■横浜の尾根道をたどる
この日は京急日ノ出町から藤棚という住宅街にある中乃湯を目指した。
横浜市中央図書館を横切り、野毛山動物園の先を下ったところに、中乃湯はある。

▲日ノ出町を少し歩いたあたり


▲中央図書館

▲野毛山動物園に向かう

▲坂道をのぼって


▲野毛山動物園

▲今度は下っていく

▲ランドマークタワーが遠くにみえる

▲急カーブ

▲歩いている道は、尾根道のようである

▲かなり歩いたので、まだかなぁと思っていると


▲中乃湯に到着(こちらは裏側。右の道に進むと、入り口がある)


▲入り口

▲日ノ出町からは、なんだかんだ20分近くは歩いた
■かつて自慢だった名残も…
裏側をみたときは、あまりの老朽化ぶりに、この銭湯、大丈夫だろうか?…と思ったが、中に入ればきちんと手入れのされた銭湯だった。
下足箱に靴を入れると、扉を開ければ受付はもちろん番台で、50代後半か60代ぐらいの女性が座っていた。
脱衣場はとてもひろくて真ん中はガランとしている。
それに対して、ロッカーは端っこにあるのみ。だからなのか、常連客らしき人はカゴを使っていた。
カゴはプライバシーもセキュリティーもゼロなのだが、手っ取り早いし、そもそもお客さんが少ないので心配する必要もないだろう。
それと脱衣場の裏側には、ちょっとした休憩所があって、冷房をきかせていた。
トイレに入ると、近年ではめずらしくなった和式トイレ。
浴室は横長の作りで、島カランが二つと、左右の壁際にカランがある。それと右手前はじっこに立ちシャワー。
奥に浴槽。浴槽は、6対4の割合で、6が白湯で、3が薬湯。この日の薬湯はじっこうだった。
白湯は、さらに半々でなにもない浴槽とジェットバスにパイプで区切られている。
温度は、白湯が43℃ぐらいか。もしかするともう少し低かったかもしれない。薬湯は、45℃前後。ともに温度計は、43℃を示していた。
それと気になったのが、浴槽の上にあるガラス。今は曇りガラスでその先がなにも見えないが、なんだろうとあとで調べると、どうやら鯉の泳ぐ水槽だったらしい。
しかし、今はポスターなども張られていたので、やめてしまったのだろう。
かつてこの銭湯の自慢だった名残というべきか。
ちょうど蒲田の改正湯のような風景だったものと推察される。
■トラブルで昭和の銭湯を味わう
カランでシャワーを流しながら頭を洗っていると、心なしかここの銭湯はカランのお湯が低いなと感じていたら、浴室にいた先客の一人が、「シャワーが冷たくないですか?」と聞いてきた。
たしかに!
「たしかに冷たいですね。いまは体が熱いからちょうどいいんですけど」と言ったのだが、どうも変だ。
いくら暑い日だからといってもカランのシャワーを水に変える理由としてはおかしい。
そういえばもう一度入浴すると、心なしかお湯も少し冷めてきたような気もする。実際にどうだったかは分からないけど…。
ちょうど出るタイミングだったので、貸しタオルを返すついでに、
「なんかカランのお湯が冷たかったんですけど…」と言うと、番台の女性は笑いながら
「ごめんなさい。ちょっと調子が悪かったみたいで…冷たかったら言ってくださいね」
と言われた。
調子が悪かったンかい!
カランのシャワーから水が出るなんてはじめてだったのでビックリしたが、こういうことって昔の銭湯だと、普通にあるのものだったのだろうか?(サボってたとしか思えないのだが)
中乃湯は、こうしたトラブルも含め、「昭和」が堪能できる銭湯だった。
【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 JR桜木町駅、京急日ノ出町駅、相鉄西横浜駅
経路 中央図書館、野毛山動物園
周辺の環境 住宅街
●空間演出
建物外観 古びた建物
壁画・眺望 湖畔からみる富士山
統一感 ある。絵に描いたような昭和の銭湯
置物 特になし
照明 ふつう
★設備
休憩所 脱衣場とは隔離された休憩所が用意されている
脱衣所 かなり広いが、ロッカーの数が少ない。おそらくロッカーが出始めた時期の移行期の姿なのかも
シャワーの出 ふつう(途中で冷たくなかった)
浴槽の種類 ジェットバス、薬湯
サウナ なし
温度 43℃、45℃
棚 なし
男女入れ替え なし
■サービス
接客 ふつう
清潔さ ふつう
貸しタオル あり
備え付け なし
◆人
受付 60代前半ぐらいの女性
客層 高齢者や中高年
【案内】
住所
〒220-0053 横浜市西区藤棚町2-197-37
電話
045-241-2959
営業時間
15:00〜22:00
定休日
木曜日
※神奈川公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ転載
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