熊本でのイベントや訪問時その他でちょくちょく活躍している初代ダライアスですが、入手してからずっと気になってる事で、YM2203(FM&SSG)とMSM5205(ADPCM)での音量バランスが、『サントラと比べて極端に異なっている』と言うのがあります。
『COSMIC AIR WAY』などADPCMドラムが鳴ってるBGMで、サントラやネット動画の実機収録分で聞く限りは特に違和感なく問題ありません。
しかしうちの基板だと、ドラムの音量でFM音源のメロディが掻き消され、音量を上げると音が割れてしまい、それほど音量を上げてなくとも振動が響くほど激しく鳴ってます。かと言って、ドラムがうるさくない程度にスピーカーの音量を下げると、ドラム以外の音量も下がってBGM自体が殆ど聞こえない状態に…
いつかどうにかして対処できないもんかと考えてましたが、今回PC-88FE2のコンデンサ&電池交換の作業を行ったついでに、あまり無茶せず出来る範囲の処置として、サウンドボード上の電解コンデンサの部品を全部交換してみることにしました。
修理のためとはいえ、正直ダライアスの基板にハンダこてをあてるのは気が引けましたが、発売からすでに25年以上経ってるので、電解コンデンサ程度は消耗品だろうと割り切って、電動ハンダ吸い取り機で一気に取り外し…
手動のハンダ吸い取りじゃパターンを痛めそうで怖くてできませんが、電動なので大分気が楽でした。(^^;
と、思い切って全部取り外したところで、手持ちの新しい電解コンデンサに交換し、一旦机の上を片付けて基板をテストモードで起動。
サウンドテストで聴いてみたところ、肝心の音量バランスは特に変わらないですが、FM音源の音が以前よりスッキリして、ドラムがうるさいながらも以前よりはメロディが埋もれずに聞こえるようになった感じでしょうか?
再びサウンドボードを取り外して、次に交換してみたのがOPアンプの「TL074CN」で、OPN側に2個とMSM5205側に1個の計3個。
こっちは手持ちに部品がなかったので、別の部品と一緒に注文して後日交換。
とりあえずOPアンプも交換した結果、以前よりボリュームを上げてもあまり音が割れなくなりました。部品交換後の音を音声端子のLINE-OUTから録音してみて、一応こんな感じなのですが他所の音と比べるとどんな感じでしょうか? ダライアスプレミアムBOX収録分と比べると、『CAPTAIN NEO』などFMだけの曲は、ほぼ同じ感じになったと思いますが…
筐体から鳴らす分にはサントラのバランスとは異なりますが、ちょうどいい重みと聞こえ具合までには戻ったんじゃないかと。
しかし、根本的な音量バランスは変わってませんので、あとはミキシング用の抵抗値を変えてみるぐらいしかなさそうです。もしかしてサントラでは音量バランスも調整してるんでしょうか…?
全国の店舗で稼動しているダライアスでも、偶に音が出ない故障を聞きますが、サウンドボードでも起動中にはかなり熱が発生していて、更にあれだけの大音量を出しているのですから、かなり壊れやすい箇所なのかもしれません。
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ダライアス サウンドボード上の電解コンデンサ(全て16V/85℃)
C7:10 uF×1
C24/C27/C30/C33:47 uF×4
C39/C40:10 uF×2
C54/C58:220 uF×2
C55/C59:10 uF×2
C56/C57/C60/C61:100 uF×4
C85/C91:1000 uF×2
C90/C92:470 uF×2
C86:100 uF×1
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容量別
1000 uF ×2
470uF ×2
220uF ×2
100uF ×5
47 uF ×4
10 uF ×5
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