東西圧縮回流記

仙台青春風の旅 ブーメランのように 

三国志 劉備 グリーンエイドプラン

2008-12-31 | Weblog
 ジョン・ウーの「レッドクリフ」(赤壁の戦い)は、11月の封切りの時点で既に見ていた。スクリーンは大きくハリウッド映画らしい迫力があり、金城武の諸葛亮孔明もクールで良かった。周瑜も颯爽としていた。

 だが考えてみると三国志の全体を知らないことに気づいた。学生時代に三国志を読みかけたが、余りに登場人物が多く漢字の名前と地名が読みにくく、一大長編だったので途中で止めてしまい、幾十年もそのままだった。そこでボクはこの休みの間に三国志の全編を鑑賞しようと思いDVDを取り寄せた。しかし、待ちきれず正月の前に1994年中国中央電視台製作の「三国志演義」全7巻を一気に見終えてしまった。守屋洋さんの解説は味があった。三国志演義は小説で善玉悪玉に区別され三国志の正史とは違うのですよと、曹操、劉備、孫権、諸葛亮(孔明)などの実像を分析していた。

 10年以上前のこと、以前にも紹介したが通産省はグリーンエイドプランという石油の消費量削減のための省エネルギーモデル事業を中国や東南アジアで実施していた。これは現在のCDM(Clean Development Mechanism)、つまり温室効果ガス削減の前身となるモデルを既に実施していた。小生はNEDOに出向し、先兵となって中国の各地に通った。四川省の成都のモデル事業では東洋エンジニアリングが主契約先となったアンモニアプラントの排熱回収事業を担当した。アンモニアは硫安肥料の原料として重要だ。

 四川省は中国西南方の3千m級の山々に囲まれた盆地だが、日本の盆地とはスケールが違って広大だ。雲間から太陽がのぞくと犬が太陽に向かって吠える、太陽はあまり見掛けないあやしい物体だ、という小話があるくらい霧が多く曇天が多い地方だという。当時、成都に行った折に市内にある劉備玄徳と諸葛孔明の霊廟、武侯祠を訪れた。火鍋をつついて食した。白酒も杯した。地震では大きな被害を受けた。痛恨の極みである。思い起こせば四川の人々は1800年も前、蜀の時代の劉備と孔明のことを今でも覚えており敬愛している。劉備と孔明の霊廟は文化大革命にも耐えて残った。三国志は四川や中国の人々の心に残っている。徳は生きて残る・・・。

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