スターシップオペレーターズ（１）

昨日読んだライトノベルについての感想

・スターシップオペレーターズ（１）
アニメ化が決定した辺りに買ってそのまま放置していた本の内の一冊です。続刊を買うか買わないか決めるために受験終了後の記念すべき第一冊目になりました。
作者の水野良さんは、ラノベ界では大御所といっても過言ではないほどの作品数ですね。そのわりに僕は一冊も読んだことがありませんでしたが、それでも「ロードス島戦記」など名前だけは知ってました。
あとがきを読んだ所、今までの作風というか世界観はファンタジー色が強かった（というか、一つの世界観の中で３つの作品を書いてきた）のに対して、このスターシップオペレーターズは完全無欠の新作だそうです。まぁここらへんは、僕にとっては至極どうでもいいことなのですが。

作品の概要を一言で表すなら、一隻の戦艦が強大な敵に立ち向かうお話。
それに少し肉付けするならば、戦闘にかかる資金や経費を実際の戦闘をＴＶ放送することで稼ぎながら「王国」（キングダム）というデカイ国に立ち向かう士官候補生のお話です。

１巻全体を通して感じたのは、地の文がどうにも肌に合わないということ。まぁ自分は「天国に涙はいらない」とか「撲殺天使ドクロちゃん」のように主人公の一人称でかかれている地の文が好きな人間ですので、もしかしたら普通なのかもしれません。
ストーリーは、作者さんが言うにはＳＦ（スペース・ファンタジー）だそうです。宇宙戦闘艦同士の戦闘にＴＶ局をスポンサーとしてつけるというのはさすがに（僕の記憶の範囲では）他に類を見ないです。でも、１巻を読んでみてそれが「おもしろい」要素かどうかは微妙でした。あぁでも、戦闘には金がかかっているんだ！　それも莫大な金が！　みたいなところはよく分かりました。ナデシコでもこんなことを言ってましたけど、こっちのほうが具体的・・・かな。若干。
主人公たちの乗る戦艦が最新鋭の万能戦艦だってのはもはや当たり前として、各種武装の名前とかが個人的に気に入りまして。カスミとイカスミなんて意味もなくニヤッと笑ってしまったくらい。ちなみに、科学考証については大目に見てもらいたいとのこと。僕はもちろん、かっこよければなんでもあり主義者なのでここは間違ってるんじゃないか、とかそんな野暮なことは言い出しませんけどね。これくらいのご都合主義ならまだまだ許容範囲内です。

キャラクターは、巻頭カラーで紹介されてる女性クルーが９名。それに加えて男連中とかＴＶ局側の人間とかが数人といったところです。１巻を読んだだけではとてもじゃないですけど全員の顔と名前が一致することはありませんね。表紙の３人は一応覚えましたが。というか第一艦橋（統合管制）の３人のオペレーターが目立っているので必然的にですが。あとは艦長の名前も。
僕は主人公でもあるシノン（艦長補佐・ファーストオペレーター）がツボにはまりました。ハハハハ、黒髪（というか青髪）ロングは最高だー！！　どんなキャラかというと、ナデシコのユリカとルリを足したようなもんかなー。性格的にはルリルリ寄りで、身体的・能力的にはユリカっぽいです。・・・と言ってわかる人間が果たしているのかはちょっと疑問ですけど。どうでもいいけど、父親の呼び方は「お父ちゃん」。もっとどうでもいいけど、７７Ｐの挿絵はＫａｎｏｎの舞に見えます。どっかで読んだアンソロジーの舞にそっくり。

総論としては、シノンがいるので続刊も買うといったところ。伏線も張りまくってるし、なによりアニメ化されたくらいだから肩透かしを食らうこともないでしょう。古本屋で売ってたら買います。