江戸の退屈御家人

世の中のいろいろ面白いことを野次馬根性で・・・・

2008年の年の瀬

2008年12月31日 13時27分10秒 | Weblog
 2008年は1929年に匹敵する年と、後年に記憶されると多くの人が言う。
確かに、米国サブプライムローンから発した金融混乱とそれにともなう米国経済への不信は、強烈な信用収縮となった。金融不安が実体経済にもろに影響を及ぼし米国のみならず全世界の不況=需要減少、経済の発展ストップ、いやマイナス成長という時代になってしまった。
 景気には常に波があるから、今回の大恐慌にたとえられるような不況もいつかは回復するだろうが、ただそれ相応の時間がかかるということだ。少なくとも3年は覚悟せ得ねばならにだろう。日本を代表するとトヨタやソニーが軒並み減収減益、赤字転落等報道され、失業率の昂進は非正規労働者の失業・食住の喪失という社会不安をもたらしている。年明け以降にさらに激化する可能性は強い。
 これらと同様に退職自由人のおじさんも、優雅な退職モデルが崩壊した一人である。本年の前半までは優雅な退職自由人をエンジョイしていたのだが、9月のリーマンブラザーズ以降は完全に優雅な生活が吹き飛び、お先が分からない、世界が消えてしまうような不安感に覆われたね。この不安感は09年以降も相当厳しい環境下に置かれるだろうから、すぐには消えないし、おじさん個人レベルでも、これを契機に相応の生活防御態度に改めねばなるまい。
 そこで思い出すのが経済成長のない江戸時代の庶民の行き方である。
我が輩はたまたま江戸時代の下級旗本みたいな立場だから、彼らの職業・生活・隠居・遊びの姿を等身大に映して、不況下に我が輩たちが生きるためのよすがにでもしようと思う。考えようによっては、江戸時代並みの生活感覚を再認識し一部再現できるかもしれない。そして、文化面の充実を図る道を模索したいものだ。
 これは多分エネルギー多消費社会からの決別、地球環境の保持、貧富の格差を少なくし、あるがままの貧しい中からも文化を守ってきた slow lifeの方向性、生き方かもしれない。

 今年はアップとダウンの落差の激しい乱高下の環境であったから、来年こそは、マイルドな、予測可能な、発展性のある、幸の多い丑年であってほしいと願うのみです。
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