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活字の海で、アップップ

目の前を通り過ぎる膨大な量の活字の中から、心に引っかかった言葉をチョイス。
その他、音楽編、自然編も有り。

読んでいない本について堂々と語る方法

2009-02-10 05:21:34 | 活字の海(書評の書評編)
著者:ピエール・バイヤール(筑摩書房 1995円) 評者:若島 正 やられたなぁ、というのが、この書評を見たときの第一印象である。 だって、読んでいない本について堂々と語るなんて、正にこのブログの 真骨頂だもんなぁ。 (既に何回か言及したが、読みたい本のタイトルの保管用(備忘録)として、  書評の書評シリーズを書くために、そもそもこのブログは生まれた) 著者は、パリ第八大学教授という肩 . . . 本文を読む
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女は人生で三度、生まれ変わる

2008-10-13 21:43:49 | 活字の海(書評の書評編)
著者 ローアン・プリゼンディーン(草思社1680円) 評者 小西聖子 サブタイトル:脳の変化でみる女の一生 書評サブタイトル:ホルモンの性差が及ぼす影響 ※ この書評の原文は、こちらで読むことが出来ます。 最近、Mixiの友人の日記欄で、男女の性差についてのミニ論議があった。 ちょうどそれと時を同じくして、本書の書評を読む機会を得たので、 極私的にタイムリーな出会いとなった。 本書の方が . . . 本文を読む
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ディスコ探偵水曜日(上・下)

2008-09-22 00:28:33 | 活字の海(書評の書評編)
著者 舞城 王太郎(新潮社 上2100円/下1785円) 評者 若島正 書評サブタイトル:時空を超えた途方も無い『踊り」の果てに ※ この書評の原文は、こちらで読むことが出来ます。 またぶっ飛んだ本が出たものだ。 上下巻合わせて1000ページ以上という大作ではあるが、その主題を評者は 冒頭部分に出てくる以下の台詞に集約されている、と喝破する。 「この世の出来事は全部運命と意思の相互作用で生 . . . 本文を読む
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ルイ16世(上・下)

2008-08-20 09:49:48 | 活字の海(書評の書評編)
著者 ジャン・クリスチャン・プティフィス(中央公論新社 各3990円) 評者 鹿島 茂 副題: 知られざる「最も優れた敗者」の素顔 何はともあれ、我が敬愛するルイ16世なのである。 その彼を、真正面から取り上げた評伝というのだから、大いに期待したい ところなのである。 それにしても不思議なのは、この書評の評者である鹿島氏である。 博覧強記を持って鳴る稀代の書評家にして共立女子大学文学部教授 . . . 本文を読む
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ルポ 貧困大国アメリカ

2008-02-15 00:42:04 | 活字の海(書評の書評編)
著者 堤 未果(岩波新書 735円) 評者 養老孟司 先日紹介した、「公共サービスとは何か from Los Angeles」では、アメリカに おける公共サービスのアウトソーシングを取り上げ、その浸透ぶりを紹介した。 だが、光あるところに影がある)。 アウトソーシングによる業務委託は、行政組織特有の非効率性を排除するという 面からは確かに有益な手段であるが、利益優先のために対象業務内容の選択 . . . 本文を読む
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光が射してくる  未刊行詩とエッセイ 1946~1992

2008-01-14 00:54:04 | 活字の海(書評の書評編)
著者 北村 太郎(港の人・3990円)  評者 堀江 敏幸 毎日新聞 1月13日(日) 11面 今週の本棚 より 以前、ねじめ正一著「荒地の恋」を本ブログでも取り上げたが、そこでの 主人公の北村 太郎、という詩人が、この本の著者である。 彼の詩には、時間が多く取り上げられる。 まるで、時間を追い詰めているかのように。 ここが彼の詩の凄いところで、僕達凡人が追い立てられる時間を、 彼は追い立 . . . 本文を読む
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医者、用水路を拓く

2008-01-07 22:36:28 | 活字の海(書評の書評編)
著者 中村哲 (石風社・1890円)  評者 養老 孟司 毎日新聞 1月6日(日) 11面 今週の本棚 より 久しぶりに、血沸き肉踊る書評を読んだ。 元になるドキュメンタリーの持つ力なのか、 それとも書評を書いた養老氏の文力によるものなのか、 はたまた双方の相乗効果か。 いずれにせよ力強い内容に、胸が熱くなる思いだった。 著者である中村哲氏は、登山と昆虫採集を趣味とする医者である。 その中村 . . . 本文を読む
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戦争する国、平和する国

2007-11-07 23:30:39 | 活字の海(書評の書評編)
著者 小出五郎(佼成出版社・1470円)  評者 中村 桂子 毎日新聞 11月5日(日) 10面 本と出合う-批評と紹介 より 副題:ノーベル平和賞受賞者 現コスタリカ大統領             オスカル・アリアス・サンチェス氏と語る 冒頭に紹介された、サンチェス氏のノーベル平和賞授賞式での記念演説の 一説を読んで、結構吃驚した。 そのままの引用は芸が無さ過ぎるので要約すると、  「 . . . 本文を読む
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荒地の恋

2007-10-28 10:19:38 | 活字の海(書評の書評編)
著者 ねじめ正一(文藝春秋・1890円)  評者 大岡 玲 毎日新聞 10月28日(日) 11面 本と出合う-批評と紹介 より 不勉強な僕は、この本で取り上げられている北村太郎を知らなかった。 あらためて調べてみると、結構な著作、翻訳がある人で、 「日本の戦後詩の出発点となった同人詩誌『荒地』の創刊メンバー」との ことである。 この北村太郎と、同じく『荒地』の創刊メンバーで高校時代からの親友 . . . 本文を読む
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検証 現在中国の経済政策決定 -近づく改革開放路線の臨界点

2007-10-28 09:44:20 | 活字の海(書評の書評編)
著者 田中修(日本経済新聞社・6090円)  評者 五百旗頭 真 毎日新聞 10月28日(日) 10面 本と出合う-批評と紹介 より まず、標題に惹かれた。 隣国の大国の政治的、経済的動向を気にならぬものはいないだろうし、 ましてやそれが、中国である。 中国三千年の歴史は伊達ではなく、老獪にして尊大、強大にしてどこか 危うさを感じるかの国の存在は、そのまま日本の存在に多大な影響をもたらす。 . . . 本文を読む
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