明日は秋分の日
祝日としての「秋分の日」は
閣議で決定される政治的なものだが
科学としての秋分日は
太陽の方向が地球の自転軸と直角になる日だ
もし地球の自転軸が傾いていなければ
いつでも昼と夜は同じ長さになる
実際には傾いているから地球に季節が生まれるのだ
「春分と秋分には昼と夜の長さが同じになる」
と一般に言われ
学校の朝礼などでもそのように教えられる場面をよく見る
しかし現実には
昼の方が夜より15分足らず長い
なぜそうなるのかというと
一つは大気による屈折が原因である
屈折というと
このような水中での屈折を学校で習う
これは光の速度が空気中と水中で異なるために
起こる現象だが
実は光の速度は真空中と空気中でも異なるのだ
するとどういうことが起こるかというと
太陽の実際の方角よりも早く日の出が拝める
夕方の日の入りは遅く見えると言うことだ
これで昼の方が夜より10分ばかり長くなる
第2の理由は
昼と夜の定義にかかわる問題だ
春分・秋分の日の出・日の入りの太陽の位置は
Aのように太陽の中心で分ければ昼夜半々になるのだが
気象庁の(つまり一般的な)日の出日の入りは
Bのように太陽がちょっとでも顔を出せば日の出
全部沈むまでが日の入りということになっている
この違いで昼は夜より5分ほど長くなる
というわけで実際の昼と夜の長さが同じになるのは
秋分日よりも4・5日後のことになってしまう
だからといって
校長先生のお話に異を唱えたりするのは
大人げない話なんだよなあ