東京・後楽園
#富士見湯
2020年10月31日閉店
東京メトロ丸ノ内線
#後楽園駅
▲後楽園駅
▲路線図をみるとこんな感じ
▲エスカレーターに向かい
▲地下鉄なのに、なぜか降りる
▲改札口
▲地図をみると今はここ。目的地は左だから東京ドームの反対側だ
▲一度東京ドーム側にいくと
▲後楽園ゆうえんちで僕と握手!の後楽園遊園地(現在は東京ドームシティアトラクションズと呼ぶ)
▲言わずとしれた東京ドーム
▲東京ドームを背にしたところ。むかうはこっち方面である
▲出口4bに向かい
▲出たところ
▲振り返る
▲とりあえず真っ直ぐ
▲横断歩道もわたって
▲ここでストップ
▲右にわたる
▲渡ったところ
▲ずっと進んで
▲この横断歩道もわたる
▲渡って左に向いたところ
▲この横断歩道も渡り
▲真っ直ぐ歩く
▲途中で文化シャッターの本社がみえてくる。コンサートホールも併設されてるらしい
▲オリンピックがみえてきたら
▲この分かれ道を右に進む
▲メルセデスベンツが目印
▲あとちょっと歩くだけ
▲もうみえてくる
▲閉店のお知らせ。やはりコロナの影響もあるようだ
▲植物が建物全体に絡まっている
出典:東京銭湯ホームページ引用
▲到着
ここに入る前に、少しだけ富士見湯の評判について触れておきたいと思う。
じつはここは賛否両論の激しい銭湯で、Googleのクチコミを読まれると分かると思うのだが、かなり激しい批判のコメントがあり、擁護があり、客同士で論争が繰り広げられてきた。
その原因はすべて店主の接客態度にあるのだが…。
個人としては、あくまでも率直に感じたことを書くつもりである。
なので受け入れがたい人もいるかもしれないが、ご容赦ねがいます。
出典:東京銭湯ホームページ引用
そんな前置きはさておき、のれんをくぐって中に入ると、下足箱は男女に分かれている。なので、もちろん番台だ。
靴を入れて扉をあけると、すでに先客が対応を待っていた。番台をのぞくと店主はおらず、あれ?と思っていたら、女湯側から店主が険しい表情ででてきた。
見た感じは60代後半ぐらいの女性。髪の毛は明るい色に染めており、想像してたよりも違う感じの人だった(もっと恰幅のよいふてぶてしいおばちゃんを想像してた)。
明らかにイライラしており、早速タイミング悪い時に来てしまったと思った。
先客はすでに縮こまっていて、なにか言われたのかもしれない。手には5000円札を持ち、自分も1000円札を取り出して待ってると、「みんなお札で小銭がないから困るのよね」と不満げに独りごちる。この時点でクチコミの評判もなるほどという感じだった。
店主は階段をのぼって番台に入ると、検温機を取り出して先客の手ひらを計り、ついでに自分の手も計った。なにも言われなかったから問題なかったのだろう。
すると共通券をもった客が入ってきて黙って番台に置き、脱衣場の中に入って行く。(あれ、体温計いいのかな?)と思ってたら、やはりカミナリが落ちた。
「ちょっと、体温計! 体温計らないとダメでしょ!」
言われた客は、「え、あ…」みたいな感じで呆気に取られていたので、ここは初めてだった(?)のかもしれない。
ようやく順番が来ると、「すみません、貸しタオルありますか?」と恐る恐る尋ねたら、とくになにも言われず出してもらえた。事前に調べたときは有料だった気がしたが、お釣りを確認すると無料だった。
脱衣場に進むと、ロッカーはかなり新しくて、最近替えたようだ。真ん中の島ロッカーは縦長の造りで、左側が通常のロッカー。常連客用と並ぶ。
出典:東京銭湯ホームページ引用
しかし空いてるロッカーを探すと、まったくなし。一瞬、受付で鍵を受け取る必要があったのか?と思った。
ところが浴室をみたら、評判の悪さとは裏腹に恐ろしいほど混雑していた。ここはかなり人気らしく、浴槽もカランもほぼ満員状態。
どうりで一つも空いてないわけである。ただ、これからどうしようと途方に暮れていると、手持ち無沙汰の自分に「ロッカー空いてないの?」と店主が声を掛けてきて、「端っこ(31番)のロッカー使って」と鍵を渡された。
このロッカーだけなぜ空いてたのかよく分からないが、店主に声を掛けてもらって助かった。
脱衣場を見上げると、銭湯の四季を描いた大きな絵が男湯と女湯を横断して飾られている。四季によって描かれる時代も違っていた。
冬が江戸時代で秋が昭和。夏が現代で春は明治か大正あたりだった気がする。
見た目はレトロな銭湯だけど、随所に現代風の装飾を見つけることができる。
天井はやはり伝統的な格式を踏まえており、手前側には坪庭と池。小さいながら鯉が数匹泳いでいた。味わい深いノスタルジーを感じることができる。
テレビは客用に大きなのと、番台からみられる小さなテレビが一つずつ。
同時に同じ番組を放映してるので、けっこう音が響いていた。
出典:東京銭湯ホームページ引用
出典:東京銭湯ホームページ引用
出典:東京銭湯ホームページ引用
扉をあけて浴室の中に入ると、かなり老朽化してるなという印象。
島カランがあって、左右の壁にもカランがあるが、ともに古い。手前左右に立ちシャワーがある。
先ほども述べたように混雑さはハンパなく、まず椅子がない。古い銭湯にありがちな常連客の場所取りも散見された。しばらくして椅子が出てきたので、すかさず確保。
空いてるところに座ってシャワーを出すと、めちゃくちゃ熱かった。
ここは親子も何組か来てて、小さな子どもがシャワーを浴びると驚いた表情で「あつっ。すごい熱いよ」と笑顔で言ってたが、自分みたいな大人でも眉間にシワを寄せて(あつッ!)と思うのだから、子どもにはかなりキツいだろう。
シャワーが熱いということは、浴槽は本格的に熱いこと確定である。
湯船は奥にあって、台形というかL字というのか、右から左が手前に掛けて斜めに続いている。
一番右が薬湯だが、かなり黒いので黒湯かと思った。浴槽のまわりもだいぶ汚れが染み付いている。
温度は44℃ぐらいでそこそこ熱い。
左が熱湯でこちらは肌が赤くなったので47℃ぐらいと推察。深めに作られていて、腰下しか浸からなかった。
出典:東京銭湯ホームページ引用
その隣が主浴槽で、ジェット、ボディージェット、ジェットと続くのだが、実際はボディージェットのみが生きている。あとは痕跡だけ。
ところが左隅にある水まくらはなぜ機能していた。すぐに壊れる設備なので、よく生き延びてたなと思う。奥に電気風呂。こちらは微弱。
そして最後の左手前にあるのが水風呂。
温度は正確には分からなかったが、まあまあの冷たさだったので標準的な16℃ぐらいか。
間仕切り壁のところには、現代美術の版画のような魚の絵柄がタイルに描かれていた。
壁絵は豆タイルのモザイク画で、かなり大きく描かれている。真ん中に富士山があって、湖畔が広がる。のどかな田園風景といったところか。
出典:東京銭湯ホームページ引用
▲古いところだが備え付けがあるのは地味にうれしい
全体的に老朽化がみられ、正直綺麗なところではなかった。
カランのシャワーはやはり古い銭湯の宿命か、当たり外れがある。
こんな感じで、閉店の挨拶でもあったように設備の老朽化と後継者不足、コロナで先行き不透明となったら、やはり店を畳むのもむべなるかなである。
店主の対応であるが、たしかに批判する気持ちは分かるが、クチコミで指摘されるほど酷いとは思わなかった。むしろサバサバしてて、決して悪い人ではないよね?という感じだ。
実際に銭湯をみると無数の自転車が並び、浴室内は物凄く混雑してて人気のあるところだった。客層も高齢者から親子連れまで幅が広い。なので、ネット情報で想像するのと実際に足を運んでみるのとでは大違い。
今回、改めてそのことを再認識した。
そして、富士見湯は良くも悪くも昭和の精神を今に残す貴重な銭湯だった。
【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 後楽園、春日
経路 北に進む
周辺の環境 住宅街、商店
●空間演出
建物外観 宮造り
壁画・眺望 富士山のモザイク画、タイル絵、イラスト、折り上げ格天井
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう
★設備
休憩所 脱衣場兼
脱衣所 広い
シャワーの出 当たり外れがある
浴槽の種類 薬湯、熱湯、ボディージェット、電気風呂、水風呂
サウナ なし
温度 44~47℃
棚 なし
男女入れ替え なし
■サービス
接客 気が強い
清潔さ ふつう
貸しタオル あり(0円)
備え付け あり
◆人
受付 60代ぐらいの女性
客層 高齢者
【案内】
住所
〒113-0001
文京区白山1−3−5
電話番号
03-3811-7014
アクセス
都営三田線「春日」駅下車、徒歩5分
休日
月3回水曜
営業時間
15:30ー23:30
※東京銭湯ホームページ転載
またまた残念な閉店なんですね。
私も店主は個性が強いがいい人だと思います^_^
子どもの頃はよく近所のおばさんやおじさんから怒られた思い出があります。
今はそういうのは少なくなりました。
昭和がまた一つ消えていきますね。
おはようございます。
ほんと最近は閉店ラッシュが相次いでいます。元々、経営者の高齢化と後継者問題が深刻だったのですが、それにコロナが追い討ちを掛けて閉店を早めてる感じですね。
ここの店主はたしかに批判されてる通り、始めから苛立っていて(笑)口さがないところはありましたが、不思議とイヤな感じはしませんでした。
もちろん、不快に感じる人も当然いるでしょうし、そうした批判を否定するつもりはないのですが、これも時代の変化なのかなとも思いました。
いまは買い物をしてても大人が小学生の子どもに敬語を使うような時代ですが、最近はお店の人と客の関係が分断されすぎてる気がします。
こちらは、全浴槽熱めの銭湯なのにロッカーが空いていない程混んでいるのは意外ですな。さすが江戸っ子達だw今月で廃業する銭湯とは思えませんな。
後楽園界隈の銭湯は、東京ドームの帰りに何件か行きましたが(今はもうない…)、こちらは行ったことなかったな〜。
行ってみようかな。でも怖いな〜笑
そうそう、何でもそうですけどタイミングってありますよね。
皮肉にも人気ゆえに混雑してて批判されるところもありますし、全員から認められるところはないでしょうね。
それと受け止め方はみんなそれぞれ違うから、いくら情報をみても、やはり実際に足を運ばないと分からないことは沢山あると思います。
特にこういう接客問題は、もうほんと人によりけりですからねぇ…。
お互いに言い分もあるでしょうし、もう当事者しか分からない問題です(笑)
混雑してるのはホントびっくり!でした。
ここ最近巡ってきた銭湯の中で断トツでしたね。
閉店間近ということで別れを惜しんでなのかもしれませんけど、元々客足の多いところだったらしいので、やっぱり普段からこれぐらいいたのかなぁと思いました。
小さな子ども連れも何人かいて、そういう客層がいたのも驚きです。
正直、設備は壊れててお湯は熱いし、接客はぞんざいなので(笑)、なぜここまで人気なのかはホント不思議なところでした。
こういう口うるさい親戚のおばちゃんみたいな接客がいいという人も多いのかもしれません。
後楽園界隈の銭湯は色々行かれてたんですね。この日の帰りは巨人ファンに揉みくちゃにされて大変でした(笑)
いまはほんと後楽園の周りに銭湯がなくなっちゃいましたよね。
そもそも文京区の銭湯は5つしかなくて、そのうちの一つである富士見湯もなくなるから、近い将来はほぼ無くなってしまうんじゃないかと思います(というか無くなりつつあります)。
とくに富士見湯は、文京区で唯一の番台がある銭湯らしいので、また一つ貴重な銭湯が無くなってしまうという感じです。
たしかに自分もここに来るときは、ちょっと怖かったです(笑)
でも普通に対応すれば普通に接客してくれると思います。
あまり愛想を求めなければ大丈夫だと思います(笑)