銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

吹上湯(東京・北品川)

2021-01-02 08:24:00 | 銭湯
東京・北品川
#吹上湯






京急本線
#北品川駅

▲京急の北品川駅。北品川は、品川駅から南下した場所にある

▲なぜ品川駅の南に北品川駅があるのかというと、そもそも品川駅が港区にあるからだ(紛らわしい!)。つまり北品川駅のほうが正しい駅名である
ちなみに目黒駅は品川区。厚木駅は海老名市。新宿駅は渋谷の区境にある。
地名を無視した駅名の多さが混乱を引き起こす元凶だ






▲出口に向かう




▲改札口


▲出て振り返ったところ


▲近くの地図をみると、どうやら初代ゴジラの上陸した場所がここらへんらしい。目の前の道路は駅伝のコースでもある


▲遠くには品川の高層ビル群を眺めることができる。ただ北品川駅周辺は打って変わって寂しい風景

▲改札口を抜けると左に向かう

▲そのまま真っ直ぐ








▲2分ぐらい歩くと、もう左側に煙突がみえてくる




▲このガードレールをくぐる






▲入り口がみえてくる




▲12月31日に撤去とある。昔からの銭湯は入り口前に灰皿があるのは珍しくないが、これも時代の流れか

▲年末年始のスケジュール


▲コロナの影響から自粛していたが再開した旨の張り紙

▲到着



入り口に入ると、目と鼻の先にフロントがある。すぐ左壁に下足箱。外観から想像できたことだが、かなり狭いという印象。靴を預けてフロント前に立つと、座るのは60代ぐらいの女性だ。
「こんにちは(こんばんはというべきだった)貸しタオルありますか?」と訊ねると、「貸しタオルは今コロナだからやってないんですよ」と言われる。なるほどと思っていると、「タオルセットならありますが。シャンプーにボディーシャンプーがついて…」と一通り丁寧に説明してくれた。それをお願いしますと言うと、「お湯銭が470円でタオルセットが130円の合計600円です」と教えてくれた。
様々な銭湯をまわってきたけど、“お湯銭”と言われたのは初めて。こんな言い回しもあるんだと勉強になった。


男湯は左側で、のれんをかき分けて中に入ると、当然ながら脱衣場も狭い。着替えるスペースがほぼ通路そのものなので、なかなか窮屈だ。
入って手前左にマッサージチェアがあり、その前に赤ん坊を着替えさせる台。むかしは若い家族が沢山訪れたのだろうが、その名残である。
間仕切り側に大きな鏡があるが、その下に常連客用のロッカーと、なんと常連客用の椅子まであった。椅子にはちゃんと名前が書いてある。


出典:品川浴場組合ホームページ引用
▲写真より実際はもっと狭い感じだった


浴室の扉を開けると、浴室もそんなに広くはないが、ここはきちんとスペースを確保してある。
島カランが2つあって、左右の壁にもカランがあるが、珍しいのは全部シャワーホースであることだ。
島カランには両端に一つずつ、壁の方は複数が設置してある。
銭湯が初めての人はよく固定シャワーに戸惑う人が多いらしいが、ここならそうした心配もないだろう


出典:品川浴場組合ホームページ引用
▲磨り硝子だか、湿気で曇っててよく見えなかった


出典:品川浴場組合ホームページ引用


湯船は奥にあって、右が深浴槽で、左が浅浴槽。古典的でシンプルな作り。
浅浴槽の方はジェット付きで赤外線が灯っており、薬湯の代わりに備長炭が入っていた。
そのためなのか、それとも久しぶりの仕事帰りに立ち寄ったためなのか、湯船に体を預けるとモノ凄く気持ちいい。
心も体もほぐれる気分。
温度は45℃と、けっこう熱め。ほかのお客さんは入るときに「あつぅ」と言ってたので、常連客ぽい人でも最初はキツいのかも。
でもなんだかずっと入られる気分だった。


出典:品川浴場組合ホームページ引用


出典:品川浴場組合ホームページ引用


天井はだいぶ低くく、マンション銭湯の宿命だろう。
壁絵はタイルチップ絵で、どこか海岸沿いを描いている。
間仕切り壁はかなり低めで、従業員用の扉のところは段差になっているので、そこに上ったら隣の女湯が覗けてしまう。むかしはそのあたりは大らかだったようだ。


客は3人ほど見かけたが、全員高齢者。途中で人が入ってくると顔見知りだったらしく、2人とも楽しそうに会話をしていた。とにかく大声だったので室内に声が響いていた。


全体的に設備や建物の古さは否めないが、客の数は少なくて安穏とした雰囲気。温度もちょうど良く、個人的には心地よい銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 北品川
経路 線路沿い
周辺の環境 住宅

●空間演出
建物外観 古いマンション
壁画・眺望 チップタイル絵
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 脱衣場兼
脱衣所 狭い
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 赤外線、ジェット、備長炭
サウナ なし
温度 45℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 感じが良い
清潔さ ふつう
貸しタオル なし(購入130円)
備え付け なし

◆人
受付 60代ぐらいの女性
客層 高齢者


【案内】

住所
〒140-0001
品川区北品川1−25−12

電話番号
03-3471-3726

アクセス
京浜急行線「北品川」駅下車、徒歩2分

休日
水曜・土曜

営業時間
15:30−22:30

※東京銭湯ホームページ転載