むさしの墨友会

現代書道の父、比田井天来先生の門流である桑原翆邦先生の門人の吉野大巨先生を師として、書を愛好する仲間の会です。

書道とダンスの共通点

2013-08-15 | 書道

 

先日、通っているダンススタジオのサマ―パーティが開催されました。

恵比寿にあるウエスティンホテルの「ギャラクシールーム」です。

今日は書道とダンスの共通点を解説いたします。

 

 

華やかな入口付近です。

各先生方のお教室からの花が所狭しと飾られています。

この辺から、パーティ―の盛り上がりを感じます。

 

 

さて、この広い(競技会ではこの倍近く広い)フロアーを使って、踊りをご披露いたします。

私の場合では半切にどうやって書くかのイメージを思い浮かべます。

競技ダンスは基本的に半時計周りで踊ります。

大勢のカップル(多い時は15組くらい)が一斉に踊りだし点数で半分選ばれます。

そして、予選をなんどか行って、最後は決勝戦で順位が付けられます。

 

 

友人のKご夫妻です。

ダンスではA級の現役選手です

お二人とも学連出身です。

曲はスローフォックトロット。

 

 

のびやかに、優雅に踊る曲です。

ただ、のびやかだけですと、だら~っとしてしまいます。

体の柔らかさやカップルのバランスも重要です。

 

 

男子が軸になって、女性が演技する場面です。

 

 

離れたり、近づいたりして、男女の心の表現をします。

近づくときなどの表情も嬉しそうに楽しそうになりますね。

 

 

コーナーが大事で、シッカリと踊ります。

書道もそうかも知れません。

余白を以下に使うか・・・。

 

 

余白をいかに見せるかなどです。

ハネ・・・。バランスですね。

 

 

このスタンディングポジションは、大変難しいですね。

ただ立っているだけではありません。

お互いのバランス。

これが顔が近いといやらしくなります。

ボディーでコンタクトをとります。

腕(アーム)の広さや張りも重要です。

「永」と言う字を書くと気と似ているかも知れません。

 

 

力強い表現力です。

美しいですね。

踊りは腕を押したり、振り回したりして動きを相手に伝える訳ではありません。

ボディコンタクトと言って、お腹辺りで紙を一枚挟んだ感触で伝えているのです。

筆もそうかも知れませんね。

手で書くのではなく、体や表現力・思いで書くのでしょう。

 

 

広いフロア―を使って、約2分半~3分くらいの踊りかと思います。

何処をポイントに置くか、流れるようなステップの中に強弱を持たせます。

 

 

ピクチャーフィガーと言って、絵になる(写真を撮る)ような場面も作ります。

これもその一つですね。

ドレスの動きがきれいに見える(見させる)一瞬です。

ちなみに、男性のエンビ服のしっぽ?の部分には錘がついていて、回転するときれいに広がるようになっています。

 

 

いいバランスですね!

この立ち方は練習と10年はかかると思います。

何でも10年とは良く言ったものです。

歳月の流れも必要なのですが、やはり練習量ですね。

 

 

曲もエンディングに近づいて来ました。

最後の見せ場のポーズです。

ここで再び大きな拍手が生まれます。

 

 

広いフロア―で演技するって、どこか書道との共通点もあるような気がしませんか?

硬い筆の良さ、柔らかい筆の良さ、暴れる筆の良さ。

男女の出会いを表現しての踊りと、宇宙観を持った書。

ダンスで言えば先ずは、シューズを履くこと。

書道で言えば、先ずは筆を持つことからなのでしょう。

一番大事なのは継続と練習量が結果を出しています。

偉そうなことを言っていますが、これは自分への戒めなのです。

重ねて、自分への戒めです。

 

萬 鶴