活字の海で、アップップ

目の前を通り過ぎる膨大な量の活字の中から、心に引っかかった言葉をチョイス。
その他、音楽編、自然編も有り。

ベートーベンの呼ぶ声 城東の第九(その5)

2010-02-18 23:58:08 | 一万人の第九(音楽の海)
                     (TOP画像は、指揮台(笑))

会名:第3回城東区「第九」演奏会
開催:2010年2月14日(日) 開場:13時  開演:14時
会場:大阪信愛女学院講堂
指揮:木村俊明
ソプラノ:井岡潤子 
アルト:田中友輝子 
テノール:小餅谷哲男 
バリトン:田中勉
管弦楽:ハーモニアス管弦楽団
合唱:城東区第九演奏会特別合唱団

主催:城東区ゆめ~まち~未来会議 TEAM Jo-9♪
共催:城東区コミュニティ強化 合唱団Jo-9♪ 大阪信愛女学院 他
協賛:社団法人城東区医師会 社団法人大阪市シルバー人材センター 他
後援:城東区役所 社会福祉法人城東区社会福祉協議会 他

スローガン:城東区1000人の歓喜が響き合う。


■2月14日(日) 午前11時45分

講堂に入場。
先頭を切って、花道?を通ってステージの上へ。

先ほどと違うのは、オーケストラの皆さんが着席されていること。

もっとも。
まだ私服なので、ゲネプロ感アリアリだけど(笑)。


ひな壇は。
朝一番の場所決めの際に、臨時のひな壇の設営等を行ったようで、
かなり急ごしらえ感がある。

そのため、コーナーにはこうした空間が空いていて、注意しないと
いけないのである。



何とか。
誰も穴に落ちたりせずに、ひな壇上に整列。

ここで、木村先生が登壇。
皆、拍手で迎える。

いつもながら、にこやかに出てこられる先生を見ていると。
こちらもほっとする。

続いて、ソリストの皆さんも登場。
皆さん、木村先生、オーケストラに続いて。
合唱団にも満遍なく頭を下げて戴けるのが嬉しい。

この第九でも。
住之江と比べ、人数は倍以上となってはいるものの。

合唱団から手を伸ばせば十分届く距離に、ソリストの皆さんの場所も
設(しつら)えられているので、とても親近感を持って見ることが
出来るのが嬉しい。

しかし。
こうして、皆が私服のゲネプロというのは。
本番とはまた違う、一種独特の空気が心地よいなあと、何時も思う。

お客様も入らない、スタッフだけの最後の音の確認の場。
ここで。
納得いくまで、しっかりと音を創り上げて。
数時間後の本番で、最高のパフォーマンスをお届けするのだ。

そうした皆の気持ちの一体感が、ここで作られるのだと思うと、
感慨も一入。である。


事務局の方から、木村先生、オケ、ならびにソリストの皆さんの紹介が
為される。

オーケストラは、プロの方々と言うことであり。
どのような音を聴かせていただけるのか、とても楽しみなのである。

住之江のときと比べると、全般的にお若い方が多い。
女性比率も多い。

先の休憩中。
ヴァニラブックス氏が「美人が多い~! 特に、●●の方がヒット!」
とかのたまっていたために。

妙に僕も意識して、見渡してしまう(笑)。

う~ん。
確かに(自爆)。


よく見ると、コンサートマスターは外人の方。
その他のパートにも、何名か外人の方がいらっしゃって。
結構国際色豊かなオケではある。


紹介が終わると。
木村先生お一人が壇上に。

コンサートマスターの方と、何事か少し話されている。

(一体、何語で話しているんだろう?)

と。少し疑問に思う。


その後。

「それでは。
 ターンタタタタタタタン…のところ(208小節。Presto)から。
 どうぞ!」

の声と共に。

指揮棒が振り下ろされて。

ゲネプロが、開始した。


木村先生のレッスンのスタンスは、ゲネプロでも変わらない。
一通り流した後は。
最小限の注意のみに留めることで。
如何に皆を気持ちよく乗せるか?ということに腐心されている。

勿論これが、プロの合唱団に対するゲネプロともなれば、全く異なる
指導となるのだろうが。

アマチュア合唱団に対して、細かい指示を出しても逆効果であって、
それよりも出すべき声をしっかりと出してもらった方がよい。

そう、お考えのようである。


それを、裏付けるかのように。

注意点は、昨日のリハーサルと殆ど同じ箇所であった。

つまりは、

 ・スタッカートを、ダレずにはっきりとテンションをつけること
 ・etの発音を、しっかりと出してメリハリをつけること
 ・最大限にフォルテシモを強調するポイントを意識すること

の三箇所である。

特に、最後のフォルテシモについては。

ヴァニラブックス氏に場所を確認させていただいたのであるが、

「643小節目あたりのUber Sternen muβ er wohnenのフォルテッシモの
 部分のところ」

この部分で、シラーの詩はフィニッシュとなると。
以降は同じセンテンスの繰り返しとなるので、この部分こそがもっとも
シラーとベートーベンが主張したい部分なのです。

そう熱く語る先生を見ていると、こちらも自然と力が入ってくる。

更に。
最後のゲネプロということもあってか。
先生のトーンはもう一段ヒートアップ。

何でも。
ベートーベンによる第九の直筆楽譜の最後のページには。

この詩に籠められた思いを、この曲を聴く全ての人に共感して欲しい

と言った書き込みが有ったという逸話をご紹介していただいて。

是非皆は、少々音が外れても構わないから、ベートーベンととシラーの
意を汲んで歌って欲しい。

そのように締めくくられて、ゲネプロは終了した。


ただ。
合唱団に対しては、そのように伸びやかに感情表現を重視した指導を
される先生も。

プロであるオーケストラに対しては、厳しくて。
ホルンの女性奏者の方等は、楽譜が新版に則したものになっている。
オリジナルの楽譜で演奏してほしい。
といった注文をつけておられた。

ちなみに。
第九の楽譜には、実に様々なバリエーションが存在する。

このコラムを書くために、少し調べてみたのであるが。

その派生の多さに、目を丸くしてしまった。

藤本一子氏によって、よくまとめられたWeb記事があったので。
紹介しておこう。


(この稿、続く)


(付記)
ヴァニラブックス氏にお教えいただいたのであるが。
この楽器。
コントラファゴットという。


高価なものでは、一台800万円もするらしい。

何でも、大阪には1台しかないらしく。
持っている方は、あちこちの演奏会から引っ張りだこなんだとか。

う~ん。
この世界も、奥が深い。



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