サミーハウスblog出張所

地元にゲーセンが無い田舎ゲーマーの数少ない日々の記録

島原精霊流し

2008-08-15 23:42:00 | 日常の出来事

 今年は祖母の初盆と言う事で、とうとう私の家でも精霊(しょうろう)流しに参加することになりました。担ぐだけなら中学・高校生の時に町内ので何度か参加したことはありましたが、船が重いわ、担いで走り回るのがきついわ、全て終わった後は肩や足が痛くてたまらんわ、と正直なところ参加するのが嫌だったので(汗)、何かと理由を付けて避けてましたが、流石に今年は自分の祖母の事なのでやらない訳にはいかず諦めて参加することに。(^^;;

 通常は町内毎に初盆同士の家で共同か単独で船を出すのですが、上記のような運搬の大変さもあるうえにお金も結構掛かる(船や灯籠の注文、参加してくれた人への食べ物や飲み物の差し入れ等)ので、年々精霊船を出すところも減ってきているのですが、今年は今回の葬儀でお世話になった葬儀屋さんが、担当したお客さんをまとめて精霊船を出すように企画してくれたので、特に金銭面の負担はありません。船の移動も専用台車に載せて引っ張るそうなので、一応担ぎ手の負担を減らしている模様。

 そして15日、夕方6時過ぎに船の用意されてる場所に集合。参加確認のチェックを受けたら法被と鉢巻きを受け取り、 6時半から読経を行い7時から出船なので、その時間まで用意されたおにぎりやおかず、飲み物をツマミながら待機。大勢集まってる中でがっついて食べるのもアレだったので、小腹を満たす程度で抑えましたが、結局行事が終わった後ではもう食べられなかったので、最初にしっかり食べておくべきでした…orz

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 藁で作った船ですが、満遍なく積み込んだ「切子灯籠」も合わせると何キロあるんでしょう。船の左右に8~9本ずつ(計18本ぐらい)担ぎ用の太い竹棒が出てますが、実際は船の底を大人20~30人ぐらいで担いでそれでもかなりきついので、軽く1~2tはあるんでしょうか。(汗)
 船は指定された近場の海岸まで運ぶ訳ですが、通常はこの重たい船を最初から最後まで担いで運んでいき、更に途中の交差点などでは「走りながら船を何度も急旋回させる」と言う、見物客からは一番盛り上がる見せ場、担ぎ手は一番つらくて大変な行動をやってたのですが、現在は今回のうちみたいに引っ張っても運べるみたいです。と言うか、長崎市内の精霊流しは引っ張っていくのが普通で、島原のが特別のようでけど。

 船をあれこれ考えながら見てたら7時になったのでいよいよ出船。周囲に気を付けながら船が倒れたり周りにぶつからないよう抑えながら台車で運ぶので、非常に楽ちんです。(^^; 道路もこの日だけ特別に警察で規制しています。
 運ぶ時は先導員の方が「なまいど~」と叫び、担ぎ手も続けて「なまいど~」と叫ぶのですが、長年これって正確には何て言って何の意味があるんだろうと思ってましたが、あとで調べたらお経の「南無阿弥陀仏」がなまった言葉のようでした。

 交差点では余所の精霊船が爆竹ならしながら船を旋回させてます。この切子灯籠は中に蝋燭を立てて火を付けてるので、場合によっては灯籠に引火して燃えることもしばしば。(^-^; その時はすぐさま燃えてる灯籠を引きちぎって捨ててます。ちなみにうちの船も出船前の準備中に1個燃えました。

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  そんな感じでのんびりと船を運んでいってましたが、今年は何かえらい進むのが遅い感じ… いつもの町内会と場所が違うから、船を流す浜辺と船が重なっているんだろうか?と思っていてようやく進み始めたと思ったら、浜辺近くの運動公園の中へそのまま移動。
 いつの年からこうなったか知りませんでしたが、どうやら精霊船は一度この運動公園へ順番に入場・待機し、一度場内で担ぎ回ってから全て同じ浜辺から船を流すようになってたようです。今まで町内毎で指定された複数の浜辺からそれぞれ流していたのに、全部の地区からでは無いでしょうけど、これだけの船を集めて来られたら海まで流すのに時間かかるはず… 実際、運動公園での実行責任者のところへ、先に進めない事に対して苦言を申されてる町内の方も居られたようですし。

 結局、運動公園のグラウンド内に到着して3~40分ぐらい経過してから、うちの船の順番に。 …って、結局船は担がなきゃならんのか~と諦めて担いできました。(^-^;;

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いや~ 死ねました。(汗) 普段のジョギングのお陰で足には来ませんでしたが、竹棒の握り以外でまともに歩けないほど船底に担ぎ手が入ってりして、灯籠も多く非常に苦しい体制で船を担いだので、みんなの足並みが揃わず足を踏まれるは船のバランス取れずに傾くわ、この状態で走って旋回するのでまともに船が回りません。「船の底を持て~ どんどん入れ~」ってベテランさんが叫んでもこれじゃ無理。(汗)

 そんなこんなでようやくグラウンドから出て、ようやく船を降ろして一旦休憩。もう体中が汗とドロだらけで肩が痛いっす。(ToT) しばらく休憩して目の前の海岸まで再び台車で引っ張っていきますが、これまた船を流す順番待ちで更に30分ほど待ち。担いで疲れてる状態なのに、この手際の悪さは何とかならないものか… 運営委員会の来年の改善事項でしょう。

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 しばらくして列が動きだしてようやく浜辺に到着。特別に設置された木製のスロープから船を海に流します。希望者?は海に入って船をそばで待機してる小型漁船まで誘導していくのですが、私は携帯があるのでパスさせていただきました。(^-^;
 苦労したもののようやく精霊船を出せたんだなぁと、感慨深く思いながら心でお参りしつつ船を見ていると、牽引している漁船の方が不慣れなのか、精霊船の大きさに対してかなり小さく旋回したおかげで、精霊船が耐えられずに横転、灯籠に引火して燃えながら転覆…

まさしく最後は海の藻屑になりました。( ̄▽ ̄;