日々の戯れ

鈴柩の頼りない脳細胞に代わる記憶

秋分の日

2007-09-22 | 覚え書き(メイン)

明日は秋分の日

祝日としての「秋分の日」は

閣議で決定される政治的なものだが

科学としての秋分日は

太陽の方向が地球の自転軸と直角になる日だ

 

もし地球の自転軸が傾いていなければ

いつでも昼と夜は同じ長さになる

実際には傾いているから地球に季節が生まれるのだ

 

「春分と秋分には昼と夜の長さが同じになる」

と一般に言われ

学校の朝礼などでもそのように教えられる場面をよく見る

しかし現実には

昼の方が夜より15分足らず長い

なぜそうなるのかというと

一つは大気による屈折が原因である

屈折というと

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このような水中での屈折を学校で習う

これは光の速度が空気中と水中で異なるために

起こる現象だが

実は光の速度は真空中と空気中でも異なるのだ

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するとどういうことが起こるかというと

太陽の実際の方角よりも早く日の出が拝める

夕方の日の入りは遅く見えると言うことだ

これで昼の方が夜より10分ばかり長くなる

 

第2の理由は

昼と夜の定義にかかわる問題だ

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春分・秋分の日の出・日の入りの太陽の位置は

Aのように太陽の中心で分ければ昼夜半々になるのだが

気象庁の(つまり一般的な)日の出日の入りは

Bのように太陽がちょっとでも顔を出せば日の出

全部沈むまでが日の入りということになっている

この違いで昼は夜より5分ほど長くなる

 

というわけで実際の昼と夜の長さが同じになるのは

秋分日よりも4・5日後のことになってしまう

だからといって

校長先生のお話に異を唱えたりするのは

大人げない話なんだよなあ

コメント
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