白雲去来

蜷川正大の日々是口実

近年で最高の一冊を読んだ。

2024-05-13 12:16:50 | 日記

5月8日(水)曇り。

朝食は抜いた。日根は、総菜で買った天ぷらを使って「煮天丼」、シジミの味噌汁。夜は、お世話になっている方と、自宅近くの「浜一寿司」にて、時局を肴に一献会。

彬子女王殿下が上梓なされた『赤と青のガウン』を読了した。こんなに素晴らしいエッセイを読んだのは、向田邦子さん以来だ。文章がとてもお上手で、あっという間に読了した。ご皇族の留学などと聞くと、試験や成績に多少の忖度があるのではないかと思いがちだが、この本を読めば、全くそんなことはなく、正に「格闘して学ぶ」という事を実感した。読んでいるうちに自然と居住まいを正している自分に気が付く。ご尊父の寛仁親王殿下が薨去なされる所では、目頭が熱くなった。近年、数多読んだ本の中で最高の一冊だった。

本書は2004年から5年間、英国のオックスフォード大学に留学し、女性皇族として初めて海外で博士号を取得して帰国された彬子女王殿下の留学記。女王殿下は2012年に薨去された「ヒゲの殿下」寛仁親王の第一女子、大正天皇曾孫。初めて側衛(そくえい)なしで街を歩いたときの感想、大学のオリエンテーリングで飛び交う英語がまったく聴き取れず部屋に逃げ帰った話、指導教授になってくれたコレッジ学長先生の猛烈なしごきに耐える毎日、そして親しくなった学友たちとの心温まる交流や、調査旅行で列車を乗り間違えた話などなど、「涙と笑い」の学究生活を正直につづられた珠玉の25編。最後は、これが私の留学生活を温かく見守ってくださったすべての方たちへの、私の心からの「最終報告書」である、と締めくくられる。(「e・boock」より)

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