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我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

熟語の読み・一字訓読(実践問題その23) 鹵 抖 抓 

2014年09月29日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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熟語の読み・一字訓読(実践問題その23)です。回答はマウスを動かせば、すぐ見られるようにしてあります。参考までに、末尾に、解説や周辺知識等を記載しています。当面、1級対象漢字から整理していきます。

問題1 「鹵」 ①鹵石(ロセキ) - (し お) ②鹹鹵(カンロ) - 鹵(しおち) ③鹵莽(ロモウ) ー 鹵(お ろ)か、(おろそ)か  ④鹵簿(ロ ボ) - 鹵(た て)  ⑤鹵獲(ロカク) - 鹵(か す)める 、鹵(う ば)う  
問題2 「抖」 ①抖藪(トソウ) - ( あ )げる 、 (ふ る)う  ②抖顫(トウセン) - 抖(ふ る)う

問題3 「抓」 ①抓癢(ソウヨウ) - 抓( か )く  ②抓鬮(ソウキュウ) - 抓(つ ま)む  ③抓局(ソウキョク) -抓(つ ね)る  ④抓賊(ソウゾク) - 抓( つ )む

<解説(周辺知識等)>
問題1 鹵:ロ、しお、しおち、おろそ(か)、おろ(か)、たて、かす(める)、うば(う) 
①鹵石:岩塩のこと *鹵は(海以外の)天然の塩。
②鹹鹵:塩分が多いこと。また、その土地。鹵:しおち。塩分を含んだ土地。作物が育たない塩土。塩地。
③鹵莽:塩分の多い土地と草ぼうぼうの野原。荒れ果てた土地。 おそまつなこと。粗略。軽率 ←ここではの意で作成。他に、「粗鹵(そろ)」:そまつで役に立たないこと。「鹵」は「魯」に通じて、おろか・おろそかの意。  
④鹵簿:「鹵」は、大型のたて。「簿」は、行列の順序を書いた帳簿。ここから、天子の行列、行幸・行啓のときの行列(行幸のとき、鹵で行列の前後を警衛し、行列の順序を帳簿に記すこと)を意味している。
⑤鹵獲:戦場などで敵の兵器・軍用品などを奪い取ること。
<周辺知識等>
●「沙鹵(サロ)」:塩干潟のことらしいです。「沙鹵を、カタともいひ、ヒカタともいひ、シホヒカタ・・・」「・・・字川北八 沙鹵多ク地質劣ル・・・」
●関連四字熟語:「粗鹵迂遠 (そろうえん)」粗末で役に立たないこと。「粗鹵狭隘 (そろきょうあい)」:粗末で狭苦しいこと(*狭隘は、見識や視野などの狭いことを意味していることも・・・)。「流血漂鹵 (りゅうけつひょうろ)」:「史記」の中に「流血漂鹵(りゅうけつひょうろ)」の熟語あり。戦場で流れ出た血や鹵が漂っているさま(死傷者の多いさま)。この「鹵」は「前漢·項籍傳:流血漂鹵。<註>鹵、盾也。」とあるとおり、「たて」の意味です。「荒瘠斥鹵(こうせきせきろ)」土地が荒れやせていること、「荒瘠」は土地が荒れやせること。「斥鹵」は塩分を含んで荒れた土地。

問題2 抖:トウ、ト、ふる(う)、あ(げる)
①抖藪:「あげもとめる」または「はらいのける」意。詳細は後記<周辺知識等①>参照
②抖顫(”トウ”セン):振るうこと。 ①~②の関連熟語:後記<周辺知識等②>参照。 
<周辺知識等①>
「抖擻(トウソウ)」と「斗藪(トソウ)」 *前者の「擻」は対象外漢字。
ネット等で調べたところ、通説的には、両熟語ともに、
①衣食住に対する欲望をはらいのけ、身心を清浄にすること。また、その修行。とすう。
②雑念をはらって心を一つに集めること。「いよいよ精神を―して」〈露件・連環記〉
ということみたいですが、私の拙い調査結果ではチト違ってます・・・。
「抖擻(トウソウ)」:もともとはこの熟語で、これで梵語の頭陀(ずだ)の訳。「ふりはらう」、「あげはらう」意。
「抖藪(トソウ)」:この「抖擻」とは別に、大漢和では「抖藪」の意を、「もとめる」「あげもとめる」としており、根拠に「謂、抖藪、挙、索物也」→「抖藪の謂いは、索物を挙げることなり」と記しています。したがって、大漢和では「あげ(もとめ)る」意かと・・・。一方、字通ではあっさりと「抖藪:はらいのける意」とありました。またまた、どっちなんだ!と言いたくなるぐらい頭が痛くなりましたが、両説を覚えておくしかありませんねえ・・・専門家じゃないんで。だれか明確に教えてくれないかな(^^;)だから、出題では「抖藪」は「あ(げる)」と「ふる(う)」の両方を対応する訓読みとしております。

<周辺知識等②>他の、「抖」の熟語(*すべてではありません)
●字通:「抖然(トウゼン):突然」「抖去(トウキョ):払い去る」「抖漏(トウロウ):あばく」「抖捜(トウソウ):求める」「抖落(トウラク):振り落す」
●大漢和:「抖攬(トウラン):独占する」
●その他ネット等:「抖戦(トウセン):ふるえる」「抖膝(トウシツ):ひざを貧乏ゆすりさせる」( 貧乏ゆすり→中国では、「揺腿」「抖脚」・・・) ←(注)これらの熟語は大漢和・字通にはありませんでした。
ほとんどの熟語は「ふるう」意でよろしいかと思いますが、中には「あげる」意の熟語もあるような気がしますのでご注意ください。これも送り仮名で解決するしかないかな(^^;)

問題3 抓:ソウ、か(く)、つま(む)、つね(る)、つ(む)
①抓癢:癢いところを搔く。ほかに「抓破」(爪でかきやぶる)、「抓頭」(頭を搔く)
②抓鬮:くじをひく。「つまむ」に当たると解釈しました。同様な語句で「抓彩」(福引(字通)、福引・懸賞のなどの籤をひくこと(大漢和))。ほかに、「抓空」(無用のことをする)、「抓一把(ソウイッパ)」(手一杯に握る、ひとつかみにする、一握り)、「抓周」(赤子の生後1年目に色々と玩具を盤上に置いて自由にとらせて、その性格を判断する法=「試児」というらしい)なども該当すると思います。
③抓局:賭博狩りをすること。「つむ」にも該当すると思います。
④抓賊:賊を捕えること。「つねる」にも該当すると思います。「抓人」(人をとらえる)、「抓縛」(賊を捕える)
<その他>「抓」にはほかに「裂く」「さがす」などの意もある模様(大漢和)。→「抓裂」(引っ裂く」)、「抓尋」(たずねる、探す)、「抓取」(択ぶ)・・・。

👋👋👋・・・う~ん、むずかしい(ーー)👋👋👋


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