中国恒大、盛京銀行株を1700億円で売却
中国・台湾
2021年9月29日 9:36 (2021年9月29日 10:20更新)
【上海=土居倫之】中国の不動産大手、中国恒大集団は29日、傘下の地方銀行、盛京銀行の株式19.93%を売却すると発表した。売却額は約99億元(約1700億円)。遼寧省瀋陽市政府系の国有企業、瀋陽盛京金控投資集団が買い取る。
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盛京銀行は中国東北部を拠点とする地方銀行で、恒大が34.5%の株式を保有する筆頭株主だ。恒大の経営不振が盛京銀行を通じて中国の金融システムに波及する恐れがあり、当局が事実上株式売却を後押ししたとみられる。恒大は「国有企業を大株主とすることで、盛京銀行の経営安定につながる」としている。
恒大は29日に海外市場で発行した米ドル債の利払い4750万㌦を控える。2022年からは多額の満期償還を予定しており、資金繰りは厳しさを増している。
取引先への未払い分などを含めた恒大の負債総額は1兆9665億元(約33兆4000億円)と中国の名目国内総生産(GDP)の約2%に相当する。