松なれや霧えいさらえいとひくほどに 桃 青
「えいさらえい」は、謡曲『岩船』の「引けや岩船……吹きよせよ、えいさ、えいさらえいさとおすや唐櫓の」とか、『百万』の「重くともひけやえいさらえいさと」、「牛の車のとことはに、何処(いずく)をさして引かるらん、えいさらえいさ」などをとり入れ、「ひく」に「引く」と「退(ひ)く」とを掛けたもの。謡曲的口調による発想である。
「松なれや」は、さすがに松だと感嘆する意。
「えいさらえい」は、物を引くときの掛け声。
季語は「霧」で秋。
「磯馴れた松にかかっていた霧が晴れてゆくにつれて、あたかも霧が
えいさらえいと掛け声でもかけて、松を引いているように感じられる。
しかし、さすがに松はどっしりとして動きそうにもない」
秋ふかし大日如来の厨子ひらき 季 己
「えいさらえい」は、謡曲『岩船』の「引けや岩船……吹きよせよ、えいさ、えいさらえいさとおすや唐櫓の」とか、『百万』の「重くともひけやえいさらえいさと」、「牛の車のとことはに、何処(いずく)をさして引かるらん、えいさらえいさ」などをとり入れ、「ひく」に「引く」と「退(ひ)く」とを掛けたもの。謡曲的口調による発想である。
「松なれや」は、さすがに松だと感嘆する意。
「えいさらえい」は、物を引くときの掛け声。
季語は「霧」で秋。
「磯馴れた松にかかっていた霧が晴れてゆくにつれて、あたかも霧が
えいさらえいと掛け声でもかけて、松を引いているように感じられる。
しかし、さすがに松はどっしりとして動きそうにもない」
秋ふかし大日如来の厨子ひらき 季 己