江戸の退屈御家人

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華麗なるギャツビーを観る

2014年06月08日 15時51分00秒 | Weblog

今日日曜日も梅雨模様。お陰で今日のテニスは中止。小人は閑居して「華麗なるギャツビー」という1973年の映画をDVDを見ました。これはいい映画で2回見る価値はある。

1、原作はF.スコット・フィッツジェラルド。1925年、第1次大戦後の米国経済繁栄期に書かれたもので、米国人なら誰でも知っている有名な小説らしい。、それを1973年、ベトナム戦争終了ごろに映画化されたもの。アメリカンドリームの幻滅なんてイージーな評論をしているが、決して決してそんな安易なものではない。みなさん、機会があれば是非ご覧ろうじあれ。

2、「概略」  主人公ギャッッビーは、現在大金持ちでNY郊外ロングアイランドの高級住宅街で豪邸を構え、毎夜パーテイを行っている。ギャッビーは酒の密売とか詐欺師みたいな形で財をなし、そのため背景を隠し得体が分からない人物。ただ軍の将校経験者の特権でオックスフォード大学に入った、その結果、英国風紳士であるというのが経歴だ。

3、ギャッッビーは8年前、愛し合っていた金持ちの令嬢デイジーと結婚できず、軍を退役後無一文から、いろいろ事業をやって今日の巨額の富を形成したあと、デイジーを思い続け、その出会いを作るため金持ち相手のパーテイをやっている。デイジーはシカゴの富豪の息子と結婚し、ロングアイランドに住んでいる。

4、ギャッビーはパーテイにデイジーを招待することができ、ここから復縁を進めようとする。デイジーが結婚しなかったのは「金持ちの娘は、貧乏人と結婚できないからだ」と涙ながらに告白する。だが結婚した夫のトムは金持ちだが飲んだくれで、別に浮気相手をもっている。しかしデイジーと分かれようとはしない。デイジーも自身は「おバカな女」と分かっており、その実態を維持継続しようとする。このため三角関係でデイジーの夫婦間は喧嘩。

5、こういうとき気分転換でNYのホテルにドライブすることになる。1930年代だまだ車がほとんどなく、ガレージがロングアイランドで1軒あるぐらい。このガレージの経営者が貧しい善良な市民だが、その妻が発展家でデイジーの夫トムの愛人である。

6、NYでデイジーをめぐる争いが再発。デイジーは頭がクレイジーになり、ギャッビーの黄色の高級車を運転して帰る途中、ガレージの奥さんを車ではね死亡させる。妻の浮気を薄々知っていても強く言いだせない小心ものの善良な主人は、早く西部へ転居したいが、男のいる奥さんが反対している。こういう中でのひき逃げで、主人は妻の復讐を誓う。主人は当の不倫相手とも知らず商売客のトムに相談すると、トムはギャッビーの車が黄色の高級車でギャッビーが犯人と教唆する。このためキャツビーは復讐でピストル射殺され、主人も自殺。

7、ギャツビーの殺害は大ニュースとなるが、デイジー夫婦は行方をくらまし葬式の連絡もつかない。ギャッビーの父親がシカゴから来て息子の過去の優秀さを語り、彼の隠された人格がやっと分かる。その後、デージー夫婦はヨーロッパに旅立つ。おバカな女と金持ちの無責任な男を印象づけて、ここでFIN

8、確かにこの映画・原作はアメリカン・ドリーム、純愛、、野心に燃えた男、計算高いビジネスと金がすべての社会、敬虔なクリスチャンは離婚できないが浮気もやっている、道路沿いの大きな眼鏡の広告は「神がなんでもお見通し」という当時のアメリカの倫理観を強調して第一次大戦、ベトナム戦争を通じた社会背景を映しているような実に多面な見方が出来る。

9、更にいいのは、「太陽がいっぱい」みたいに、サスペンスとどんでん返しを講じていることだ。そういう訳で、日曜の午後の、映画評論でありました。

10、唯一の欠点は、主人公ギャッッビーを演じているのが、ロバート・レッドフォードで、これはミスキャスト。ギャッッビーの複雑な苦み走ったやり手の紳士役という複雑さには男前過ぎる。

 

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