平成の年の瀬も30回を迎えましたがやはり
「師走」の印象は「昭和」の頃が断然強い。
ただでさえ忙しいのに障子の張替え、畳の裏替え、
ガラス拭き、台所の大掃除など手順よくやっていた。
新旧のきっしょを付ける行事だったのでしょう。
とりわけ、私のお気に入りは「畳の裏返し」だった。
庭に台を敷き、15㎝くらいの針でグサリグサリと
縫っていくのである。ひと針縫うごとに、
肘でぐりぐりなじませ、出来上がった時には
“すごい! “ と職人さんに拍手。
年末に関係ないが、“下駄の~修繕”って声が聞こえると
大急ぎでそのおじさんについて行く。その古下駄の歯を取り換え
鼻緒もついでに直す。その熟練された手さばき!
修理してとことん使い切る。こう言う事は我が世代でオワリ。
こんなくだらない事でも、自分の人間形成の1パーツとして
残っているのかなぁ・・と思ったりもする。
今は孫のために・・と言う刺激があるから出来る間は頑張ろうと思うけど。そのうちお年玉だけ送って・・と言いだすでしょう。
下駄の修繕。それなに?? とバカにされるだけ
寝正月なので食い物だけはきちんと用意しますけど…。
最近は師走といってもちっとも気忙しい気分がしません。正月もお飾りをつけている家も少ないし、門松なんてまったく見かけなくなりました。正月らしい雰囲気はまったくありません。単にカレンダーが変わるだけ。そんな感じですかね。
変わらないのはお年玉、それも年々金額が大きくなって…。懐が心配です。
肘で押さえて一針一針進む手さばきの妙技
イラスト眺めながら70年の時間の経過と日本人の生活様式の変化にちょっと感傷的になってしまいました。
些細な思い出でも、その人の人間性の一部分となるなら心豊かで思いやりある「思い出作り」を孫たちに!
人徳貧相なばあちゃんの提言ではあまり効果なしですが