271828の滑り台Log

271828は自然対数の底に由来。時々ギリシャ・ブラジル♪

アユの養殖

2007-09-24 06:15:08 | 博物
秋も深まると各地方発の話題として鮭や鱒の採卵の様子がテレビで放映されます。養殖池も見に行ったことがありますが、しかし海から遡上する鮎の採卵や養殖の現場は見たことがありません。鮎は「落ち鮎」として川を下り、河口の汽水域で産卵・ふ化するのです。

先日、グッドぐんまさんからメールでお誘いがあったので仲間と水産試験場を見学させて頂きました。昨日は雨模様だったのですが、養殖池は屋根があります。細菌を持ち込まないために長靴に履き替え、消毒液で靴底を消毒、手もアルコールで消毒します。

温室の様な建物にいくつもの池が入っています。8月末からふ化した鮎の稚魚は本当に小さくて体も透明なので眼だけが目立ちます。

鮎が泳いでいる水は淡水ではなくて塩分濃度約0.4パーセントの人工海水で、食塩やにがりを調合して作るのです。そのための大きなタンクがあります。
昔は河川に放流するアユを琵琶湖から運んで来たのですが、病気のこともあって、今は海から遡上するアユを親として、上流まで上ろうとする元気なアユ、縄張りを守ろうとする=友釣りに嬉しいアユを選抜して養殖しているのです。
採卵の様子ふ化の様子はそれぞれグッドぐんまさんの記事をご覧下さい。そして稚アユの餌=ワムシの養殖施設も見せて頂きました。ワムシの餌がクロレラと生イーストというのも新鮮な驚きでした。サケやマスの卵は大きくて暫くは卵の栄養で育つのですが、アユの場合は生きた餌を与えなければならないのでコストが高くなります。ワムシの製造コストは4千円/kgと聞きました。
小さなアユが泳ぐ様子やワムシの養殖池の動画をYouTubeに上げましたが、やはり画質が荒れてしまいました。



アユは英語でsweetfishですが、ayuの方が一般的のようです。Wikipediaでも英語、フィンランド語、リトアニア語、それに日本語しか記述がありません。アユを好んで食べるのは日本人だけだからでしょう。英語版ではアユの記事の冒頭で「浜崎あゆみ」に触れていたのは笑えました。

  ↓ポチッと応援お願いします!
にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ
コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『悪魔の辞典』THE DEVIL\'S ... | トップ | 異形鉄筋から杭 »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (グッドぐんま)
2007-09-24 23:41:48
こんばんは
水産試験場のアユをご紹介頂きありがとうございます。
10月に入ると、アユが食べる餌の量も増え、水質も不安定になりやすくなります。ちょっと気を抜くと1日に万単位で死んでしまうことも・・・
しばらく緊張の日々が続きます(^^;)
返信する
養殖の苦労 (271828)
2007-09-25 04:48:14
こにタンさん おはよう

日曜日はお招き頂きありがとうございました。養殖のご苦労が良く分かりました。
一般の人にはアユが汽水で育つことが新鮮な知識ではないか、と思って設備の画像を採用しました。
養殖の難関を乗り越えて、安定した頃にまた見学したいです。よろしくお願いします。
返信する
川魚ばんざい! (sachiko161)
2007-09-25 21:58:33
鮎の養殖は凄く難しいらしいですね。
私たち一家は川魚が大好きで、7歳になる双子達は見事な食べっぷりです。食べ方もその辺の大人よりきれいに食べます。
水産試験場の鮎という事は、来年放流する鮎ですね。
私たち一家の口に入ることもあるのでしょうか?
あ、いけませんね・・・つい食い気が・・・



返信する
水産試験場 (271828)
2007-09-26 05:33:10
sachiko161さん おはよう

群馬県人は一般的に魚の食べ方が下手ですが、双子姫は素晴らしいですね。

水産試験場で育てた鮎の種苗は漁協や業者さんに納入されますから、これを釣り上げれば食べられるはずですね。
「群馬県水産試験場」で検索すれば色んな情報が得られます。箱島が近いので社会科見学が可能かも知れませんね。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

博物」カテゴリの最新記事