銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

上越泉(東京・中野)

2024-06-22 09:01:00 | 銭湯
#上越泉




JR中央線・総武線
#中野駅
▲JR中野駅

▲いつ来てもすごい混んでる中野駅

▲北口を出たらそのまま直進して、サンモールの中を過ぎていく

▲ゴールデンウイーク前ということで鯉のぼりが飾られてあった



▲中野ブロードウェイにも進む

▲まんだらけがあるところだ

▲シャトレーゼも大盛況

▲奥に行くとさすがに閑散としてくる

▲その一番奥の出口にすすみ
▲外に出たところ。前の横断歩道を渡り

▲左折する

▲そのまま直進



▲リカーショップジョーホの前で止まり

▲右折

▲右の駐車場があるところで左折するのだが…

▲青空駐車場に屋根注意の文字。右の建物は古い蔵だろうか?

▲駐車場のところで左折したところ

▲あとは道なりに進むと



▲左側に上越泉がみえてくる



▲外観からして、かなり古い建物だと分かる

▲立派な煙突も残っていた


▲到着


開店は15:30であるが、定刻になってもシャッターが開かず。開店前は一人の高齢者が待っていたが、そのうちに一人ひとりと増えはじめる。後から来た人たちは始めから時間通りに開かないのを見越していたのだろうか。
さらに5分ぐらい待つと電動シャッターが開き、待っていた人たちは開ききる前になだれ込む。


入り口の扉をあけると最初に目に飛び込んでくるのは、右側にある斜めに設置された受付のフロント。
フロントまわりは雑然としているが、無秩序そうでありながらどことなく統一感がある印象で、いかにも昔ながらの銭湯という感じである。
受付は70代半ばぐらいの小柄な女性が対応してくれる。この女性は気さくな方で、お金を払う時は千円札を渡すと「おつりはヨンパチ(480円)ね」「貸しタオルは無料ですよ、はい」と当たり前のように二枚を渡してくれる。
帰りのときは「髪の毛の後ろが短くてスッキリしてていいわね!」なんて声を掛けてくれた。一人ひとりのお客さんに対して愛想よく親しげだ。そのためなのかGoogleマップの評価はかなり高い。
またこの女性は常に清掃や片づけで動き回っているので、受付にはほとんど座っていない。ただ入り口のそばにセンサーがあるのでフロント前に立つと音が鳴ってすぐに駆けつけてくれる。


入り口から見て真ん中が壁に覆われた休憩所。左右に古いソファーが並び、奥には金魚の水槽とテレビが設置してある。その隙間を埋めるように観葉植物が飾られてあった。
男湯は左側で、女湯は右側だった。


のれんをくぐると、入り口の壁際には長イスが用意され、右に回ると脱衣場になっている。広さはそこそこあって、左壁は通常のよくあるロッカーであるが、右の間仕切り側(裏側が先ほどの休憩所)には縦長のスチールロッカーがあった。
脱衣場にも観葉植物がところどころに置かれ、とにかく植物に囲まれた空間だ。
スチールロッカーのすぐ手前には古風な肩叩き機。この手の肩叩き機は珍しくないが、その中でも群を抜いて古い。まさしくアンティークといった様相だった。


浴室の扉を開けると、やや広めの空間になっており、真ん中には洗い場の島カランがふたつと、右側にもカランが並ぶ。
左壁沿いは手前にサウナの文字が見えるが中は暗く、扉の前には斜めに木材が立てかけられてあった。壊れてからそのままなのだろう。それにしてもかつてサウナがあったとなると、創業当時はかなり最先端の銭湯だったのではないだろか。
そのサウナの横に立ちシャワー。こちらはハンドルタイプで、壁によって仕切られているのでプールのようなシャワー室になっている。


湯船は、浴室の奥にある。
左がバイブラで詰めれば4人ぐらいが入れる浅浴槽。
右側は、深浴槽になっており、座風呂とボディジェットだ。
温度は42℃ぐらいで、この手の古い銭湯ではそんなに高くないと感じた。
サウナがかつてあった名残か、浴室の右奥には水風呂がある。水風呂にしては少し広めで3人ぐらいは入れるかも。この日は夏日だったが水温はけっこう冷たくて、16℃前後かなという感覚。チラーがちゃんと機能しているのかもしれない。


左奥には、露天風呂の入り口がある。
短い通路の先に2人が入れる程度のこぢんまりとした浴槽があった。
こちらは白濁だったので薬湯仕様なのだろう。温度はちょっと高めで43℃ぐらいか。入る時に少し熱く感じた。
通路のところが吹き抜けの青天井なので、空を眺めながらお湯に浸かることができる。


壁絵は、竹林の写真で少し色あせていたため、だいぶ前に貼ったものだろう。
浴室にもやはり観葉植物が所々置かれ、植物だらけの銭湯だった。


客層は高齢者ばかりかなと思っていたら、開店直後こそ高齢者しか目につかなかったものの、途中で若い人たちがどんどん入ってきた。
若いと言っても30代ぐらいなのだが、それでもほかの銭湯と比べたらかなり年齢構成が幅広いところである。
中野という立地も大きく関係してるかもしれないが、この銭湯が持つ魅力も大きな理由だろう。


お店は古いゆえに老朽化を感じるし、決して細かいところまで清掃が行き届いているわけではない。ただ店主の懸命な働きぶりをみていると、そうしたものも味わいとして感じるから面白い。
ぬくもりある風情というのは意図して作れるものではなく、ここはそうしたものがしっかりと息づいていた。古き良き銭湯が今でも都市部に残ってることは本当に貴重であると感じた。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 中野
経路 北西へ歩く
周辺の環境 住宅

●空間演出
建物外観 宮造り
壁画・眺望 竹林の写真
統一感 あり
置物 観葉植物
照明 ふつう

★設備
休憩所 あり
脱衣所 広め
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 バイブラ、座湯、ボディジェット、水風呂、露天風呂
サウナ なし
温度 42~43℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 気さく
清潔さ きれい
貸しタオル あり(0円)
備え付け あり

◆人
受付 70代半ばぐらいの女性
客層 幅広い年齢


【案内】

住所
〒165-0027
中野区野方1−51−10

電話番号
03-3388-9445

アクセス
中央線「中野」駅下車、徒歩10分

休日
金曜

営業時間
15:30−25:00


※東京銭湯ホームページ転載