ルン・ファン (風が吹く)

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ひとりメシにひとり暮らし。男性に増える「孤独死」

2011-05-06 22:14:45 | 話しをすると云う事は
年間3万人以上の自殺者が続いているとか。

自殺者に続いて、多いのが「孤独死」である。


自殺の10大要因として、うつ病のほかに、家族の不和、負債、身体疾患、生活苦、職場の人間関係、職場環境の変化、失業、事業不振、過労を挙げており、これらが連鎖しながら「自殺の危機経路」を形成する、としている。


 タバコの健康被害はよく知られているが、同じように孤立は知らぬ間に心を蝕み、貧困、果ては自殺をも招きかねない、と言うことは知られていないようだ。

うつ病など心の病を抱える人が増えているのは、社会問題となっている。
厚生労働省の調べ(平成20年「患者調査」)によれば、気分障害(うつ病など)の患者数はおよそ年間104万人。アレルギー性鼻炎や骨粗しょう症などのほぼ倍だ。


「うつ病なので診察してください」と、自ら申し出る患者も多いという昨今。だが同医師は、「自分が診察する患者の相当数は“うつ病”ではない」という。

「うつ病というのは言うなれば“バイオロジカルな病気”(記者注:うつ病の発症には神経栄養因子が関与しているなどの説がある)。そうやすやすと社会構造の変化で患者数が増減することはない、という見方もあります。


 今、精神科に押し寄せている人々は、たしかに“うつ状態”とはいえますが、ストレスフルな環境に身を置けば、誰でも不眠や不安状態に陥るもの。あえて病名をつけるなら、環境に適応できないために心身の症状が起こる『適応障害』というべき人が多いのです」

 しかも、増え続ける患者にはなぜか“単身者”が多い、と医師。妻に逃げられてしまった男性。実家と疎遠な独身者――。家族の支えを得られず、心が折れてしまうのだろうか。

 中には最近若年層に増えているという「新型うつ」も含まれているだろう。だが問題は病名よりむしろ、彼らが置かれている孤立無援の状況だ。

「誰かに孤独から救ってほしい。“ルックアットミー”という、切実な心のメッセージを感じます」(同医師)

 単身者の間で急増する、うつ病ならぬ“孤立病”。その正体はいったい何なのだろうか。


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ひとりメシにひとり暮らし

男性に増える「孤独死」


「彼女や妻がいない」「友達がいない」「職場や学校で孤立している」といった男性をインターネットの世界では「孤男」と呼ぶそうだ。2ちゃんねるには「孤独な男性板」という掲示板も存在している。

「孤男」を自称する男性の多くは独身若年層のようだが、既婚であっても残業残業の日々で家族との時間が持てず、「気が付くとなんとなく孤独」という男性も少なくないだろう。職場でもメールでのやり取りが多くなり、同僚と雑談する機会が減っている。

 たとえば冒頭のような「ひとりメシ」は、圧倒的に男性に多い。第一生命経済研究所が2007年12月に発表したアンケート調査では、昼食を一緒にとる相手として、女性では「同性の同僚」が62.5%と最多。これに対し、男性は「ひとりで食べる」が50.2%とトップだった。

 ひとり暮らしも男性に目立つ。2005年に実施した総務省国勢調査によると、単身世帯総数は男性が766万世帯、女性が679万世帯。高齢女性の単身世帯が含まれるためさほど大きな差はないが、若い世代では男性のほうがぐっと多い。年齢ごとの単身世帯数をピンポイントに見ていくと、30歳では男性が19万世帯、女性が10万世帯とほぼ倍。40歳では男性が13万世帯、女性が6万世帯だ。

 家族もなく、職場でも一人ぼっち――中には孤独からうつを患ったり、看病する人もいないまま病気を抱えこむ人もいる。日本民医連の調べ(2007年発表)では、70歳未満と比較的若い層の孤独死は、91%が男性だった。

 もともと女性にくらべ、周囲と群れることを苦手とする男性たち。歴史作家ツヴァイクは「孤独は人を破壊しないかぎり、人を高めるものだ」といったそうだが、現代日本では孤独のために心身が壊れていく男性は少なくない。

「親友」のいない男たち
 男性はなぜ孤独に陥りがちなのだろう。その理由は、彼らの人間関係の作り方にあるようだ。

 まず、男性は必ずしも「親友」を持っていない。もちろん例外もあるが、たいていは、同じ趣味を持つ仲間や気心の知れた旧友がいる程度で、何事も打ち明け合う親密な友人を持つケースはまれのようだ。

 これに対し、女性は一対一で密接な関係を築こうとする。この傾向は、ごく幼いころから現れるようだ。公園で遊ぶ女の子たちは、ほとんどが誰かしら特定の相手を見つけ、一緒に行動したがる。他の子のおもちゃをぶんどったり、一人黙々と砂遊びに熱中する男の子とは対照的だ。

 もう少し大きくなると、女の子同士で秘密を打ち明けたり、悩み事を相談したりするようになる。小学生ともなれば、親友を奪った奪わないで、大人の男女顔負けの三角関係を繰り広げることも。

 成人して結婚しても、同性の親友の存在は不可欠だ。夫のこと、子どものこと、姑のことなどなどを互いに喋りあい、憂さを晴らし合う。親友は女性にとって、心の安定のためなくてはならない相手なのである。

 こうした男女差は、絆ホルモン「オキシトシン」によるところが大きい。他人を信頼し、愛情を抱くときに分泌される脳内化学物質だが、最近の研究により、女性の方が分泌量が多いことがわかっている。

「原始の脳」が感情をマヒさせる?

 第二の理由は、男性が他人に弱みを見せるのを嫌うこと。たとえば、松阪大輔選手、王ソフトバンクホークス元監督、松井秀喜選手、イチロー選手など、男性のスポーツ選手には、ポーカーフェイスが多いようだ。これに対し、安藤美姫選手、浅尾美和選手など女性プレイヤーは、しばしば悔し涙に暮れる場面が見られる。

 そもそも男性は感情より行動を優先させる生き物だ。危機に直面したとき、男性の脳で活発化するのは中枢神経系を構成する、もっとも原始的な部分「脳幹」。ここで、「戦うべきか、逃げるべきか」を第一に判断する。「おれは今悲しいのだろうか?」などと考えていたら、あっというまに敵にやられてしまうにちがいない。

 したがって、感情が湧いてくるのが遅く、自分がどんな気持ちでいるのかなかなか整理ができない。事がすんでだいぶ時間が経過してから、じわーっと悲しみが溢れてきたりする。しかも、その気持ちは誰にも言わず、自分のなかでためこみがちだ。これは、左右脳をつなぐ脳梁が女性より細いため。右脳で処理する感情信号が、言語中枢のある左脳になかなか届かないのである。

 だから、上司にイチャモンをつけられ、腹が立っていても「ちょっと~聞いてよ!もうあったま来ちゃう!」と女性のようにストレートに発散ができない。黙って煙草を吸ってイライラを鎮めるか、格闘技ゲームの中で暴れまくるのがせいぜいだろう。他人と気持を分かち合うこともないまま、ひとり悶々とするしかない。男とはじつにツライ生き物なのだ。

「女々しさ」アピールすれば味方が増える?
 
 このように脳の仕組みからいっても、男性が孤独に陥りやすいのはいたしかたないことかもしれない。そのうえ、多くの男性は子どもの時から「人に甘えるな」「自立しろ」などと言い聞かされて育ってきた。孤独への危機意識は、女性より薄くて当然だろう。

 だが、ほんとうにそれでいいのだろうか?不況が深刻化し、社会基盤が揺るぎ始めた今の時代、頼れる仲間やパートナーの存在意義は大きい。

 年末・年始、日比谷公園に設置されたシェルター「派遣村」でも、弱みを受け入れてくれるボランティアの笑顔に救われた失業者は多かったはずだ。もし彼らが「他人に頼りたくない」と路上でひとり頑張り続ければ、凍死してしまったかもしれない――。

 極端なたとえに思えるかもしれないが、冒頭の話のようにうつ自殺の危機に直面する独身ビジネスマンもいる。今や孤独は心だけでなく、わたしたちの生存そのものを脅かしかねないのだ。

 では、どうすれば孤独を乗り越えられるのだろうか?

 幅広い人脈を生かし、NTTドコモで「おサイフケータイ」プロジェクトを実現させた平野敦士カール氏は、著書『1の力を10倍にする アライアンス仕事術』(ゴマブックス)の中でで、「“デキル人”より“スキのある人”、“切れる人”より“ちょっと抜けた人”になることこそ、味方をつくるコツだ」と述べている。

 たとえば、すごいイケメンで話術も巧みな友人に合コンに誘われても、あまり乗り気にはなれないだろう。逆にイマイチな友人なら「おれにもチャンスが…」と思えるだろうし、逆に「行ってイマイチくんをフォローしてやらなきゃ」と考えるかもしれない。「弱みをさらけ出すとバカにされるのでは」と思いがちだが、じつはそうでもないのだ。

 人は誰かに頼られると嬉しくなるもの。いつもバリアを張っていないで、ときには女性にならい、弱みを他人にさらけ出すことが必要だ。だいたい今の時代、「女々しい」などという言葉は死語同然なのである。

 不況の時代、資格取得や貯金に精を出すのもいいが、自分の応援団づくりも大切だ。ランチやアフターファイブ、週末は友人や家族を誘い、思い切り自虐ネタを披露してみてはいかがだろうか。



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