親父の退院の付き添いと、そのあとの見守りのために1週間仕事を休んで帰省している。
親父の状態はあまり良いものではなく、どうしたものか、途方にくれている。
そんな中、親父の友人達が見舞いに来てくれた。
その一人、もうずっと前に他界したお袋の晩年に仲良くしてくれた女性が、あなたはお母さんの自慢の息子だったのよ、と言ってくれた。
俺は中学生くらいから人付き合いが上手くいかず、結局それはお袋にspoilされたせいだ、と恨みを持って家を飛び出し、結局どこへ行っても上手くやる事ができず、劣等感に凝り固まりながら一人で貧しく生きてきたのだか、そんな俺でも何か自慢に思ってくれる事があったのかな。
今は上手くいかないのはおそらくちょっと精神的な病気の部分があるんだろう、と思っている。
お袋の魂が成仏せずに地上を彷徨っているとしたら、今の俺を見て、多分ガッカリして愛想を尽かしているだろうと思っていた。
むしろ憎まれているかも、とおもっていた。
でも、あの女性の言葉でそんな事ないのかもしれないと、おもった。
何を自慢に思ってくれてたのだろうか?
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