那須太社 錦輔 の日記

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十五の夏 佐藤優

2019-12-28 00:22:00 | 政治経済
割と面白かった。
国家の罠、の面白さとはまた違う面白さ。
国家の罠の方が数段面白いが、その違いがうまく言葉にならない。
なんか、挽歌の哀調があってそれが魅力になっているというか。
ラスト近く、横浜港にたどり着いた主人公が大宮の家に電話すると、母親が、タクシーですぐ帰って来なさい、というシーンがなぜか感動した。
横浜から大宮までタクシーなんて、高いお金がかかるし、電車で帰れるのに、自分が親だったら、そんな事言えるかな。この歳になると、母親の愛情のうっとおしさより、ありがたさのほうが胸にせまる。
父親も立派な人だったようで良い事を言っている。
人生には色々な誘惑がある。誘惑にはいつももっともらしい理屈がついてくる…誘惑に抗しきれず失敗をすることが人生では何度かある。そういう経験を早いうちにしておくと、少なくとも同じ失敗は繰り返さなくなる。
失敗した少年に何と適切な言葉だろう。
コメント
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