先週は久しぶりに代々木公園近くの参宮橋にある国立オリンピック記念青少年総合センターに行った。ここは前回の1964年東京オリンピックのときの選手村跡地を整備して造られた施設だ。主に青少年を対象にした宿泊施設も併設されている。海外から来た若い人達が宿泊していた。
今回はこの総合センターにて日本原子力学会の分科会が主催するシンポジウムに参加した。
お目当ては東京大学の有馬純教授の基調講演「地球温暖化・エネルギー安全保障をめぐる国際情勢と日本の課題」。有馬先生はCOP3京都議定書の時代から日本政府代表団の一員として交渉に参加しており、筋金入りの温暖化対策とエネルギーの専門家で日本の第一人者だと思う。
有馬先生の温暖化対策国際交渉の現状とエネルギー安全保障に関する鋭い切り口と明快な分析に、いつもながら感銘を受け、聴講していて知的好奇心を刺激され有益な方向性が示されることに心地良さを感じる。
エネルギー・温暖化をめぐる国際情勢と原子力の役割 – NPO法人 国際環境経済研究所|International Environment and Economy Institute (ieei.or.jp)
https://ieei.or.jp/2024/08/arima_20240802/
https://ieei.or.jp/2024/08/arima_20240802/
それを受け手が行動に移し一般化し波及させる必要があるが、マイナスイメージを持つ大衆の質量が大きく、初動を促し次の段階まで動かすことに苦労する。
国際交渉の現状を見れば、太陽光や風力などの限られた再生可能エネルギーのみの一辺倒だけでは到底実現出来ず、つい最近の国際交渉では原子力の活用を3倍にする必要があるとの合意も実現されつつある。原子力抜きに温暖化対策とエネルギー安全保障は成立しない。
現実の世界はマスコミや環境原理主義者が麗賛する太陽光などの再生可能エネルギーのみで問題は解決しないということだ。我が国のマスコミが環境とエネルギーに関して大きく欠損している部分が多いことを知る必要がある。
コロナ禍で会議や活動が制限されてきた中で、環境とエネルギーに関して多くの方々が継続して取組んでこられたことに敬意を表します。
季節は巡るが時間は確実に積み重ねて経過し発散する。
先週は北海道大雪山の紅葉を見た。代々木参宮橋付近のイチョウが鮮やかな黄色に色付くのは11月半ば以降でしょうか。