著者:ローワン・ジェイコブセン (文藝春秋・2000円)
評者:養老孟司 毎日新聞 今週の本棚 2009年2月8日より
サブタイトル:病み疲れた「もう一つの人間社会」
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評者が引用している部分によれば…。
2007年の一年間で、北半球からミツバチが約1/4も姿を消した、
という。
その事実がもたらすものは、何なのか。
ハチの生態系が、精緻 . . . 本文を読む
著者:石黒敬章 (角川学芸出版・2940円)
評者:池内紀
毎日新聞 今週の本棚 2009年3月1日より
サブタイトル:「板垣死すとも」のころは黒ひげだった
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文章。写真。音楽。映像…。
どのような媒体であれ、何かを切り取り、閉じ込めたものには、
独特の気配のようなものが封じ込められている気がする。
普段、何気なく読んでいる新聞や雑誌にしても、 . . . 本文を読む
第九巻『「鎖国」という外交』(ロナルド・トビ著)
第十巻『徳川の国家デザイン』(水本邦彦著)
第十一巻『徳川社会のゆらぎ』(倉地克直著)
第十二巻『開国への道』(平川新著)
(小学館・各2520円) 評者:田中優子
毎日新聞 今週の本棚 2009年2月22日より
サブタイトル:「外」から見た新しい江戸時代像
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「全集 日本の歴史」。
全16巻を予定 . . . 本文を読む
著者:エリック・フォーナー (岩波書店・各3990円)
評者:富山太佳夫 毎日新聞 今週の本棚 2009年2月8日より
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僕達は、知っている。
言葉という目に見えないものが、如何に相対的なるかを。
なればこそ、同じ言葉を語っていても、その目線は絡むことなく
平行線の彼方へと彷徨うことがあることを。
僕達は、知っている。
今、同じ時、同じ場所、同じ . . . 本文を読む
著者:佐伯順子(角川選書・1575円)評者:張競
2009年1月25日(日) 今週の本棚より
サブタイトル:「恋愛」と「色事」の上下関係を転覆
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「愛」と「性」。
重たい、テーマである。
先日「ロシア文学の食卓」の書評の書評でも書いたとおり、性・食・眠は
生き物としての三大欲求である。
その一角を為す「性」。
更にそれと緊密な(表裏といっ . . . 本文を読む
著者:沼野恭子(NHKブックス・1218円)
評者:井波律子 2009年2月22日(日) 今週の本棚より
サブタイトル:死に連なる過剰な食欲の危うさ
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古代ローマの国父と言われたキケロの名言として、
「食べるために生きるな。生きるために食べろ。」
というものがある。
一般に、食べること=食欲は、性欲、睡眠欲と並んで、本能の
三大欲求と称される . . . 本文を読む
最後の冒険家石川 直樹集英社このアイテムの詳細を見る
評者:田中優子 2008年11月30日(日) 今週の本棚より
サブタイトル:スリリングな体験の先にある問い
※ この書評の原文は、こちらで読めます。
ノンフィクション。
この言葉から、どのような内容を連想するだろうか?
例えば、旅行記をはじめとした紀行文。
例えば、事件を丹念に検証したドキュメンタリー。
どのようなものであれ、そこ . . . 本文を読む
死なないでいる理由 (角川文庫)鷲田 清一角川学芸出版このアイテムの詳細を見る
著者:鷲田清一(角川ソフィア文庫・700円) 評者:山崎正和
サブタイトル:とつおいつ、ラディカルに
※ この書評の原文は、こちらで読めます。
人はみな、選択権を行使して生まれてくるのではない(※)。
自らの意思で生まれたのではない命。
とはいえ、生まれ落ちたそのときから、否、受精したその瞬間から、
細胞レベ . . . 本文を読む
著者:ノーマン・ロック(河出書房新社・1470円) 評者:池澤夏樹
訳者:柴田元幸
サブタイトル:「スコット隊の最期」の美しい幻覚
※ この書評の原文は、こちらで読めます。
この小説。
いわば、不条理日記((C)吾妻ひでお(笑))である。
だが、小説というものが作家の産物である以上、どのような不条理も
不合理も、すべては作家の思うがまま。
その作品世界においては、作家はまさに神なのだか . . . 本文を読む
著者:よしもとばなな(文藝春秋・1250円) 評者:三浦雅士
サブタイトル:現代人はどんなふうに喪に服すか
(注 このコラムは、ネタバレ注意!です)
なんだか、ぬるいな…。
この書評を読んだときの、正直な感想である。
原著を読んでいないので、軽々な判断は出来ないのだが、まずこの
書評に描かれたこの小説の世界観が、とてもぬるく思えてしまう。
テーマは、サブタイトルの通り。
ただ、喪に服 . . . 本文を読む