文庫本の多くには巻末に著者以外が書く「解説」のページがある(なぜか新書には滅多にない)。この「解説」についての本書はめちゃくちゃ面白かった。
まずは解説の「形態」について分類されている。文藝(文学)上の価値について記したもの、解説者の(どうでも良い)個人的な体験を絡めたもの、著者に「全面追従」なものなど。なるほど明快な分類だ。どこかに掲示しておけば、読む文庫ごとに「この解説は(b)タイプだな」と尤もらしく頷けるではないか(笑)。
そして、同じ作品だが出版社ごと、或いは版による解説の違い。この部分は本当に労作と思える。(まぁ本書執筆のためにいちいち本文は読んでないかもしれないが)同じ作品を時には3つも4つも、その解説を取り上げ解説著者や時代背景などを考慮しながら比較検討そしてツッコミいれまくり。意義ありを唱える人は少ないだろう。
もしこれまで文庫を読んでも解説を読むことがない人がいたら、まずは本書を読んで解説の面白さを知り、そして本当に解説を読んで本を丸ごと味わって欲しいものだ。
2017年7月5日 通勤電車にて読了
まずは解説の「形態」について分類されている。文藝(文学)上の価値について記したもの、解説者の(どうでも良い)個人的な体験を絡めたもの、著者に「全面追従」なものなど。なるほど明快な分類だ。どこかに掲示しておけば、読む文庫ごとに「この解説は(b)タイプだな」と尤もらしく頷けるではないか(笑)。
そして、同じ作品だが出版社ごと、或いは版による解説の違い。この部分は本当に労作と思える。(まぁ本書執筆のためにいちいち本文は読んでないかもしれないが)同じ作品を時には3つも4つも、その解説を取り上げ解説著者や時代背景などを考慮しながら比較検討そしてツッコミいれまくり。意義ありを唱える人は少ないだろう。
もしこれまで文庫を読んでも解説を読むことがない人がいたら、まずは本書を読んで解説の面白さを知り、そして本当に解説を読んで本を丸ごと味わって欲しいものだ。
2017年7月5日 通勤電車にて読了