米国株、ダウ続伸し373ドル高 最高値更新 米景気回復期待強まる ナスダックも上昇
米国・欧州株概況2021年4月6日 5:49
【NQNニューヨーク=古江敦子】5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前営業日の1日に比べ373ドル98セント(1.1%)高の3万3527ドル19セントで終えた。過去最高値を1週間ぶりに更新した。3月の米雇用統計など主要経済指標が市場予想以上に回復し、投資家のリスク選好姿勢が強まった。消費関連など景気敏感株が買われた。米長期金利の落ち着いた動きを好感し、ハイテク株にも買いが広がった。
2日発表の雇用統計で非農業部門雇用者数が急回復したのに続き、米サプライマネジメント協会(ISM)が5日発表した3月の非製造業景況感指数は過去最高を記録した。市場では「経済指標の改善は初期段階で、新型コロナワクチン普及で4~6月期は一段の景気回復が見込める」(CFRAのサム・ストーバル氏)との見方があった。
消費関連株が買われ、ドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスや小売りのウォルマート、ホームセンターのホーム・デポの上昇が目立った。航空機のボーイングも高い。ダウ平均の構成銘柄以外では、コロナ禍で業績の打撃が大きかったアメリカン航空グループなど空運株が上昇。運航再開の期待からカーニバルなどクルーズ船株も買われた。
良好な経済指標の発表にもかかわらず米長期金利が落ち着いた動きを見せ、相対的な割高感が意識されてきた高PER(株価収益率)のハイテク株にも買い安心感が広がった。ソフトウエアのマイクロソフトが上場来高値を更新し、スマートフォンのアップルが高い。ダウ平均の構成銘柄以外では交流サイトのフェイスブックとグーグルの親会社アルファベットも上場来高値を付けた。エヌビディアなど半導体株も総じて上昇した。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸し、前営業日比225.487ポイント(1.7%)高の1万3705.593で終えた。
多くの機関投資家が運用の参照とするS&P500種株価指数は、前営業日比58.04ポイント(1.4%)高の4077.91と過去最高値で終えた。