読んでいて、懐かしかった。
自分は関西の地元で大学生だったから、直接関わったわけではないが、雑誌でこの本に出てくる人たちの動きを追いかけていた。
フルコンタクトカラテ、格闘技通信、よく読んでいた。
何度も引用される「ケーフェイ」も「パワー・オブ・ドリームス」も買って読んだ。
前田VSニールセンもテレビで観た。
前田VSゴルどーもテレビで観た(あれはセメントじゃなかったと思う)。
東京に出てきてからは、ヴァーリトゥードジャパンオープンも観に行った。1と2、どちらを観に行ったのか記憶が薄れていたが、本棚に両方のパンフレットがあった。
断捨離してもパンフ捨てなかったのである。
あと大宮のシューティングの試合も観にいった。
エリック・パーソンが柔道のメダリストを倒したイベントである(思い出した、ベン・スカイパースという人だった)。
確かにリングの下の方にネットが貼ってあって、何か見にくいな、と思った記憶がある。
大宮の西口から歩いていったのではなかったか?
かなり遠かった。途中でアメカジの衣料店があってそこでビッグベアーだったかのジャンパーを買って、今も持っている。ネットで検索したら大宮スケートセンター、という所だった。佐山さんもそこで寝起きされていたらしい。今はもうその施設はないらしい。
地図を見てソニックシティなんて格好のいいビルだなあ、と思った記憶がある。
平直之さんの話とか、佐山さんがなぜタイガーマスクで復帰したのかとか、雑誌だけでは分からない裏話もあり面白かった。
佐山さんは自分の印象では時々はタイガーマスクをやっていて、プロレスと決別したはずなのになんか腰の定まらない人だなあ、なんて思っていたが、そうじゃなかった。お金がなかったのだ。
あと、佐山さんと、柔術の技術を体得しているエンセン井上や中井さんが大宮のジムで対立してた、というのも知らなかった。佐山さんは運動神経や体力はずば抜けていただろうし、新日の道場仕込みのシュートレスリングの技術には長けていたと思うが、総合格闘技の試合経験はほとんどないわけで、蹴りとか関節技の指導はできてもシューティング=総合格闘技の指導ができなかったのではないだろうか。
自分とさほど歳の違わない人たちが色んな所から集まって、凄い事やってたんだなあ、と感慨深かった。
あの頃は格闘技の世界がどんどん広がっていって、情報を追いかけるのが面白かった。
トーナメントオブJとかもあったなあ。元大道塾王者の西良典さん主催で郷野とか須田とか出てメジャーになっていった。
シュートボクシングでは村浜さんと言う人もクロスオーバー的な活動されていて平さんと並んで面白かった。
当時、安生選手がヒクソンに血まみれにされたのも、週プロで知って驚いたものだ。
この時代の大道塾とか、夢枕獏、なんかの話も読んでみたい。
ちょっと残念なのは、60歳の佐山さんの近影が載っているのだが、あまりハッピーな人に見えなかった事。
あとアマゾンのレビュー読んで共感したのが本の値段が高いこと。