自然保護運動に関する従来の書とは異なる構成がユニークな本だった。著者自身の意見は殆ど読み取れないが、過去のあまたの人々による労作が著者なりの観点から整理されており、成程そう言われればそんな区分けができたかと上手く丸め込まれた(失礼)気になったのだった。印象的な記述は以下の通り。
[生身の関係]
<正業>社会的・経済的リンク
<生活>文化的・宗教的リンク
[切り身の関係]
<近代的生活>保護
<近代的産業活動>収奪
この2つの関係は相対的なニュアンスを持ち、環境破壊となるすべての人間活動はこれらの何れかに属する。自然保護運動をどの観点から行っているか、その対象がどの「関係」に属すかにより、保護派の「批判」は正当なものか空論か変わる。うーん難しい。
もう一つ、例えばカーソンの「沈黙の春」に代表される著述、或いは学術的研究の系統を整理した図は興味深く、体系的読書の手がかりとなるので(自分には珍しいことだが)コピーしておいた。
内容柄の必然か、堅い文章でとっつき難く面白みはない。整理された内容には興味が持てるので、もう少し読者を惹きつけるユーモアやエピソードでも入っていればと思うのだが、きっとこの手の書にそんなことは許されないのだろうね。
2017年7月31日 通勤電車にて読了
[生身の関係]
<正業>社会的・経済的リンク
<生活>文化的・宗教的リンク
[切り身の関係]
<近代的生活>保護
<近代的産業活動>収奪
この2つの関係は相対的なニュアンスを持ち、環境破壊となるすべての人間活動はこれらの何れかに属する。自然保護運動をどの観点から行っているか、その対象がどの「関係」に属すかにより、保護派の「批判」は正当なものか空論か変わる。うーん難しい。
もう一つ、例えばカーソンの「沈黙の春」に代表される著述、或いは学術的研究の系統を整理した図は興味深く、体系的読書の手がかりとなるので(自分には珍しいことだが)コピーしておいた。
内容柄の必然か、堅い文章でとっつき難く面白みはない。整理された内容には興味が持てるので、もう少し読者を惹きつけるユーモアやエピソードでも入っていればと思うのだが、きっとこの手の書にそんなことは許されないのだろうね。
2017年7月31日 通勤電車にて読了