくりですが、大変見やすいポップコーンムービーとしてオススメです。

あとは、、、
エド・ハリスが痩せすぎ歳取りすぎでビックリしました。病気?好きな俳優なだけに心配。ジェネシス・ロドリゲスは目の保養になりました。ごちそうさま。そして交渉人役のエリザベス・バンクスのタンクトップ姿やちらりと見える八重歯がアラフォー熟女好きにはたまりませんでした(*^_^*)

最後に『崖っぷちの男』という邦題は久しぶりに原題を超える名訳です。よくぞつけました。


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