家屋倒壊、土砂災害の危険性大 1週間は震度6強警戒を 気象庁
毎日新聞2021年2月14日 02時24分(最終更新 2月14日 02時24分)
地震で食器棚が倒れ、食器の破片が散乱した室内=福島市内のマンションで2021年2月13日午後11時23分、高橋隆輔撮影
福島県と宮城県で最大震度6強を観測した13日夜の地震で、気象庁は緊急記者会見を開き、「東日本大震災の余震と考えられる」との見解を示した。今後約1週間は同程度の地震に注意が必要だとして、揺れの強かった地域に向け「家屋の倒壊や土砂災害などの危険性が高まっている。危険な場所に立ち入らないなど身の安全を図ってほしい」と呼びかけた。
各地の震度
地震は13日午後11時7分ごろに発生。震源地は福島県沖で震源の深さは約55キロ、地震の規模を示すマグニチュードは7・3と推定される。福島県、宮城県で最大震度6強を観測するなど、北海道から中国地方の広い範囲で震度1以上の揺れを観測した。
記者会見をする気象庁の鎌谷紀子・地震情報企画官=東京都港区の同庁で2021年2月14日午前1時5分、黒川晋史撮影
14日午前1時過ぎからの記者会見で、同庁の鎌谷紀子・地震情報企画官は「(東日本大震災の)発生以前に比べて地震回数の多い状態が継続している」と指摘。今回の地震は震源が比較的深かったため、若干の海面変動は予想されるものの、大きな津波の心配はないとした。広範囲に揺れがあった原因などについては「詳しいことは今後解析していく」とした。
気象庁によると、東北沖を震源とする最大震度6強の地震は、2011年4月7日以来約10年ぶり。【黒川晋史】