ＮＹＣＢが10億ドル超の増資、ムニューシン元財務長官の企業主導
Matthew Monks
2024年3月7日 4:44 JST
更新日時 2024年3月7日 6:09 JSTブルームバーグ
オッティング元通貨監督庁（ＯＣＣ）長官を新たなＣＥＯに指名
ＮＹＣＢは十分な資本を確保したとムニューシン氏
The New York Community Bank headquarters in Hicksville, New York. Photographer: Bing Guan/Bloomberg
米地銀持ち株会社ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ（ＮＹＣＢ）は６日、ムニューシン元財務長官が率いるリバティ・ストラテジック・キャピタルのほか、ハドソン・ベイ・キャピタル、レバレンス・キャピタル・パートナーズなどから10億ドル（約1490億円）超の出資を受けたと発表した。
融資審査プロセスに関する内部管理に重大な脆弱（ぜいじゃく）性を発見したと先週発表した後、同行の株価は急落したが、ムニューシン氏を含む投資家から信任を得た形となった。ＮＹＣＢの株価はこの日、大きく下げていたが、今回の発表を受け反発した。
ムニューシン氏は発表文で、「この投資を評価するに当たり、われわれはＮＹＣＢの信用リスクプロフィルに留意した」とした上で、「10億ドル超の資本が投じられたことで、将来的に引当金の積み増しが必要になった場合でも、カバレッジ・レシオを同業大手と同等か、それ以上に保つのに十分な資本を確保したと考えている」と述べた。
ＮＹＣＢはまた、ジョセフ・オッティング元通貨監督庁（ＯＣＣ）長官を新たな最高経営責任者（ＣＥＯ）に指名したと明らかにした。オッティング氏は、２月29日にＣＥＯに就任したアレッサンドロ・ディネロ氏の後任となる。ディネロ氏は非常勤会長として同行にとどまる。
発表文によると、リバティは４億5000万ドル、ハドソン・ベイは２億5000万ドル、レバレンスは２億ドルをそれぞれ出資する。この取引に関連して、ムニューシン、オッティング両氏やレバレンスのミルトン・バーリンスキ氏がＮＹＣＢの取締役会に加わる。
バーリンスキ氏は発表文で、「われわれはこのような強力な投資家グループと共に出資できることに興奮している」とし、「ＮＹＣＢには成長路線に戻る絶好の機会があると信じている」と述べた。
原題：NYCB Raises Over $1 Billion in Equity Led by Mnuchin’s Firm (2)、NYCB Raises Over $1 Billion in Equity Led by Mnuchin’s Firm (1)（抜粋）
(ムニューシン氏のコメントなどを追加して更新します)
最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
