会津八一&団塊のつぶやき

会津八一の歌の解説と団塊のつぶやき!

会津八一 250

2014-02-09 22:14:42 | Weblog
八月二十三日友人山口剛を誘いて大塚に小鳥を買ふ(第2首)  解説

 みち の べ は なつび てらせる ごこくじ の
           かど めぐり ゆく おほつかなかまち

        (道の辺は夏日照らせる護国寺の角巡りゆく大塚仲道)  


会津八一 249

2014-02-07 21:01:07 | Weblog
八月二十三日友人山口剛を誘いて大塚に小鳥を買ふ(第1首)   解説

 とりかご を て に とり さげて とも と わが
           とり かひ に ゆく おほつかなかまち

         (鳥籠を手に取り下げて友と我鳥買ひに行く大塚仲町)  


会津八一 248

2014-02-06 20:54:09 | Weblog
 会津八一 鹿鳴集・斑鳩(十二首)  大正十四年八月

斑鳩 
 いかるが。珠数掛鳩(じゆずかけばと)をいふ。雀科のシメに似たる一種とする説あるも、作者は採らず。この名につきて従来の国語事典の定義まちまちにて一致せず。中には全く異る二種の鳥の属性を総合して一種として書けるもあり。それにつきて『渾斎随筆』のうちに詳説したり。   (自註鹿鳴集より)   
 
 親友山口剛(早稲田大学教授・国文学者)を誘って小鳥を買いに行った時の作品である。八一の心温かい山口剛へのまなざし、鳥たちへの思いが優しく詠われる。 
 この斑鳩12首は最初、山光集(第2歌集)に収録されていた。
 筆者は山光集例言で“・・・ただ、「斑鳩」は大正十四年八月の作にて、時代としては、まさに『鹿鳴集』に入るべくして脱漏したるものなれば、最近に作れる他の諸篇とやや趣を異にするところもあるべし。”としていたが、後の会津八一全歌集で鹿鳴集に移した。本解説はそののちの自註鹿鳴集を定本としているので、鹿鳴集の斑鳩として取り扱う。                                    


会津八一 246

2014-02-04 22:43:05 | Weblog
太秦の広隆寺の宝庫にて      解説
     
 あさひ さす しろき みかげ の きだはし を
           さきて うづむる けいとう の はな
 
         (朝日さす白き御影のきだはしを咲きて埋むる鶏頭の花)


会津八一 245

2014-02-03 22:11:23 | Weblog
鹿の鳴くをききて(第2首)   解説

  しか なきて なら は さびし と しる ひと も 
          わが もふ ごとく しる と いはめ や も
 
     (鹿鳴きて奈良は寂しと知る人も我が思ふごとく知ると言はめやも)


会津八一 244

2014-02-02 20:05:26 | Weblog
鹿の鳴くをききて(第1首)       解説

  しか なきて かかる さびしき ゆふべ とも 
           しらで ひともす なら の まちかど
 
      (鹿鳴きてかかる寂しき夕べとも知らで灯ともす奈良の街角)