先日、劇的な「はやぶさ」の復活劇についてのブログを上梓してから。
どうにも気になっていることがある。
「はやぶさ」の劇的な復活劇をもって、宇宙オタを興奮の坩堝に
叩き込んだ、今月19日のJAXAの記者会見。
その中で、「はやぶさ」のプロジェクトマネージャーである
川口教授が毎日新聞記者の質問に答えていたものを以下に引用する。
(出典は、松浦晋也氏のHP「松浦晋也のL/D」より)
毎日 帰還日は決まっているのか。
川口 今のところ言わないことになっている。勘弁してください。
旅行する人が大変になったりするので…
これは、「はやぶさ」が予定通り地球に帰還できたとして。
来年6月に、オーストラリアのウーメラ砂漠に射出されたカプセルが
到着する日のことを語っているものである。
う~ん。
そうか…。
今まで、2010年6月としか情報開示が無かったのは、計算上の
問題とかではなく、セキュリティや安全対策上で混乱が生じることを
懸念してのことだったのか。
それを受けて。
現地の事情を斟酌し、それならJAXAの言うことも仕方ないかと
納得されている記事も、ネット上ではUPされ出している。
※ すばる氏のHP「人生ご縁となりゆきで」
”お迎えツアー自粛します”より。
※ 天燈茶房 TENDANCAFE氏のHP「天燈茶房」
”そこへ行かずとも、我らの想いは届く…
~HAYABUSA The Voyage Home~”より
そこに書かれている事情も、確かに理解できる。
出来るがしかし。
本当に、それでいいのか? JAXAよ。
今回の件でも判った様に。
今、「はやぶさ」を取り巻く環境は、大きく様変わりをしようと
している。
これほどまでに、彼に対する関心が高まっているこの機運を。
もっと大事にしないといけないのではないか?
例えば。
今回の「はやぶさ」復活についてのネット上の反響は、物凄かった
ようである。
2chのスレ立てペースも、先のタッチダウンを凌駕していると
いうから、関心の高まり度合いも判るというもの。
これが、所謂”宇宙オタ”だけなのか。
広く、一般にも”はやぶさ”の旅路が理解されてきたということ
なのか。
試しに、Googleで検索ウインドウに「はやぶさ 」と
入れてみると…。
ベスト3は、スズキのバイクのハヤブサに関するキーワードが。
4位にようやく、「ハヤブサ 衛星」が登場する。
結局、ベスト10の中で、衛星「はやぶさ」に関するキーワードは
二つのみ。
10位までの検索ヒット件数のうちの約2割。44万弱といった
件数である。
少し著名な言葉になると、すぐに数百万単位のヒットページ数が
検索されることを思えば、これは決して多いとは言えないだろう。
かつて。
今年の夏、大阪で行われたJAXAのタウンミーティングにおいて。
川口プロマネは、
「日本では、宇宙産業というのは、まだある意味きちんとした投資先に
見えていないというところにきっと問題があるのではないか」
と発言された。
勿論、発言の一部のみを切り出して論じることは危ないのだけれど。
宇宙というものが、そもそも産業として日本では成立していない現状を
嘆いての趣旨の発言と理解している。
また。
昨年夏に松山で行われたタウンミーティングでは、民間からの寄付金等を
集める等して、資金不足を解消する一助としないのか?という質問に
対して、立川理事長より
「国の予算、皆さんの税金を使って着実にやっていこうということで、
たがをはめている」
という趣旨の回答が為されている。
独立行政法人のあり方の一つとして、それはそれで正しいのだろうが。
これまで、資金難によって辛酸を舐めてきたのは当のJAXAであろう。
別に、JAXAそのものがコマーシャリズムに走れ、と指唆している
訳ではないが。
未だ認知度に欠けるが故に、航空科学事業を含む先端科学技術は。
行政刷新会議による事業仕分け作業においても、格好の槍玉に挙げられて
いるのが現状である。
「事業仕分け」 財務省所管、国際機関への拠出金「縮減」
今、国民目線からみて、何が本当に必要なのか。
それをきちんとプレゼン出来るロビイストと。
並行して、民意の認知を高めていくための広報活動と。
今のJAXAには、何よりそれが必要だと思うのだ。
その一環として、例えば今回の「はやぶさ」の地球帰還等は、
優秀な広告代理店と組む等すれば、格好のイベントと化すことも
出来るのではないか?
NHKに働きかけて、「プロジェクトX」の特別編を作成するよう
仕込んであるくらい言ってください!
と。
思わず、カツ・コバヤシのような台詞の一つも言ってみたくなると
いうものではある。
(この稿、了)
(付記)
もうすっかりメジャーになってしまったけれど。
今回の「はやぶさ」の奇跡を、見事にMAD化してくれたのがこちら。
探査機はやぶさにおける、日本技術者の変態力
こういうノリも、大好きなのだけれど。
何時までも、科学を一部のオタの手に留めておく訳にはいかないのだ。
切に、そう思う。
どうにも気になっていることがある。
「はやぶさ」の劇的な復活劇をもって、宇宙オタを興奮の坩堝に
叩き込んだ、今月19日のJAXAの記者会見。
その中で、「はやぶさ」のプロジェクトマネージャーである
川口教授が毎日新聞記者の質問に答えていたものを以下に引用する。
(出典は、松浦晋也氏のHP「松浦晋也のL/D」より)
毎日 帰還日は決まっているのか。
川口 今のところ言わないことになっている。勘弁してください。
旅行する人が大変になったりするので…
これは、「はやぶさ」が予定通り地球に帰還できたとして。
来年6月に、オーストラリアのウーメラ砂漠に射出されたカプセルが
到着する日のことを語っているものである。
う~ん。
そうか…。
今まで、2010年6月としか情報開示が無かったのは、計算上の
問題とかではなく、セキュリティや安全対策上で混乱が生じることを
懸念してのことだったのか。
それを受けて。
現地の事情を斟酌し、それならJAXAの言うことも仕方ないかと
納得されている記事も、ネット上ではUPされ出している。
※ すばる氏のHP「人生ご縁となりゆきで」
”お迎えツアー自粛します”より。
※ 天燈茶房 TENDANCAFE氏のHP「天燈茶房」
”そこへ行かずとも、我らの想いは届く…
~HAYABUSA The Voyage Home~”より
そこに書かれている事情も、確かに理解できる。
出来るがしかし。
本当に、それでいいのか? JAXAよ。
今回の件でも判った様に。
今、「はやぶさ」を取り巻く環境は、大きく様変わりをしようと
している。
これほどまでに、彼に対する関心が高まっているこの機運を。
もっと大事にしないといけないのではないか?
例えば。
今回の「はやぶさ」復活についてのネット上の反響は、物凄かった
ようである。
2chのスレ立てペースも、先のタッチダウンを凌駕していると
いうから、関心の高まり度合いも判るというもの。
これが、所謂”宇宙オタ”だけなのか。
広く、一般にも”はやぶさ”の旅路が理解されてきたということ
なのか。
試しに、Googleで検索ウインドウに「はやぶさ 」と
入れてみると…。
ベスト3は、スズキのバイクのハヤブサに関するキーワードが。
4位にようやく、「ハヤブサ 衛星」が登場する。
結局、ベスト10の中で、衛星「はやぶさ」に関するキーワードは
二つのみ。
10位までの検索ヒット件数のうちの約2割。44万弱といった
件数である。
少し著名な言葉になると、すぐに数百万単位のヒットページ数が
検索されることを思えば、これは決して多いとは言えないだろう。
かつて。
今年の夏、大阪で行われたJAXAのタウンミーティングにおいて。
川口プロマネは、
「日本では、宇宙産業というのは、まだある意味きちんとした投資先に
見えていないというところにきっと問題があるのではないか」
と発言された。
勿論、発言の一部のみを切り出して論じることは危ないのだけれど。
宇宙というものが、そもそも産業として日本では成立していない現状を
嘆いての趣旨の発言と理解している。
また。
昨年夏に松山で行われたタウンミーティングでは、民間からの寄付金等を
集める等して、資金不足を解消する一助としないのか?という質問に
対して、立川理事長より
「国の予算、皆さんの税金を使って着実にやっていこうということで、
たがをはめている」
という趣旨の回答が為されている。
独立行政法人のあり方の一つとして、それはそれで正しいのだろうが。
これまで、資金難によって辛酸を舐めてきたのは当のJAXAであろう。
別に、JAXAそのものがコマーシャリズムに走れ、と指唆している
訳ではないが。
未だ認知度に欠けるが故に、航空科学事業を含む先端科学技術は。
行政刷新会議による事業仕分け作業においても、格好の槍玉に挙げられて
いるのが現状である。
「事業仕分け」 財務省所管、国際機関への拠出金「縮減」
今、国民目線からみて、何が本当に必要なのか。
それをきちんとプレゼン出来るロビイストと。
並行して、民意の認知を高めていくための広報活動と。
今のJAXAには、何よりそれが必要だと思うのだ。
その一環として、例えば今回の「はやぶさ」の地球帰還等は、
優秀な広告代理店と組む等すれば、格好のイベントと化すことも
出来るのではないか?
NHKに働きかけて、「プロジェクトX」の特別編を作成するよう
仕込んであるくらい言ってください!
と。
思わず、カツ・コバヤシのような台詞の一つも言ってみたくなると
いうものではある。
(この稿、了)
(付記)
もうすっかりメジャーになってしまったけれど。
今回の「はやぶさ」の奇跡を、見事にMAD化してくれたのがこちら。
探査機はやぶさにおける、日本技術者の変態力
こういうノリも、大好きなのだけれど。
何時までも、科学を一部のオタの手に留めておく訳にはいかないのだ。
切に、そう思う。
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