日々、感謝。

日々の何気ないことを、つらつらと綴っております。

西日本旅 四国・香川編 十四日目。

2011-11-13 12:15:09 | 西日本旅 三重~四国
11月10日(木)

作戦遂行中!

納経開始のマルナナマルマル(07時00分)に合わせて
71番弥谷寺に行くと、階段を上ったところでざわざわと声が聞こえる。

階段を登り近づいていくと、
はいじゃあここから回しますんでーとか
カメラはあの位置でいいからーとか聞こえてきます。

(?)

階段を登り切るとマイクを持った人とクルーが五人ぐらいで
カメラテストしてました。

(えぇーと、道に拡がられると通れないんだけど)

とりあえず後ろを通って行ける方に行くと全然関係ないところに出たので戻ると、

「兄ちゃん、本堂はあっちやで!そんな頭で自然に行ったで坊さんかと思ったわ!」


とお遍路のおっちゃんが教えてくれたほうに行きます。

スタッフの間を抜けて本堂にお参りして、
またスタッフの間を抜けて納経所に行きます。

そして、スタッフの間を抜けて階段を下りて弥谷寺を後に。

次の72番曼荼羅寺に行く途中、先に煙が上がっていたので、

(黒いなー火事か?そんなわけないか)

と思っていて、看板表記通りに曲がると目の前を消防車が封鎖していました。

オージーザス。

近くまで様子を窺いに行くと、消防団の人があちらから回ってもらえますか?と言うことで
ぐるりと回って62番曼荼羅寺へ行きます。

63番出釈迦寺を回り戻ってくると今度は警察が封鎖していました。

また様子を窺いに近づくと、原付なら通れるのでホースに気を付けて進んでください。
と言うので、はい、わかりました。と現場付近を通って74番甲山寺へ。

75番善通寺まで回り、寝巻きのまま行動していたので着替えようとコンビニに行って
トイレで着替えようと思いましたが閉まっていたので少し待っても開く気配がなく
時間が迫っていたので諦めて、金刀比羅宮に向かいました。

階段もよりの駐車場に原付を停めて、荷物をうちのお店で預かりますよと
言うので預けて。

階段を上る!

本宮まで785段ある階段を上ると思っていたら
祭りは中腹から本宮まで行列で歩くものらしく、

なんとか間に合いました。

行列に付いて階段を上がり本宮に着いて終わりなのかなと思ったら、
本宮にお供えものを運んで、舞と祝詞を捧げて、
お供え物を戻して締めとなりました。

その時間実に二時間。

まさかそんなにかかるとは、貴重な体験が出来ましたが。

それからゆっくりと社を見て回っていると、奥宮なるものがあるらしい、
その数、583段で合わせると1,368段。

行くかと上って、残り200米の道標が見えた頃、
やけに疲れるなとそこにあった東屋で休憩してから上り始めると
すぐに息が切れる。

(あ、あれ?なんだこれは?やけに疲れるな。あ、飯食ってない)

原因がわかりました、その日は起きてすぐに動き出して今に至るので
全然ご飯を食べていなかったのです。

なんとか上りきって、本宮まで下りてくると学生がワラワラ居て、
おぉまた修学旅行にかち合ったぞと思いながら階段を下りて。

原付に跨がりました。

今日と次の日は日中雨の予報だったのですが、
今日は一日曇りになったので明るい内に明日の雨に備えて良い寝場所を見つけておこうと
思い走りはじめてすぐ、だんだんと倦怠感が出てきました。

これはマズイなと思いコンビニでおにぎりを買って食べてもすでに意味はないようで、
寝床を探して走り回っている内に、だんだんと貧血なのか、ふわぁとしてきて、
とりあえず次のお寺に行って近くで遍路小屋を探して雨は明日考えようと優先順位を切り変えて
76番金倉寺に行きました。

絶え絶えに76番金倉寺に行き丁度休憩所で休みながら
探していると善根宿が近くにあるようなので、そこに行ってみることにしましたが
見つからない、、、。


もう精神と体力が限界だったので最寄りのビジネスホテルに行き
空室を確認、空いていたので泊まることにしました。

荷物を部屋に置いて近くのコンビニで弁当等食料を買ってきて食べました。

(はぁー、久しぶりにゲップをした気がする)

等と思いながら風呂に浸かり垢を落として、
後はひたすらベットで寝て体力回復に専念しました。

やっぱり栄養は充分に摂らないと支障を来すなぁと思いながら
就寝。



西日本旅 四国・愛媛ー香川編 十三日目。

2011-11-13 11:01:40 | 西日本旅 三重~四国
11月9日(水)

道の駅にて起床、天気晴れ、気温寒し。

二日続いた雨が過ぎてから大分冷え込んできました。

日中でも三枚服を着ても寒いぐらいでこのまま下がっていくのかなと
不安になりながら、60番横峯寺に向かいます。

山道を登ります途中にゲートがあって料金を払わないと先に進めない様なので
支払って更に登ります。

しかし寒い、若干の寒さを我慢しながらガードできない目からは寒さで涙が出てきます。

本格的に寒くなってきたらゴーグルが必要だなと考えながら、
60番横峯寺に到着。

納経所で次の寺を確認していると、次はどこと尋ねられたので
61番ですと答えると、じゃあ戻らないとダメだねと言われました。

そうなんです、60番に行く道に61番から63番が有るので来た道を戻らなくてはいけなかった。

大体、先に回ってから来て64番に行く人が多いよとも言われました。

まぁ原付で回っているのに、そこを楽するわけには行くまいと思いながら、
しょうがないので戻りますーと言って横峯寺を後にして、

61番香園寺到着!

(な、なんか、寺に見えない。"箱"これは一つの大きな"箱"だ。
多分中には人を生かし続けるための設備が、、、)

遠目には長方形の物が横たわっているだけで異様な外観でした。

近づいていくと、本堂が有ったのでお参りして、
中を窺うも仏像の周りは仕切りで区切られていて中は見えない。

他に中を窺えそうな場所はないか辺りをキョロキョロすると、
二階に大師堂が有るようなので行ってみました。

階段に登り中に侵入!

(ちょ、凄い、何だこれ、、)


二階は、一階とは違い端から端まで筒抜けになっていて、
椅子がコの字に配置されている、(映画館にある椅子を下に押さえながら座るタイプ)

そして、その真ん中には大きな仏像。

部屋と言う限定された空間だからか、異様に大きく感じました。

照明も暗く、自然光が殆どなのかもしれない。

中を見れたので、"箱"を出て次のお寺に向かいます。

61番香園寺から64番前神寺までは密集地帯なのでサクサク回り、
少し離れて65番三角寺に到着!

納経を済まして階段下りて原付の場所に行くと、
タクシーのおっちゃんが、

「兄ちゃん、これで三重から来たんか?」


「はい。そうですよー」

「はぁーよくやるなぁ、学生か?」


「いえ、24の無職ッス」と笑って答えたら

「アッハッハッ!しっかりせなあかんぞ!」


と肩をポンッと叩いて、じゃあ就職願わなアカンで!

「えぇ!それも兼ねてます」

「がんばってー。」「ありがとうございますー。」と返事をして、
次へ!

66番雲辺寺にはロープウェイで登ります。

このロープウェイは21番太龍寺のロープウェイと同じ所が作っているので
見た目が一緒で色が違いました。

あっちが黄色で、こっちが赤。

時間になったので早速乗り込む、
発進すると添乗員さんが、
このロープウェイは最高30kmの速さでお客様がたを雲辺寺までお届けします。

と言いながらグングン山を上っていくゴンドラ、
グングンスピードが上がり。

「は、早いですね!」

「人数が多いと、もう少し速くなりますよ」


と笑顔で答える添乗員さん。

風が吹き抜けるなか宙ぶらりんで横に揺れながら邁進してくので
へたな絶叫系より恐い。

そして雲辺寺到着!

ゴンドラから出ると、

(さっむ!めっちゃ寒い!前の人涼しいなーとかギャグか!)

風が強くて一気に気温が下がっていました、
温度計は9℃でした。

(これで9度?冬ごえ無理かもしんない)

雲辺寺は標高900mに建つお寺で、八十八ヶ所中一番高いらしく、
そして、香川と徳島の県境にある。

正確にはロープウェイが香川県で雲辺寺は徳島県。

雲辺寺で納経をしてもらって、毘沙門天像があると言うことで
見に行きました。

(おぉーでかいなー、でも台が急でよく見えないな)

と台の周りを見上げながら毘沙門天像を見ていると、
扉を発見、早速入ってみます。

ザッザッザッザ…


中は螺旋状の通路があって上に行けるようです、
通路を行くと、壁に伊勢形紙が掛けてありました。

一般的な名称が分かりません、切り絵かな?

1番から高野山までの風景の切り絵がずっと上まで一枚ずつ飾られていました。

雲辺寺まで見てそこから見るのを止めて最上部へ行くと、
また扉。

開けると毘沙門天像のすぐ下に出ました。

(おぉ近い、でも近すぎてよく見えないな)

毘沙門天像を後にして、これぐらい離れればよく見えるかと振り替えると
木で隠れて見えない。

下りのロープウェイは僕一人だったので、
添乗員さんと世間話をして雲辺ロープウェイを後に。

67番大興寺を回り、
次の68番神恵院69番観音寺は一ヶ所に二つある唯一の場所。

ここまで回って、ある選択肢が生まれた。

70番本山寺は観音寺を出た道を左である、
そしてもうひとつ、琴弾公園がある、これは出た道を右である。

琴弾公園には、銭形平次のOPで有名な砂の寛永通宝がある。

この時、リミット30分前。

そして日没も近い、日が没すれば寛永通宝は見えない。


そして、もうひとつ考えなければいけないことがあった。

11月10日の金刀比羅宮の祭りである。

そもそも今治辺りから僕はこれに合わすために行動していました、
しかし行ったり来たりの道程や山の長距離移動でそれは破綻し、
前日の今、75番善通寺まで回っている予定だったのが、
69番に居るという現状だったのである。


70番本山寺から71番弥谷寺は遠く残り30分で回ることは不可能。

(なら70番本山寺を回り、日没までに寛永通宝を見て此処で野宿をして
金刀比羅宮には下から行くか?)

現在地は金刀比羅宮のある山の左下にあたり、
遍路コースは山の周りを時計回りに進むので上から回りこんで行こうと考えていました。

(此処で待機して、明日、下から回りこんで先に金刀比羅宮に行こうか?は!?)

ここまで来て妙案を思い付きました。

祭りが始まるのがマルキューサンマル(09時30分)

お寺の納経開始がマルナナマルマル(07時00分)

幸い71番弥谷寺から75番善通寺は密集地帯、二時間半あれば行けるかもしれない!

そして、71番弥谷寺の下には道の駅!行けるぞ!
勝利の女神は存在した!今がその時!ガンホー!ガンホー!

試行錯誤の末、作戦が決定した!

先ずは70番本山寺を回る、
次に日没までに砂の寛永通宝を見る、
71番弥谷寺近くの道の駅まで走らせ現地到着直ぐに寝床の確保
(この時には真っ暗であることが予想される!)
次の日、納経開始のマルナナマルマル(07時00分)に合わせて
71番弥谷寺に登る、
そして、マンキュウサンマル(09時30分)祭り開始までに、
75番善通寺まで回り金刀比羅宮の階段を登るのだ!

サー!イエッサー!


(よし、そうしよ)

70番本山寺を回って琴弾公園の駐車場に原付を停めて
地図で場所を確認、そっちに歩いていくと海に出てしまった。

(あぁ夕日の沈む海は綺麗だなー、じゃない!日が沈む!)

もうすでに黄昏時のなか探していると、
松の奥にそれらしい砂の山を発見!

走る!

(おぉ!これ!・・・か?)

また近すぎて見えない!

とりあえず回りを歩いて高台を探します。

(んー、重要文化財なので入らないでくださいって看板あるのに足跡がいっぱいあるな)

松林から開けたところに出ても高台が見当たらず。

(よく見えないから皆入っていってるのかもなぁ)

駐車場に戻って看板をよく見てみると、銭形展望台というのがある事に気付いて。
ここか!と言うことで向かいます。

地図の道に行くと進入禁止で通れない、別の道を行くと公園を出てしまった、

(あれ?道がないぞ?)

もう一度戻り看板を確認すると看板より手前にも道かあったので、
これが入り口かなと試しに行ってみると、そうでした。

山を登って展望台から寛永通宝を望む!

もう真っ暗で一応ライトアップはされているも殆ど視認できない。

まぁ見たと言うことで、道の駅に向かいます。

道の駅について辺りの確認、手頃な寝場所を見つけて、
テントを張り夜ご飯の支度。

今日はパスタを作ります。

一キロ200円だったので味付けさえどうにかすれば安くつくぞと
買ってみました。

適当に買ってきた調味料で味付けして食べ見ると結構食べれます。

難点は、お湯を捨てなければいけない。

時間がラーメンよりかかるのでその分ガスを使う。

これをなんとかすればラーメンよりコストを抑えれます。

明日に向けてこの日は就寝!


写真の話。

2011-11-12 20:17:12 | 西日本旅 三重~四国
今回、スマートフォンで日記を書いていて本来なら写真を入れてもっと分かりやすくしたいのですが、
如何せんスマートフォンでは写真が上げづらい環境なので、
写真は帰ってから挿入することにしました。

文だけでは伝わりづらいことがあると思いますが、
ご了承願います。

西日本旅 四国・愛媛編 十二日目。

2011-11-12 20:14:08 | 西日本旅 三重~四国
11月8日(火)

公園の東屋にて起床。

朝からインスタントラーメンを食べるためにお湯を炊き、
同時進行で寝床の片付けをする。

ラーメンを食べながら前日写真が上げれなかったのが何故か探していると、
どうやら上げるサーバーの不具合らしく変えてみたらあげれるようになりました。

片付けを済ませて出発。

55番南光坊まで回り、今治市役所に原付を停めて、
今治城まで歩きます。

街道を歩いて商店街を抜け住宅街に出て方向あってるかな?と思い始めた頃、
今治城が見えました。

外堀を覗いてみると、

(ん?あれはコイじゃなくて、あれってイシダイじゃないのか?)

外堀沿いに歩いて裏門から入って、(この時は大きかったので、正門だと思っていました)
中に入っていくと一画で何かやっているみたいだったので、
その戸を開けると、中に人が居て、券は天守閣で買えますと書いてあったので、
天守閣で券を買うんですか?と聞くと、券が一緒になっているからそれを見せて入るんです。と説明してくれたので、じゃあ天守閣の方に行ってみますと答えると、

「いいよいいよ、せっかく来てくれたんだし先に入って」


「え?いいんですか?」

「うん、券は天守閣に行ったときに買えばいいから」


と言うことでお言葉に甘えて入りました。

当時使われていた皿やツボ、能面、掛け軸、つば、鎧、矢じりなどが展示してありました。

其れから天守閣の方に行く途中の広い敷地に像があったので城主かなと思い見に行くと
『藤堂高虎』と記してありました。

(おぉ?!こんな所に何故!?)

藤堂高虎は三重県の津城の城主でもあって像もあります。

なんでも初めて任されたのがこの今治で、
今から治めるという意味で高虎本人がつけたそうだ、
意外な所縁の地の発見に驚きました。

もしかして藤堂高虎って有名な武将なのかな?

それから、天守閣を見に行くと
丁度天守閣を修理中?で足場を組んでいるところで、
大きなクレーンが足場を吊り上げるところに出くわしたので
それを見届けて、行ってないほうに行って、看板の説明を読むと
どうやらこっちのが正門だったようです。

確かにこっちの綺麗です。

そして外堀の水を海から引いている珍しい造りとも書いてある、
やはり海水だった!

城を後にして、原付で再出発!

してすぐ近くのスーパーで昼御飯を買って進みつつ場所を探す算段です。

56番泰山寺の駐車場に停めて門まで歩いていく途中の商店に、
『アイスクリン』が売っていました。

アイスクリンは四国を回っている途中、何度か見ていて
気にはなっていたのですが、なんとなく停まってまではなぁと食べずにいました。

今回、寺の道沿いにあったので早速帰りに買いました。

何でも、脂肪分を使っていないから太らないんだそうです。

だからアイスクリームじゃなくてアイスクリンなんですよとも言ってました。


食べてみた感想は、バニラ味の氷菓子。

手作りでバニラアイスを作ると、味が片寄って薄くなる部分が出来ますが、
そんな感じです。

食べやすい味でした。

57番栄福寺に向かう途中の川縁で昼御飯を食べてのんびりしていると、
一寝入りしてしまいました。

天気が悪いと動けないし、天気が良いとのんびりして動けないなと思いながら、
57番栄福寺に行って。

58番仙遊寺に行くと納経所の方に、

裏で彫刻の展覧会をしていて本人さんがいらっしゃるのでどうですか?タダですよ。

と言われてタダならと見に行きました。

彫刻と言っても木ではなくブロンズ像が主で、習字などがありました。

一通り見て回って、入り口に居る、近藤哲夫さん本人と話をしました。

三重だったら鳥羽観光ホテルに僕の作品があるね、これがそうですと作品の写真集を見ながらその場にない作品の事も色々教えてもらいました。

その中で、どうやって彫刻のポーズ等を決めるんですか?と聞いたら、

僕はデッサンとか絵を描くのが苦手なので、作りながら頭の中でイメージしていきます。

という答えだった、それは、ためになった。

絵に苦手意識があっても別の何かで自己表現していいと言う思想に触れたことこれは良かったです。

ただ、頭の中のイメージから作品を完成させてくやり方は長くやって来たから出来ることですとも言われました。

ありがとうございました。と頭を下げて、
頑張ってくださいと鼓舞してもらいました。

59番国分寺を回り、この日のお遍路は終わり。

近辺で野宿場所を探すと道の駅があって、
湯ノ浦温泉と書いてあるので、あわよくば温泉に入れるなと意気込んでいくと、
温泉地が近いと言うだけのただの道の駅でした。

一応、温泉の出るスタンドとミストの出るモニュメントがありましたが、
そういうのじゃないんだよーと思いながら、
野宿は出来そうなのでここに決めました。

場所は道の駅の端の東屋ですが。

東屋は二つあって、

一つは駐輪場で囲があって地べたでスペースが広いモノ。
一つは東屋の中を床があげてあって人一人のスペースのモノ。

どっちかなら、テントの張れる広い方を取りたいしかし、
テントダメ、野宿ダメと書いてあるのでそこでは寝れない。

なので諦めて、一人分の方に寝袋で寝ることにして、
荷物を置いて、前のガソリンスタンドに行くと、
愛想の良いお兄さんが、これどうするんですか?とか横峯さん道は大変ですからねーとか
話していて、

「そう言えば、焼豚卵飯は食べました?」


「いえ、なんですか?」

「今治のB級グルメで今治の中華飯店なら大体ありますよ。」


「へぇーそんなのがあるんですか、近くだと何処があります?」

「近くだと○○さんだけど、僕のおすすめは、大黒屋飯店ですね。」


と断言するので興味が沸き、お店の場所を詳しく聞いて、
早速行ってみることにしました。

そして、到着!

席に座り、折角なのでラーメンと焼豚卵飯のセットを注文。

待つこと数分。

先ずはラーメンを食べます。

うん、ラーメンは普通。

続いて焼豚卵飯。

分かりやすく言うとチャーシュー丼に半熟の卵焼きが乗っている。

実食!!

(うん、うまい)

旨いに決まってますね、
半熟卵を崩してチャーシューと一緒にご飯ごと頬張る。

ラーメンも食べきって、ごちそうさまでしたとお店を後にして、

ガソリンスタンドに寄って、美味しかったです、ありがとーと伝えて、
道の駅に戻りました。

それから眠くなるのを待ちつつ前を通りすぎる車とか辺りの情景を見ていると、
トイレに行きたくなって靴を履くと足に何かが当たる。

そのままトイレまで歩いて行ってもやっぱり当たる。

何だろうと、靴を脱いで振って履いてみるとまだ異物感がある。

んんー?と手を突っ込んで出すと、カメムシでした。

ギャーす。カメムシを振り払って手を嗅いでみると臭い、、、。

それからまた寝袋に入っていると眠くなってきて就寝。

西日本旅 四国・愛媛編 十一日目。

2011-11-12 18:31:56 | 西日本旅 三重~四国
11月7日(月)

二日ぶりの晴れ!

念願の松山観光!

本当にここまで来て2日も何してるんだと、
思考も腐りかけていたので助かった!

先ずは、道後公園に行きます。

ここで朝御飯を食べようと調理器具一式を持って上がっていき
中腹でさぁお湯を炊くかと思って、

(は!?今水無いじゃん)

ストックがお茶しかなくて、これで炊くかとも思いましたが止まり
また崩して食べることにしました。

ご飯を食べて、展望台まで上り辺りを一望し
反対側から下りていくと、復元範囲と言うのがあって、
当時の建物等を復元してる区画がありました。

其処に大きな東屋があって、凄い野宿に適している場所があるじゃないかと
少し落胆して、

丁度いいので其処で十日分の家計簿をつけることにしました。

レシートと券やつぶやきを照らし合わせながら、
家計簿をつけていると、

前の会社の蟻屋の課長から着信があって、
なんだ?と思いながら出てみると、

「久しぶりー、今ってまだ東北?」


そうでした、会社の人たちには辞めた後どうするかしか話してなくて、
ようはボランティア行った後何するかを行ってなかったので、

「いえ、あのー今愛媛の松山に居ます」

「え!?何しとんの!?」


「原付で八十八箇所回ってます」

「あはは、凄いなー、実はもうすぐ人数がごそって減るもんで、三重に居て、もし良ければ、身勝手で悪いんやけどまた来てくれやんかなーと思って電話したんさ」


と言うことでした、実際来年のシーズン前にまた電話するわって常務に言われていたので
はやまっただけなのですが、どちらにしろ今は帰れないのでその旨を伝えると、
そっかー帰ってきて仕事に困るようなら連絡してーとここでもう一人の人に代わると相手が変わりました。

久しぶりですーと近況を聞きあって
その人は平なので聞きやすいかなと思い先ほど引っ掛かった辞める人を聞いてみましたがやはり言えないということでその後も世間話をして、

午前中誰と現場に入っていて、その人が早くて疲れましたわー
とかいう話を聞くと少し懐かしい気持ちになって気分が楽になりました。

そんなこんなで、家計簿をつけ終わった時には昼過ぎ。

次の目的地、松山城に向かいました。

松山城敷地内の駐輪場に原付を置いて上に見える城を目指しますが、
この敷地が広い。

何せ、敷地内に、NHK、美術館、市民会館が建っていて
大きな芝生の公園まである。

そこを抜けて、やっと門に到着、早速登り始めます。

ロープーウェイも有るのですがここは徒歩で行きます。

途中、作りの説明や建物役割等の看板がありましたが、

なるほどー、わからん。状態で天守まで辿り着いて、
景色を見て下りて県庁の写真を撮らしてもらって、
もう一度、銀天街に行きました。

今度は『ことり』といううどん屋さんが出す鍋焼うどん
が席につくと出てくるという早さらしく行ってみると閉まっている。

その時は、定休日かと思いましたが、その日は定休日ではなく売り切れていたようです。

と言うことで次のお店『つけ麺本舗ばくだん屋』に行きました。

席についてメニューを見ているとやはりつけ麺を推しているようだ、
なのでつけ麺を注文すると、辛さはどうしますか?と聞かれて
スープの辛さを1-10で選べるようだ。

"2、先ずはここから"と書いてあったので2にしました。

つけ麺が来る間、説明を読んでいると、
辛さは途中で変えれます、味が薄くなったら足します、
野菜も豊富で栄養いっぱいです
等つけ麺に大分心力を注いでいるようでした。

そして来たつけ麺。

おぉ確かにキャベツやもやし、きゅうりなど野菜が多い、
早速麺をつけて頂いてみる。

(ん?辛い!いや最初だけだ辛さは普通だしかしこのスープ、スープ?)

つけ麺というと、通常のスープより濃くて、それに太麺を絡めて食べるものだとおもいたのですが、


それは普通の太さで、スープもスープというよりつゆで、

(これは何だろうなぁ、つけ麺じゃなくて、あぁ!冷やし中華!)

そうそれはつけ麺というより冷やし中華に近い気がしました。

風土の違いなのか?これから食べ歩いて実証しようと思います。

疑問を抱えてその店を後にしました。

その後も辺りを散策しつつ駐輪場に戻ってくると、
五時まで残り少ない。

今日は52番太山寺で泊めてもらおうと思っていたので
急いで太山寺に行き駐車場に停めて歩き出すと本堂まで残り300mと書いてある
しかも納経所は駐車場の近くだ。行けるか?行くさ!

急いでしかしスマートに早歩きでお参りして、
またギリギリ納経所にイン。

既に前情報で通夜堂があることを知っていた僕は、
借りれますか?と聞くと大分前に辞めましたよ?と言われ、

(なん、、だと、、?)

野宿出来る場所はありますかと聞き直すと、
近くに東屋つきの公園があるからそこがいいと思いますよ。
と言うことでそこを見に行って。

様子を伺ってからテントを張りました。

因みに公園で野宿の場合は、公園のルールを確認しましょう。

広い公園、きれいな公園ほど寝やすいですが、
その分ルールもしっかりしていますので。

まぁ軽く怒られるだけですが(今の所)、
やはり目立つ分マナーはしっかりしないとね。

テントを張って寝床を確保して、中に荷物を置いて
水を買いに行きました。

こう言うときは基本適当に行くのが秘訣。

あっちが明るいとか、あっちに車がたくさん行くなとかで
見当通りに行くと楽しいです。

そんな感じでスーパーを見つけて水を買って戻ります。

適当に走りすぎて海に出てしまい海岸線をぐるっと回って、
10分で行けたところを1時間かかりましたがこれも一興。

何事も楽しむ姿勢が大事です。

東屋に戻り、早速お湯を沸かしてインスタントラーメンを食べるとうまい。

やっぱりインスタントラーメンは茹でるのが一番だよ。

食器を洗って、テントに入って、就寝。

西日本旅 四国・愛媛編 十日目。

2011-11-12 16:59:37 | 西日本旅 三重~四国
11月6日(日)

相部屋の人の出ていく音で目が覚めて、
外を見ると曇天。

天気を確認すると雨は変わっていなかったので、
片付けて施設を出ると、パラパラと降っていた。

やっぱり雨かと思いながら早々に昨日の駐輪場に行きました。

昨日は余裕がなく荷物を原付に置いて漫画喫茶に行ったのですが
今日は余裕があったので駅のコインロッカーに荷物をいれて、
銀天街と言う松山駅から延びている商店街を見てみることにしましたが、
しかし、開店には少し早く店がやっていない、端から端まで歩いて、
折り返してちらほらとお店が開き出した頃、
お腹がへったなーと近くでラーメン屋を探して入りました。

そこ、『瓢華』はチャーシューが売りのようなので
チャーシューを注文しました。

そして、出てきたラーメンのチャーシューは縦長で丼からはみ出そう。

味は、とろとろの食感で甘めの味付け。

スープ、麺は共に中華そばと言う感じでした。

昼御飯を食べまた漫画喫茶へ。

出てくると雨は止んで、薄い曇りになっていて、
予報でも晴れと出ていたので明日は安心だと思いながら
石手寺近くのコンビニ横の遍路小屋にご飯を食べるため行くと
先客がいました。

猫です。

どうやら触らしてくれるようなので触っていると
直ぐに鼻がムズムズしてきて止まらない。

あぁー猫アレルギーが憎い。

何故か犬は無いのに猫はムズムズしてくる
どっちかと言えば猫派の僕は、何の運命の悪戯だと
毎回鼻をムズムズさせながら思う。

因みに犬も好きです、僅差で猫と言うだけ。

犬はしつけ次第で変わります。

友達の犬は人懐っこくて賢いから好きですが、
身内の犬は警戒心が強く吠えまくるので嫌いです。

なのにもう一匹飼うって、、、おっと私情が。

ご飯を食べて、昨日と同じドミトリーに泊まって。

この日も一人と相部屋でしたが多少話して就寝。

初日が特殊だったんだなと確信した夜でしたも

西日本旅 四国・愛媛編 九日目。

2011-11-12 16:16:05 | 西日本旅 三重~四国
11月5日(土)

早く寝たのもあって早朝に目覚めた僕は、
予報通りの雨に落胆しながらトイレに行って、
出発には早すぎるのでまた寝ました。

次に意識が戻ったとき、変わらずザァザァと降る雨音を確認してから、
体を起こして辺りを見ると、

(・・・あれ!?誰も居ない!?)

部屋がしんとしているのに対して激しく鳴る雨音と
一人には余りすぎる大きな部屋に物言えぬ恐さを感じました。

とりあえず出ようと片付けをしていると、ガチャガチャと
一階の立て付けの悪い引き戸が鳴った。

また、ガチャガチャと鳴る、戸を閉めたのだ。

階段を上がってくる、足音がだんだんと近づいてくる、
もう顔をあげれば其処に居るであろう所まで来ている、

僕は、

顔を上げた。


其処には、おじさんがいました。

昨晩見た人とは別のおじさんということは、奥のスペースの人か。

「おぅ、もう行くんかい」


「はい。皆もう出発したんですね」

「そやのー、雨やで早めにでたんちゃうけ。あの原付兄ちゃんのか?」


「そうです」

「そうか大変やのー」


などと会話をして準備が出来たので、では行きますとその場を出ました。

そこからすぐのコンビニに行って隣接している遍路小屋で、
今日どうしようなー。とりあえず飯食おうと食べていると
さっきのおじさんが遍路小屋に来ました。

あれ?まだおったんかとカップ麺片手に現れ、
一緒に食べながら話しているとお遍路さんじゃなくてあそこに住み込みで居るらしいです。

それから、時間を潰すなら漫画喫茶かカプセルホテルが良いよ、
駅近くにお店があってーなど色々情報をいただきました。

その頃にはご飯を食べ終えていたのでキリの良いところで、
ありがとうございました駅の方に行ってみますと行って遍路小屋を出ました。

どしゃ降りの中、こっちだろう運転で駅に向かっても
一向に見つからない。

レインコート、レインカバーがあるとはいえ段々とリュックを侵食していく恐怖と焦りを感じながら走らせていると漫画喫茶を発見!

しかし、辺りに駐車場がなく簡易地図が有るのですが、
土地勘がないので簡易じゃ全然判らない。

店の人に詳しい場所を聞いて其処にいくと丁度駅の隣の駐輪場なんですが、
これが三重にはないもので。

なんと二輪車用のエレベーターがあって、原付を嵌める専用のスペースがある。


停めるのでなく嵌める、
何故かと言うとスペースがカートリッジの様に押し引きが可能になっていて、
手前にスペースを引き出して原付を収めるこの時にハンドルの部分に拘束具を着けて
原付を固定出来る。

後は押し込むだけでそのスペースに収まると言うもので、
最初に見たのは高知の播磨屋橋の近くでこの時は良くわからず使いづらかったのですが、
説明を読んでやってみるとめっちゃ楽。

エレベーターともう一つエスカレーターもあります。

これは、タイヤ幅のレールが階段の横についていて、
そこに二輪車を設置するとレールが動き出して上げるのをアシストしてくれる、
これも凄く楽、原付がまったく重み感じずに上げれましたから。

など四国の二輪車事情に感心しつつ、さっきの漫画喫茶に行って、
其処でその日泊まるホテルを探して(通夜堂は連泊禁止のため、
複数が相部屋で素泊まりするドミトリーというシステムを取り入れている
『ホテル エコ道後』に泊まることにしました。

漫画喫茶を出ると止んでいました、
この隙にとホテルに行ってチェックインを済まして、
部屋に案内してもらいました。

建物もなんですが、年期が入っていてその分の汚れはありますが、
綺麗に使っているという印象で不安になるほどではなかったです、

部屋は二段ベットが3つ置いてあって、人が通るスペース以外は空いていない状態でした。

トイレは部屋に付いていてお風呂は無しでシャワーが有料で使えるようです。

後はベット毎にロッカーが宛がわれ、中にはコンセントがあります。

一通り説明を受けたので、早速施設内にある洗濯機を使い、
その間に買い出しに出掛けました。

因みに飲食は一階のコミュニケーションスペースのみで許されています。

適当に走ってスーパーを見つけるかと走っていると、
イーオンがあったので寄って、タオルとたこ焼きを買いました。

タオルはいつもだと乾かしながら使って服と一緒に洗濯するというのが常套だったのですが、連日の雨と曇りで乾かせずに生乾きのまま匂いがキツくなったので廃棄しました。

そして、ホテルの一階のテレビで明日の天気を確認して明日も日中雨かーと思いながら
たこ焼きを食べて、ここにもノートがあって、
そこのノートは落書き帳なので絵がいくつか描いてあるですが、
中にはボールペンで上手いのもあって、凄いなーと思いながら見てました。

ノートを見終わって洗濯機を見に行くと終わっていたので
乾燥機にかけて僕は記事を書いていました。

30分100円が終わる、洗濯物を確認すると湿っている、
足りなかったかな?と100円投下。

30分経過、まだ湿っている。

三回目、これはもしかしてズボンと別けた方が良いのかなと思い、
軽いもののみでかけて、
四回目でズボンのみをかけると上手く乾きました。

600円消費してコインランドリーと変わらなくなってしまった。

それから部屋に戻っても一人でした、
というのは同室が一人いるはずなのですが帰ってこない、
結局寝るちょっと前に帰ってきて少し話して就寝。

西日本旅 四国・愛媛編 八日目。

2011-11-12 14:34:41 | 西日本旅 三重~四国
11月4日(金)

お遍路さんの間で良い環境と噂の40番観自在寺さん通夜堂にて起床。

毛布が六枚もあったので、二枚を下、二枚を上、一枚枕にして寝たら
安心して寝れました。

36番青龍寺から44番大寳寺はお遍路中一の長距離移動です、
山あり谷あり酷道ありでなるべく人気(ひとけ)のある場所で休みたいので、
余裕をもって早朝出発。

途中でエンジンオイルを補充しガソリンを満タンして、
後は走るだけだとひた向きに走り。

41番龍光寺42番佛木寺43番明石寺と回り、
大洲(おず)市で昼ご飯を食べる場所を探すため辺りを散策。

大洲城城下町を歩いていくと、肱川(ひじがわ)に出ました。

川幅が広くて流れも緩く、木の生えた岩と奥には山、
穏やかな雰囲気で良い景色だったので、
其処で昨日の残りのお弁当を食べていると、
何か違和感に気付きました。

その場所は堤防、砂利、川の順で川には橋が架かっている、

(川に橋は普通なのに何かがおかしい、なんだろうな?)

飯を食べながら、じーっとその風景を見ていると、
車が橋を渡って向こう岸に走っていきました。

(は!?砂利の上を走っている!!)

違和感の正体が解りました。

普通、橋って堤防から向こうの堤防に架かっているものなのに
そこは堤防から砂利に橋が架かっていたからです。

どうなっているのかと思って食べ終わった後、見に行ってみると、
砂利に道路が敷かれていて、そこから堤防に上がっていけるようでした。

何故にこんな作りなのか気になりましたが特に説明の看板もなかったので
四国では普通なのかなと思いながら駐車場に戻りました。

其れから、44番大寳寺に昼到着、これで暗くなる前に山エリアは越えれるなと安心して、
悟りを開く場所、45番岩屋寺下駐車場に到着!

あぁ、ありがたいなぁと思いながら所要時間20分と書かれていた階段を上って行って、

あ、ぁ、、ゼハァ、、ありが、ゼハァ、、たいなぁ、、ハァハァ、、。

45番岩屋寺本堂に到着!

本堂にお参りをして境内を歩いていると、90度近い梯子が岩肌に架けられているのを見つけて袂まで行くと、

危ないところですから充分気を付けて参ってください。

と書いてあって、上を見ると岩肌に窪みがあって其処に何か奉ってある様でした。

窪んでいて角度が急なので下からは何も見えない、行くしかあるめぇ。

90度近い木の梯子(4-5m程)を登って窪み到着!

其処には石壇?みたいなものがありました、他には景色が良いぐらい。

達成感を従え梯子を降りてそのまま下りました。

長距離区間も終わりその後も順調に進んで、
今日は51番石手寺さんの通夜堂にて休ませていただく事になりました。

51番石手寺は、境内にいろんなものが乱立していて、
正直迷路みたいでした。

はてさて、納経所の隣で、案内の方が来られるのでお待ちくださいと云われ待っていると、
お坊さんスタイルの人が来たので着いていくと、

ぐねぐねと建物や石像などの置物を避けて進んでいき、
境内の端の寺の裏の木造校舎の様な建物に着きました。

宿泊場所はこちらですと言いながら、
"外した人が直すこと"という張り紙のある立て付けの悪い引き戸を開けて、

中も勿論、廊下も階段も全て木造で一階は教室の大きさぐらいで部屋が区切られていて、
教室内は物置になっている様子。

二階が宿泊場所になりますと、階段を上っている時に、
昔は学校だったのですか?と聞いてみると公会堂だったらしく

実際これから寝てもらうのが公会堂として使っていたスペースに当たります
広いので自由に使ってもらって結構ですよ。

と云うことでした。

階段を上りきって、ここがそうですと案内された場所は確かに広い!

60畳ぐらいあって、入り口近くに毛布の山。

毛布は自由に使って良いですのでと言い残しお坊さんは出ていきました。

(おぉー!すげー!めっちゃ広いやん!どこで寝よう)

などと考えながら公会堂エリアに入っていくと、
ちらほら人気がする。

(んー?良く見ると人がいた気配がするな)

通夜堂は、お遍路さんが皆利用できるのでこれ迄にも、
以前のお遍路さんが残していったものがあったりはしました。

が、

んー?と思いながらとりあえず見てスペースを把握しようと奥までいってみると、

部屋の角に、仕切りに囲われた部分があり、手前からは見えないですが奥まで行くと
その仕切りの向こうが見えて、そこには、

ゴミ屋敷のような惨状が。

一応布団はあるようですがゴミにまみれてどこで寝てるの状態、
さらに辺りもごみが散乱していて、洗濯物が干してあったりしていた。

(あれ?これ?完全に住んでない?)

更に良く見ると、残していったものという感じじゃないスペースが何ヵ所かある。

(どういう状態で、どこが空いているのか判らない、、)

とりあえず隅のほうにリュックを置いて、さっきのお坊さんを探しました。

しかし、すでに建物を出ていて、外も入り組んでいて見当たらない。

そこで納経所に行ってみると、丁度次のお遍路さんの案内をする所だった、
居た!と思いながらすいません聞きたいことが!と
呼び止めて、

「あの何処でも寝て良いと聞いたんですが、ちらほら人が居る感じがあるんですが、
今何人居るんですか?」

「今はこの方とあなたを含めて四人ですね」


「あの、手前の布団の敷いてある所と、奥の洗濯物が干してある所は人が居るってことですか?」

「えぇーとそうです。そこにお二方居ます」


何で苦笑いやねんと思いながら、じゃあそこ以外は空いてるんですねありがとうございます
と言って、お坊さんスタイルの人はお遍路さんを案内して行きました。

その時に、お遍路さんがよろしくお願いしますと笑顔で言ってくれたので、
僕もよろしくお願いしますと返しました。

年齢も近い雰囲気だったので、少し興味がありましたが、
その時、原付をコンビニの駐車場に置いていたので取りに行って、
残りの荷物を持って宿泊場所に行くと、入れ替わりに若いお遍路さんが出てきました。

また軽く挨拶をして、二階に上がり寝場所を決めて荷物をかためて、
松山に来たなら先ずと決めていた道後温泉に行くことにしました。

お坊さんスタイルの人に聞いたところに依ると
徒歩で行ける距離らしいので徒歩で向かいます。

地図で場所を確認すると道沿いで行けるようなので
その道を歩きながら。

(あの二つのスペースの住人が非常に気になる、
初日の事もあるし癖の強い人だったらどうしような。
いかんいかん、会ってない内から固定概念を作るのは駄目だ!)

と不穏を払いながら、道後温泉に到着。

それまで普通の町並みだったのに、いきなりきらびやかなで賑やかな雰囲気に、
不安を忘れて一気にテンションが上がり、

(やばい!漏れ出すのを抑えるのが大変だ!)

と商店街を見て歩きます。

適当に人が多い道筋を通っていくと、その先に道後温泉本館がありました。

流石日本最古の温泉というだけあって、昔造りな木造の外観で、
なんというか凄く良い!日本に生まれてよかったと思えました。

日本建築はやっぱり木造ですよ。

凄いなーと感心しながら、建物正面にある窓口に行ってシステムを確認すると
微妙にややこしい。

先ず、料金が4つに別れていて内容は

浴槽が『霊の湯』『神の湯』の2つがあって
それに休憩所の有無、大衆か個室かで変わってくる。

後は料金に因って、滞在可能時間が変わります。

先ず、霊の湯(一階)に入るのみが400円。

次に、霊の湯と大衆休憩所(二階)が800円。

次に、神の湯に入り大衆休憩所が1200円。

そして、神の湯に入り最上階(三階)の個室が1500円。

滞在可能時間は、1500円が80分で、以外が60分です。

どれでも入浴代を払うことで、天皇が入った浴槽、坊っちゃんの間、建物内の観覧は出来るので、わざわざ高い値段を払わなくてとも良いかもです。

因みに神の湯に入れるプランの人は霊の湯にも入れます。

さて、料金を把握したのは良いですが、如何せん人が多い。

大衆休憩所は人が一杯で発見を中止しているとか言っていて、
ゆっくり入れる気がしなかったので時間を置くことにして
また商店街を見ながら進んでいくと時計台のある広場に出ました、

そこには足湯があってベンチもあるので休憩スペースになっているようで
僕もそこで休んでいると、時計台の周りに人が集まってきたので
何かあるのかな?と時計台に注視していると、
音楽に合わせて時計台が動き始めました。

坊っちゃんの登場人物の人形が音楽と共に動くこと3分程で
それは終わりました。

それから商店街内のローソン側近くのラーメン屋(名前見忘れました、、)
に入って、チャーシューラーメンを注文すると
スープが、あっさりと醤油と選べますがということで、
あっさりを選びました。

チャーシュー頼んどいてあっさりを選ぶという、
しかも確か、そのラーメン自体があっさりラーメンで、
あっさりラーメンのあっさりスープでどんだけあっさりしているんだ、
あっさりのあっさりでスープがあっさりし過ぎてあっさりじゃなくて
でもあっさりで、と

ズラ(桂)が探さないで下さいプラカードを見つけた心境
に軽くなりながらラーメンを待ちました。

そして来た!あっさりラーメンのあっさりスープのあっさりとあっさりであっさ...

早速スープから!

(む?あっさりと言えば魚介ベースが多いけどこれはどちらかというと海藻風味で
つゆに近い感じ、うん飲みやすい)

面は細めんで、チャーシューは赤身で味が濃いめなので
スープとの相性が良くてチャーシュー麺なのに胃がまったく重たくない。

始終食べやすいラーメンでした。

ラーメンを食べているときに店のテレビの予報で明日が雨だと言っていて、
またか、、、という気分でした。

少し経って本館に行ってみると人が減っていたので、
窓口に行って、

1500円大人一枚でと言いました。

券をもらって中に入ると、直ぐに廊下があって、

(人二人が通るのやっとじゃない?)

と思いながら靴箱に靴を入れて中の人に券を渡すと係りの者が来ますのでということで少し待ってこちらにどうぞと案内されました。

人がごった返す廊下を抜けて階段を上がります。

この階段が急で人一人分の幅。

さらに上がり、三階の個室に案内され、こちらに浴衣がございますので着替えて入浴の準備が整いましたらそちらのボタンを押してください。と障子を閉めて去っていきました。

個室の和室は、八畳一間でまぁ普通?ただ部屋ごとに句切られた外廊下があって
そこからの景色は良かったです。

準備を整えボタンを押して、浴場の入り口まで案内してもらって、
そこから男性従業員に交代しました。

こちらが神の湯の入り口で、こちらが天皇が入られたお風呂がある方です、
先に説明をお聞きになられますか?と聞かれたので、じゃあと先に天皇の入ったお風呂を見に行きました。

天皇が入る入り口は別にあるとか、
休んだ和室の隣にボディーガードが待機していた部屋があるとか、
そこから降りていった所に専用の浴槽があるとか、
そういった説明と実際に使った物や浸かった浴槽が見れます。

その後また上がって、神の湯の暖簾を抜けると階段で、
それを下がり、そして脱衣場。

脱衣場は普通、浴槽も一つであまり広くない、
全体的に石製で大理石など高級な石が使われているらしいです。

事前に霊の湯も入れると聞いていたので、
十分程で出て階段を上がり今度は霊の湯に。

従業員さんに尋ねると、こちら下りて先にございますと言われ
また階段を下りて霊の湯に行きました。

霊の湯は大衆浴場らしく脱衣場も広い。

浴場は西の湯、東の湯で2つに別れていたので
先ずは近い東の湯に入りました。

浴場もこちらのが広かったですが、高級な石は使われていないようでした。

それから西の湯を覗いて造りが一緒の様だったので入らずに着替えました。

出口は東の湯と西の湯の真ん中にあって、
そこは最初の廊下だったので人も一杯。

引き戸は磨りガラスなので良いですが、
開けたとき丸見えやないかと思いながら脱衣場を出て、

三階にある坊っちゃんの間を見に行きました。

『坊っちゃんの間』は、夏目漱石が愛用していた部屋で
坊っちゃんの作中にも道後温泉に入りにいく場面があります。

その部屋には、夏目漱石の教師時代の写真や坊っちゃんの挿絵や
正岡子規との由縁などが紹介されていました。

それから自分の部屋に戻ると程なくして、
お茶と坊っちゃん団子という茶菓子が運ばれてきて、
それを食べながら時間内を満喫して道後温泉本館を出ました。

道後温泉の感想は、
あの武骨さが良い!です。

人の量に見会わない廊下や階段の幅や、
上り下りを繰り返して浴場に行く所、

そういう効率的じゃない所が昔情緒があって好きです。

特に僕は、入り組んでいるところは大好物なので。

内装が良く判らない人は、『千と千尋』を思い出してもらうと良いと思います、
道後温泉を元にしたらしいので。

兎に角、木造で外も中も見がいがあるし、
構造的な面白さもあって、また来たいと思いました。

今度は大衆休憩所で充分です、一人で個室は物悲しいので。

そして宿泊場所の建物の前まで来ると、中が暗い。

二階に上がっていくともう一人お遍路さんが増えていました、
そして暗い。

布団の敷いてある所に居た人のスタンドライトの光だけが灯っています。

軽く挨拶をして自分の寝床に行き、奥を確認しても暗くて人が居るのか確認できない。

寝袋を出して寝る準備をしていると、電話がかかってきたので、
外に行って電話をしていて、その間に二人お遍路さんが来て。

電話が終わって二階に上がっていくともう真っ暗でした。

(もう消灯!?)

近くに居た人にもう消灯ですか?と聞くとそうみたいだねーと言うことで
殆ど喋る機会はなく早々に寝ました。

(やっぱり初日の二人が特殊だったのかな?まぁ良いや寝よう)

どれだけ経ったのか分かりませんが感覚的には消灯してすぐ、
物音が聞こえたと思ったら、野球中継が聞こえ始め、
そんなに大きい音ではないですが、静まっている中だったので、
歓声とか実況が聞こえる。

寝やんのかいと思いながら意識は落ちていきました。

西日本旅 四国・高知ー愛媛編 七日目 後編。

2011-11-08 21:43:53 | 西日本旅 三重~四国
足摺岬を見終わった僕は駐車場に戻り、
往復100kmの道を39番延光寺に向けて走ります。

そして、40番観自在寺へ向かう途中、
エンジンオイルのランプが光りだし時間に多少余裕があったので
ホームセンターを探すも見当たらない。

おかしいなー、コメリの看板あったんだけどなー
とか迷っているうちに時間が迫ってきたので先ずお寺に行こうとその方向に走っていくと
ドンチャンと音が聞こえてきて、突然人が多くなったと思ったら
神社で祭りをしていました。

山車を押して活気良くやっていて、
すげー後で見に来ようと思っていたら曲がる道を通りすぎていて
なんとか残り十分前に到着。

そして野宿場所を聞いてみると、

「道の駅で泊まれるけどウチで通夜堂をやっとるけん。」


(ツヤドウ?)

「そうですか、道の駅はどう行けば良いですか?」

「やけんウチでも泊まれるよ」


「え!?じゃあ一晩お願いします」

「通夜堂って言ってお寺さんによっては宿泊場所を提供してる所もあるけん、これやるわ、あとこれに記入して」


"なんと野宿場所一覧表を手に入れた!"

『さいごのカギ』並みに終盤まで使えるアイテムを手に入れました!

それから、名前等を記入していると団体客が来たので
少し待ってすぐ終わるけんということで納経所を出た椅子で待機していると、
別の方が、案内しますねこちらですと言う方に着いていきました。

その方に近くでお祭りしてるんですね、いつまでやってます?と尋ねると

「もうそろそろ終わりじゃないですかね、今日が最終日で一番派手なんですよ」


「えぇーこれから見に行こうと思ってたんですけど」

「あはは、もう五時なので終わっていると思いますよー」


(なんてこったい)

そんな感じで宿泊場所到着。

其処は就寝場所として車庫の一部を改装した様な場所で、
ちゃんと床が上げられていてカーペットも敷かれ、
電気も通り流しもあり毛布まで用意されていた。

「おぉ!凄いですね!」

「うちは綺麗な方らしくてお遍路さんにも評判なのでゆっくり休んでいってください」


ありがとうございますと礼をして中に入って荷物を下ろして
案内して頂いた方が去った後、残りの荷物を原付に取りに行って
それも通夜堂に置き、案内してもらった人に教えてもらったスーパーにご飯を買いに行こうとお寺の前まで行くと、さっきの納経の方が帰る所みたいだっので、

ありがとうございました。一晩お借りしますと言うと、
ん?あぁ良いけん俺関係ないし、それより喉乾いたで珈琲飲みに行こかと駐車場脇にある
自販機まで付いていって、どれが良い?と言うことで珈琲を奢って貰いました。

それからその場で、その方の身の上話を聞いている中で、

三重にも行ったことあるし名古屋で働いてたこともあるよ、

「農協の仕事でな。農協って言っても色々やることあるけん」


「お米とか野菜の管理ですか?」

「・・・。バカァ!書く方の納経じゃぁ!」


「あぁ!そっちの納経ですね!そうですよね!関係ないって言ってたから勘違いしました」

「関係ないって言うのはそういう意味じゃなくて、俺坊さんじゃなくて雇われとんのよ」


「え!?仕事であるんですか!?」

「ほうじゃー、住職さんが書いとるとこもあるが、大体パートとかじゃ」


「えぇー、女性の若い方とかも書いてたんで尼さんなんかなーと思ってました」

「違う違う、ただのパートじゃ」


まさかの事実に驚愕でした。

それから、この時間やったら道の駅が弁当半額にするで見に行くか車に乗り
と連れてってもらうことに。

「その前にガソリン入れてくわ、やっとったらやけど。」


なんでも、朝にガソリンスタンドが閉まっていたらしく別の店に行くのだそうだ、
しかしそこも閉まっていて。

「あかん!ここも閉まっとる!やっぱり祭りの日はあかんなぁ」


「祭りと関係があるんですか?」

「おう、祭りの日は大体の店が閉めよるけん困ったもんじゃ」


確かにホームセンターを探して走っているとき殆どが閉まっていました。

「祭りに出店でも出しているんですか?」

「いやぁ関係ないと思うで」


「え?普通に見に行ってるだけってことですか?」

「多分な」


「それは凄いですね」と笑ってしまいました。

そんな話をしている間に道の駅に着いて情報通り半額になったお弁当を買って、
見て回りたいのでここで、と言って納経の方と別れました。

それから、ホームセンター(寺を通り過ぎた時に偶然見つけた)でエンジンオイルを買って
お寺に戻る途中また雨が降ってきました。

小雨でしたが、もういいわーと思いながら通夜堂に戻って、
お弁当を食べながら、そこに置いてあった感想ノートを見ていました。

これまでの感想、この通夜堂の感想、感謝の言葉等々が
個々の自由に書かれています。

中には年齢や出身地も書いてあって若い方で歩き遍路をしている人もちらほら居ました。

同年代が歩いているのに僕はとか、
いや僕は原付で拘りを持って旅をしてるんだとか葛藤しながら、

その日は寝ました。

西日本旅 四国・高知ー愛媛編 七日目 前編。

2011-11-06 21:18:52 | 西日本旅 三重~四国
11月3日(木)

岩本寺さんの車庫で寝ていた僕は深夜に
雨音で目が覚めて、また雨降ってると思いながら
また深い眠りに入りました。

そして早朝、目が覚め外を確認すると、
まぁまぁの天気。

曇り空に霧雨程度。

それも片付けをしている間に止みました。

岩本寺を出発してすぐ雨が降りだし多少ならと進んでいくと
雨足がどんどん強くなり、ついにどしゃ降りになりそしてびしょ濡れになり。

なんとか小屋タイプのバス停を見つけて雨宿りしました。

すぐさまリュックを下ろしジャンパーを脱いで被害確認。

体は最悪濡れても乾くのでいいですが、一番心配なのが納経帳です。

納経は和紙に朱印と墨で書かれるので水に濡れたら元に戻りません。

でも納経帳も濡れていなかったのでひとまず安心。

次にいつバスが来るか確認してその時間まで居ようと思い時刻表をみると、
下の方に月水金のみ運行と書いてある。

(今日運休やん、これで止むまで居れるな)

ということで、雨が止むまでそこで待機。

している間にお腹が減ってきました、しかしここはバス停
ラーメンは作れても洗えない。

ならそのまま食べれば良いんじゃね?


ということで、誰でも出来る簡単料理教室開講です!

用意するのはインスタントラーメンの袋適量です。

1.ラーメンの袋を閉じたまま麺を好みのサイズに手で崩します。

完成です!

あとはスープの粉を適量かけて振ればその味風味になります。

手早く出来てスナック感覚で行ける、その後水を飲めば胃の中で膨らんで
満腹中枢を刺激するわけサァ!

素敵ねマイケル!

と気分が落ちてるときほど、脳内劇で何とかするものです。

そんな感じで空腹を満たした僕は空模様を見ながら時間が経つのを待ちます。

止んだところで出発!

流れた雲が進行方向ではないことを祈りつつも、
期待に反しまた雨は降りだしたので目についた遍路小屋にて雨宿り。

遍路小屋に居る間も雨は降り続け、腕時計を見てあることが脳裏を過りました。

(今10時30分か・・・あれ?行ける?)

実は37番岩本寺と38番金剛福寺の間には、
『いろりや』といううどん屋さんがあって兼ねてから行きたかった
しかし遍路を優先したかったことと岩本寺さんからの出発ということで

開店時間の11時には通りすぎていて食べれないと諦めていました。

しかし不安定な天候と長時間降る雨に足止めを食った結果。

いろりやさんの開店時間に食い込むことが出来ました。

即行でいろりやさんに行きました、なかに入ると、大きな囲炉裏があって周りに座って食べられるとおもうのですが、一人ではそこに座るのは恥ずかしくテーブル席につきました。

そして温おろしうどん(682円)を食べて冷えた体を暖めました。

美味しいのは言わずもがななので言及しません!

諦めていたいろりやさんにも行けて気力の復活した僕は
レインコートを着て出発しました。

最初から着ろと思う人も居ると思いますが、
レインコート・レインカバーは奥の手、突然振りだした雨に対応するためのもので
雨宿りができるならそちらを優先した方がいい。

理由は視界が悪くなるし路面も滑りやすくなる
荷物もカバーでは完全に防げないので徐々に濡れるし
不安で精神がすり減る等々無理進んで良いことがない。

でも、いろりやさんで気力を回復して小雨にもなっていたので
レインコートで進むことにしました。

金剛福寺に着く間に雨は止みかけになり
濡れたレインコートを乾かすのに好都合な天気になりました。

そして、36番金剛福寺に到着し納経を済ませ、足摺岬を見に行きました。

足摺岬の灯台への道は、軽くジャングルみたいになっていて
しかも分岐したりぐねぐね曲がったりと冒険心を擽る場所で

実際、携帯で話ている人とすれ違うときに聞こえた内容から
前にすれ違った人ぽっかったので、携帯を切って呆然としていた所に、
あの道を行った先に居ましたよと教える場面もあったりしました。

道を歩いているとカサカサと木の方に逃げていくものがあります。

良く見ると、いや良く見ないでも、フナムシでした。

しかも三重のよりでかい、いっぱいいる、僕が歩くと周りで落ち葉がガサガサいう

(これは不味い、ゴキブリはまだ良い見馴れてるから、でも奴等はいけねぇ)

そして僕は威嚇のつもりで足音をわざと響かせながら歩きました

(おぉこれならフナムシがはやい段階で退いていくぞ、モーゼじゃモーゼじゃ
でも人も引くじゃないか?大丈夫今は見当たらない)

等自問自答しながらジャングル(心の中では)を行きます。

ジャングル(心の中では)の中には七不思議なるものがあって、

例をあげると、地獄穴という賽銭を投げ入れると地獄まで届くと云われる穴があります。
見に行ってみると15cm程の穴があり覗きこむと・・・

ふさがってる。

地獄に届くぐらい深いのかと思いきや浅いところで、
落ち葉や土によって埋まっていました。

もとい、ゲヘナゲートは閉じられていました。

そん感じのが点在してます。

しかし、見甲斐の有るものもありますそれが『白山神社』『白山洞門』。

『白山洞門』は日本一の海蝕洞で、そこは特にいいんですが
波が岩に打ち付けられる迫力が凄い。

そしてその上にあるのが『白山神社』、
日本一の海蝕洞の上にあるだけあって急な岩肌で近くまで行かないと道が判らない、
しかも登る手前の鳥居に、

この先に本宮がありますが道が険しく縄や階段はないためここからの参拝にして下さい。と書いてある。

それって登るしかないってことじゃない?

ということで本宮を見に行きました。

本宮までは10分かからないぐらいで短いですが
絶壁を斜めに歩く感じで、踏み外したら死ぬかな、いや死ぬなという感じでした。

僕は先に本宮に登ってから洞門の方に下りてみていたのですが誰も来ない。

灯台よりもこっちのが見甲斐あるんだけどなーと思いつつ階段を上がり駐車場へ戻りました。


後編に続く>>>

================================================

すいませんがまた前後編に分ける事になりました。

今日(11月6日)も同じドミトリーのホテルに泊まっています。

明日は良い天気の予報だったのでやっと動くことが出来そうです。

流石に二日も何もしないと思考が腐りますので。


では、おやすみなさい。

西日本旅 四国・高知編 六日目 後編。

2011-11-06 08:14:11 | 西日本旅 三重~四国
さて、37番岩本寺さんにて寝場所を借りれることになった僕は
納経所の方にもらった地図を便りにその場所に向かいました。

それは、駐車場内の車庫でした。

なので原付を入れて先ずガスでお湯をたきラーメンを食べようと思ったら
手持ちの水が少なくて、なるがままよと作ってみると案の定、汁無しラーメンが出来上がりました。

食えればよし!と言うことで飯を済ませ鍋を洗い、
アルミシートを敷いて寝床を確保し準備万端。

お風呂に向かいました。

車庫内なので人目につかないというのもあり
荷物と原付を置いて身軽になって徒歩でお風呂へ。

数分歩くとそれらしい建物を見つけて、
正面から入っていって中を窺うもそれらしい案内は見当たらない。

丁度、お姉さんが出てきたので、こんにちはと言うと
こんばんわと返ってきた。

確かに辺りは暗いけど時間的には18時前だからまだこんにちはでも良くね!?と思いながらお風呂の事を尋ねてみると。

一緒にいた男性が説明してくれて、裏から入るのが正しかったようです
しかも、丁度帰られる所の職員さんだったみたいで、
ちょっと待ってくださいと笑顔でかけていった後
程なくして、こちらからどうぞと案内してくれました。

裏からまわり、引き戸を開けるとすぐ脱衣場があって
奥がお風呂です。

男性と女性で時間帯をずらして共同で使用するらしく、
残り30分なのでと説明を受け。(さらに30分後に女性用になるようです)

後は料金を聞くと、大衆浴場ではないのでお金はとっていないですが
本人の恩情でそちらに入れてもらっています。と言うことでした。

ではごゆっくりーと職員さんが出ていき、
備え付けの貯金箱に200円を入れて脱衣場へ。

お風呂はシャワーと人が5-6人入れるくらいの浴槽でした。

人は居なかったので伸び伸びと浸かってから、
浴場から出て脱衣場に行くと、
後ろでガラッと引き戸が開く音がして。

振り向くと、先程のお姉さんと一瞬目が合いました、
この時僕は裸です。

ラブコメでお決まりの、キャーエッチ!!な事を言うギャグスキルは僕にはなく
向こう方も、目があった瞬間、あ、すいませんと出ていったので何もなかったことの様に済んでいきました。

まぁ元々裸が普通の場所ですし、最初に入った鴨の湯さんは
普通にお姉さんが浴場まで入ってきて人を呼んだりで
行き来していたので特に羞恥心はなかったね、うん。

お風呂を出た僕は切れた水分を買うため、あたりを散策することにしました。

んで、スーパーを見つけて水を買い車庫に戻るため
別ルートを通って歩いていても歩行者が全然居ない。

その時19時で、もうお休みなのかな?とか
この時間に歩いているだけで余所者ってわかりそうだなぁとか思いつつ車庫に戻って
適当に時間が経つのを待って。

その日は就寝。

西日本旅 四国・高知編 六日目 前編。

2011-11-05 22:29:08 | 西日本旅 三重~四国
11月2日(水)

会社の方(おそらく社長様)のご厚意でプレハブもとい
寝泊まり用にしてある倉庫で起床。

引き戸を開けると、どんより雲。

雨が降ってなければいいかと前夜に荷物は纏めてあったので、
シュラフを片付けて出発。

と思ったら降ってくる雨、近くの遍路小屋で様子をうかがって、
止んだ隙を見て出発!

次の30番善楽寺は近くてすぐ着いて、
本堂にお参りして納経をしてもらっているとまた雨が降りだし
そこで一時間程雨宿りをして高知県庁が隣接している高知城駐車場に停めに行ったら、
原付は扱ってないから法に触れない場所に置いとけば良いよと言われたので
その様なところに置きました。

高知県庁は高知城の外堀沿いに建っているので、
ぐるりと高知城を見ながら県庁に行くとなにやら工事をしている模様、

入り口の警備員さんに高知県庁の表記はどこにありますか?と尋ねると
あそこにあって前から撮って良いですよと言ってくれたので、

表記のある芝生のなかに入っていって前からパシャリ、
ありがとうございましたとお礼をして高知城見学続行です。

高知城は山内一豊と言う方が城主らしいのですが、
全然知らないと困惑しながら説明を読んでいました。

三英傑に付き従い、関ヶ原の合戦でも武勲を挙げた凄い人らしいです。

そんな感じで高知城内を歩いているとちらほらと中学生が居て良く見ると下から一杯上がってくる、その後同じ敷地内にある図書館に行って観光案内を見ていると今度は
園児がずらずらと入ってきた。

子どもが多いなぁ地元でも高知城は珍しいのかなと思いつつ
高知城を後にして高知市は高知遍路に珍しい密集地域
次なる寺に向かいます。

31番竹林寺、32番禅師峯寺とこなし、33番雪渓寺の途中にある桂浜で昼御飯のため寄ってみました。

桂浜には本浜というのがあって有名な坂本龍馬のブロンズ像はそこにあります。

そしてそのエリアは有料駐車場でした(原付50円)。

浜に行く途中に土産屋通りを通ります。
その中に闘犬施設があります。

土佐犬が闘うあれですね、見たかったのですが1日に2回やっていて
一回目が15分前に始まっているという、惜しいことをしました。

次は四時間後ということで闘犬は諦め歴戦の闘犬のまわしなど見て、
坂本龍馬のブロンズ像を見に行きました。

階段を登っていくと、やたらとキャッキャと声が聞こえます。
ブロンズ像の場所まで行くと小学生が像の前で集合写真を撮っていて、
あたりのベンチや芝生には高校生が弁当を食べている。

修学旅行時期なのかな?もう、昔過ぎて覚えてないな。
と思いながら像に近寄っていくと、像の隣に足場が組んであって、
係りの人がどうぞーと笑顔で手招きしている。

なんと係りの人がこちらに笑顔で手招きしている!

行きますか?

→はい

いいえ


行ってみました。どうぞーいってらっしゃいと促されるまま
工事現場で良く見る足場を登っていくと、

坂本龍馬の頭の隣に出ました。

隣と言っても4-5mぐらいは離れてますが、
いやしかし坂本龍馬と同じ目線に立てたわけです、
やるべきことを揺らがずにやれば良いんじゃきと言っているようでした。

龍馬さんおいどん頑張るばい!

さて、こんなのを一人で考えてると恥ずかしいなぁと
いきなり揺らぐ僕ですが、ブロンズ像に別れを告げ(心で)、
像の正面の階段を降りていくと本浜です。

桂浜は海難事故が多いらしく、過去に死亡事故が発生して海には近づくなという
札や一部に縄、定期的に放送などで注意を促している。

確かに、波は高く引きも長いところでは5mはありしかも
浜に角度があるので引き込まれたら中々上がれないかもしれません。

しかし見るだけなら迫力ある海を近くで見れます、
図ったかのように浜に大きな石があってそれに波が当たると中々の迫力。

浜の東屋で昼御飯を食べて海を見ながら黄昏・・・るには
人が少し多いので見るに留めて浜を歩いた先にある岩の上にある社を見に行って、
遊歩道を通って駐車場へ。

33番雪渓寺、34番種間寺と回り、
次は35番、ここからまた距離が開いてきます。

35番に向かって走り着いてみると36番と書いてあった。

(あれ?次って36だっけ?)

遍路マップを見てみると、35番を抜かしていることが発覚。

35番清瀧寺36番青龍寺、字面が似すぎではないだろうか?
高知市の距離が近く、道路表記で行けていた感覚からの、
少し離れた場所に似た字面の寺が続けてある。

これは狙っているのではないか!と内心思いながら、
12kmの道を戻って35番清瀧寺に着きました。

それから36番青龍寺に向かうわけですが地図を見てみると僕が通った道の間にもう一本道がある。

どういうことかというと、

35番と36番は大体対角線上にありその間に山があるので
山を避けて海岸線を通っていたのですが、
どうやら山を抜ける道があるみたいで試しに行ってみると
所要時間が半分になりました。

なんと言うことでしょう、飛ばして36番に行った上、遠回りだったわけですね
旅に於いて"急がば回れ"はだいじなこころえですが、
そこは回らなくてもよかったですね。

なので、今日は36番あたりで野宿かなと思っていたので
少し時間に余裕が出来たので進むことにしました。

そして、37番岩本寺に17時ギリギリに納経所に行って、
野宿場所を尋ねると、お寺で提供している場所があるのでそこで良ければ。
と言うことでよろしくお願いしますと今日も寝床を貸していただける事になりました。

しかも、今日は水曜なので近くの福祉施設がお風呂を一般解放している日だから
良ければ行ってみて、確か時間が決められていたと思うけど。
と良き情報も聞けました、丁度もうそろそろお風呂に入らないとなと思った日の事でした。

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今文を打っている今日(11月5日)はドミトリータイプのホテルで、
ドミトリーとは蛸部屋のことで一部屋で他人と複数で寝る分格安というシステム。

充電は出来るのですが離れた場所にあるので打ちながらというのが出来ません。

尚且つ充電が切れそうなので前後編に分けます。

では、おやすみなさい。

後編に続くー

西日本旅 四国・徳島ー高知編 五日目。

2011-11-01 22:02:28 | 西日本旅 三重~四国
11月1日(火)

平等寺にて6時に起床。

テントを片付けて荷物を纏めて五日目開始。

23番薬王寺で納経のしてもらい長距離移動の開始です。

24番御崎寺までは76km程でひたすら海岸線を走ります。

途中何人か歩き遍路さんを見ました、そして気づいたこと、
髪はめんどくさくて完全に刈るか気にしなくて伸ばしたままかどちらか。

僕は丸刈りなので、そういう点でも勘違いを誘発しているのかもと。

まぁ今日はちゃんと原付って言って回りました、
前回の経験で変に疑心暗鬼になってます。

26番金剛頂寺は凄い傾斜でフルスロットルで10kmしかでず
イカれないかドキドキしながら上りました、
しかし、そのお陰で下りはエンジンをかけずに4kmの坂を下っていきました。

下まで降りてきて平坦な道で止まったのでエンジンをかけて出発してすぐ、
『鯨館』(200円)という看板が目についたので入ってみました。

ここ室戸も捕鯨が行われていた土地で捕鯨の歴史とここに流れ着いたザトウクジラの骨格、
マッコウクジラの標本、特別展示の貝殻展などがありました。

鯨館を出て海岸線を見ながら少し休憩をして出発です。

ここからまた30km程の長距離を移動して28番大日寺に着く手前、
のいち動物公園(450円)に興味をそそられ近くのコンビニでお弁当を買ってそこで動物を見ながら食べようと考えていました。

この時、僕は福井県の西山公園を想像していて、
西山公園の中にはただで見れる動物園があって数種類なので短時間で見れるのです。

しかし行ってみると、ちゃんとした動物園で
ご飯を食べる所か動物に釘付け。

鴨から始まり生息エリア毎に別れて動物達が暮らしています、
ビーバーやレッサーパンダ、ハイエナ、キリン、コウモリ、熱帯魚、チンパンジーなどが
生息環境に近い状態で暮らしていて見がいがありすぎました。

制限時間が迫るなか、さらに焦らすように雨が降ってきて、
結局終盤は流すようにしか見れなかったです。

29番国分寺まで行ったところで、またギリギリ三分前、
納経所に滑り込み、野宿場所を尋ねてみると30番の途中に遍路小屋があるので
そこはどうですか?と言われたので地図を貰いました。

本堂でお参りして地図を頼りにそこに向かいます。

辿り着いたソコは、木を組み合わせて作られた小屋で
水も出ていて電気を引いてあって屋根もあるけど、
壁が角材を交互に組んで作ってあるので隙間が結構空いているのが
少し気になっていました。

しかし、良い場所に代わりはないので荷物を下ろしていると、
前に車が止まっておじいさんが下りてきました。

お遍路さんか?おつかれさん。ここやと寒いやろー


『いえいえ屋根があって囲われてるだけでも助かります』

会社の敷地内に寝るスペースがあるんやがソコで寝るか?


『え?いえここで十分です!』

遍路さん用にスペース作ってあるからそっちで寝てき


と言われてお言葉に甘え着いていくと四畳半程のプレハブに案内され、

自由に使って良いから


『ありがとうございます!一晩お世話になります!』

と言うわけで今日の寝床を確保です。

今日も充電が出来る環境でしかも屋根あり壁あり一人。

これをただでなんて、ありがたすぎます。

ちなみに原付遍路というのは最初の段階で知ってもらっているので
何ら問題なし!

今日はこれにて就寝!

西日本旅 四国・徳島編 四日目。

2011-11-01 20:33:58 | 西日本旅 三重~四国
10月31日(月)

ビジネスホテルにて起床。

朝からお風呂に入り、充電も済まして、朝御飯にバンキングもあり完璧な状態で四日目スタート!

先ずは12番焼山寺に向かうわけですが、
この焼山寺は別名『遍路ころがし』と云われる難関の寺です、
それは歩きだけでなく車道にもいえて約30km山道もひた走り
お寺が近づくにつれ傾斜は急になっていきます。

なので、峠に入る前にガソリンを満タンにしていざ焼山寺。

焼山寺が近づくにつれ落ちていくスピード、
それに比例して上がっていくエンジン音にはらはらしながら
僕にはもうひとつ不安要素がありました。

それは前日までに知り合った、僕を歩き遍路と思っている人達、
その人達も次は焼山寺を目指しているので、
なるべく早く行って済ましたかったのです。

これは、僕が正直に言えなかった業として
早々と焼山寺を後にしました。

それからは大丈夫なエリアなので悠々と回っていって、
18番恩山寺で原付を停めると、外国の男の人が近づいてきて
スイマセンと話しかけられました。

地図を見せながら何か言っています。

どうやら道があっているか確かめたいみたいで、
もう一人の方が一生懸命道にある看板とにらめっこしている所に行って確かめると
違う道だったので、ノーノーと手を振って、男の人が持っている地図で指をなぞって
指を指してゴートゥーと言うとディスウェイ?と聞かれて
笑顔で首を縦に振ると、アリガトゴザイマスと去っていきました。

最近、外国人と喋る機会が増えすぎで(ゼロからってことで)
あまりに僕の気持ちというか発起したとたんにコレって行って良いって"何か"が導いているのかもしれない。

とりあえず僕の二大不安のひとつが解消されました。

引き続き原付遍路。

21番太龍寺はロープウェイ(往復2400円)で寺院まで行きます。

なので時間が決まっています。

到着時間が15時30分だったので後2つ行けると思っていたので思わぬ弊害。

15時40分にロープウェイが出発して寺院に着いたのが16時00分前。

何故10分超もあるのか、実はこのロープウェイなかなか見応えのあるものでした。

西日本一の長さを誇るロープウェイで、山を2つ越えます。

建設費27億ぐらいかかったというのは一緒に乗り込んだ添乗員さんの話です。

後は日本狼が生息していた縁から岩山に銅像があったり
床下が格子になっていて高さ100mから下を覗けたり。

淡路島や和歌山を遠くに望めたりと乗りがいのあるものでした。

お寺をロープウェイで下りてきた時には、16時30分で
今日はここまでか!?と思いながら22番平等寺に向かいました。

そして残り三分で到着して急いで納経所に行って、
ついでに野宿場所を尋ねてみるとソコに泊まってって良いですよと言ってくれた。

本堂にお参りをして17時を過ぎて帰っていく納経所の人に会釈をして
人が居なくなった境内に早速テントを張ってご飯を食べました。

トイレにコンセントがあったので深夜のうちに使わせていただいて充電も良し。

ふと空を見上げると星の多さに感動しました、
上から下まで普段見えない星と星の間の小さいのまで見えました。

そして風が少し強くテントが煽られる不安を抱えながら就寝。

西日本旅 四国・徳島編 三日目。

2011-10-31 08:41:55 | 西日本旅 三重~四国
10月30日(日)

皆が各々寝床についた深夜、Bさんが僕の所に来て、

初心者のあんたに忠告しとくわ。お遍路の中には言葉巧みに人を騙す奴がおる。わしの経験上ああいうのは危ないから注意しといた方がええ。
もし何か困ったことがあったらここに連絡してきな。


と名刺をもらいました、お坊さんみたいです。

そして、もう一度寝ました。

昨晩から降り始めた雨はこの日も降り続け、
動きたくても動けない日になりました。

どうしようかと思案していると、Bさんがディオに朝飯買いに行くかと誘われたので
一緒に買いに行きました。

ディオはGさんの話で安いと評判のディスカウントスーパーで、
賞味期限ギリギリのものを安くで売っているスーパー。

弁当が二百円とかインスタントラーメン5パックが二百円とか、
1日半を想定して買って千円いかなかったので安上がりで助かります。

その車の中でも深夜の続きの話があって、
僕は人を陥れて仲間意識が芽生えるタイプではないので、
正直、Bさんの方が嫌な人という印象でした。

しかしそれに反して、朝飯を食べた後、俺に付き合わんか?と
荷物ごと乗せられ車で移動することに。

なんでも次のお寺に車で行くための道を確認したいので
ついでに付き合ってほしいということらしく、
僕も予習になると思い一緒に行くことにしました。

その時には、Gさんにもうんざりしていたので
どっちを選ぶにしても微妙だったのですが。

さて、Bさんの車に乗り込んだ僕は、
無料で泊まれる場所やこれから通る道を教えてもらいながら焼山寺近くまで行って
ぐるりと回って、お遍路マップは必要だよと言うことで
一番霊山寺まで行ってもらってお遍路マップ(2500円)を買って。

昼御飯を買って帰りました。

ドライブ四時間の後に帰ってくるとGさんがまだ居たので、
少し落胆しながら戻って、お昼ご飯を食べて。

ひたすらダラダラ。

すると三畳部屋から男の人が出てきてトイレに行きました。

どうやら僕たちが出掛けている間に来たらしく、
Gさんが話しかけてもそっけない感じで部屋に入っていきました。

それから、リュックの荷物の纏め方やこれからある野宿場所を教えてくれたり
有意義な事もありましたがほぼ意味がない事。

というのもGさんはひたすら話をする人で、
用事のために数メートル離れたり、壁一枚隔ててもずっと喋ってます、
目も合わせず相づちを打たなくても喋ってます。

目はあちらが合わせないのですが。

しかし、そこは無視しきれない性なのか、
いつ黙るのかと思いながら適当に相づちを打っていました。

その間にBさんは出発していきました。

昨日からずっとそうなのですが、
僕は原付で移動しているのですが原付は荷物が積めないので
自ずとリュックが大きくなります。

その姿で歩いていると百パーセント歩き遍路と間違えられます。

歩きで周られているんですか?など聞いてくれれば良いのですが、
その風貌から歩き遍路として話が進んでいるときがあるので困りました。

今の環境がそれで、昨晩からずっと歩き遍路の体で話をしてくれるのです、
そういう意味でも心苦しく居づらいというのもありました。

Bさんが行った後部屋に戻った僕はのんびりしようと思っていたら、
三畳部屋に人が居るからかこちらに来るGさん。

さすがに相手は選ぶんだなと思いながら、適当相づちタイム三時間。

夕方になって日が暮れ始めると、来客者襲来。

アメリカ、マイアミ州出身スティーブン登場。
これは後のコミュニケーションで分かったことです。

最初は話しかけると、ニホンゴワカリマセンと言われ
本当に言うんだ!?と内心思いました。

そして三畳部屋に入っていくスティーブン。

それから程なくして、スティーブンと同室になったそっけない人、Lさんが
英語わかります?とこちらに話し掛けて来たので、いやー分からないです(汗)
と答え。


そうかー、ゆっくりしてって言いたいんやけど
英語でなんて行ってわからんけん


全然分からないのに日本来るって凄いですねw

と三畳部屋の方に行ってLさんと二人で拙い英語とジェスチャーで会話?をしたら
出身や名前が分かったということです。

それからLさんとも話をして、Lさんは20後半程で話が合うので久しぶりに会話をした気分でした、

Lさんは、3月から何周もしていてほぼ野宿、泊まっても無料で
テントなし寝袋にアルミシートのみで寝て。

ごはんはパンの耳、一周二万以下でまわるのだそうだ。

まえふたりもそうですが次元が違う。

その方いわく、前二人は警戒して話をしなかったとのことで、
実際その方と話した三時間が27時間滞在したなかで唯一楽しかった。

Lさんにも一緒に登らん?と言われ、あぁまた勘違いされていると思いながら
その時にはビジネスホテルをとってしまっていたので。

お断りしました、予約する前にLさんと話していればと後悔しながら。

荷物を纏め、その場を後にしビジネスホテルへ。

部屋に行って荷物を下ろしたとき初めて安堵感が出てきました。

明日からの教訓は、原付遍路と公言していく。これです。

充電もバッチリであと二日はこれでもつと思います。

本日これにて就寝。