桜乃記-さくらのき-

九州に住む、しがない若手サラリーマンが書きつらねた現代の随筆。
日本名刺研究会(会員数2名)の代表でもあります。

なぜ夏の高校野球は人気があるか

2007-08-25 | スポーツ
球児たちの夏が終わりましたね。


第89回全国高校野球選手権大会は22日決勝が行われ、佐賀北が広陵を5-4で破り、全国4081校の頂点に立ちました。

佐賀北の甲子園での闘いぶりを振り返ってみると、開幕試合、延長十五回引き分け再試合、サヨナラ勝ち、そして決勝は逆転満塁ホームランでの劇的な勝利などなど、非常に記憶にも残るチームでしたね。
しかも推薦制度のない公立高校ということで、これも驚きでした。



さて、そんな佐賀北高校の優勝で幕を閉じた夏の甲子園。
こんなに暑い中、球場はいつも満員のようでしたね~。

そもそも、なんでこんなに夏の高校野球は人気があるのでしょうか。


今回はその謎に迫ってみましょう☆
ズームイン!



いつものように僕なりの理由を3つ挙げてみます。

①.高校野球の代名詞、「甲子園」
②.郷土愛
③.夏 ~もののあはれ~

一つずつ説明に移りましょう。



①.高校野球の代名詞、「甲子園」

これはどういう事かというと「全国高校野球選手権」というより、「甲子園」と言った方が、言い易くてかつ印象に残りますね。
つまり「甲子園」という端的なフレーズで表されることにより、夏の高校野球が大衆に、より浸透したのではないかと。

これは夏の高校野球が甲子園でのみ行われるので、可能だった事です。

例えば高校サッカー選手権では全国のわずかベスト4のみが国立競技場で試合を行います。
ベスト4に到達するまでは、等々力競技場等いろんな競技場で試合が行われるので、「高校サッカー選手権」=「国立」の等式は成り立ちません。
そもそも国立競技場は様々な競技が行われるため、競技場としてのそのものの知名度も高いですしね。

よって、高校野球にとって
A.甲子園球場がほぼ野球専用であること。
B.全試合が甲子園で行われること。
の二点はプラスに作用したと言えるでしょう。



②.郷土愛

高校野球の全国大会と言えば一般的に下記の2つです。

・選抜高等学校野球大会
(春の甲子園、センバツ。選考委員により32校が選ばれる )

・全国高等学校野球選手権大会
(夏の甲子園、選手権。北海道と東京は二校、その他の府県からは、代表一校が出場し、計49校で争われる)

そして夏の高校野球の方がどのメディアも扱いが大きいですね。

上記を見て分かるように、春の選抜大会は、代表が一校も出ない府県が多く存在します。
都道府県数は47に対して、出場枠は32ですから。

対して夏の選手権ではどうでしょうか。
各都道府県の代表が一校は必ず出場し、県別対抗戦の様相ですね。

この地域代表の性格が、夏の高校野球を盛り上げる原因ではないかと思うんですよね。
やはり人は自分の郷土に愛着と誇りを持っています。
その郷土愛を呼び覚ましてくれるのが、夏の高校野球なのではないでしょうか。



③.夏 ~もののあはれ~

さて3つめです。
僕は「夏」という季節に注目したいですね。

夏という季節は当然ながら開放的でエネルギッシュなイメージがあります。
しかし、それに陰の言葉をくっつけると、その反動で、わびしい、寂寥感ある趣深いフレーズになるんですよね。

「夏の終わり」
「ひと夏の恋」
「最後の夏」
「夏の夕暮れ」

どうです?
なんだか、「もののあわれ」を感じませんか。
「春の終わり」、「ひと秋の恋」などという言葉ではほとんどピンと来ませんが、「夏の終わり」「ひと夏の恋」などの場合は、寂寞感が漂って、悲しい気分になりますよね。



夏の甲子園では、
この「夏」と言う言葉に加え「若さ」、「躍動感」、「ひたむきさ」が陽のイメージとして捉えられます。
対して「甲子園の土」「敗者」「涙」、「引退」が陰のイメージで捉えられ、このことが日本人に「もののあわれ」を感じさせるんですね~。

このように「夏~もののあはれ~」を夏の高校野球人気の3つめの理由として僕は挙げたいですね。



以上見てきましたがどうだったでしょう?
ではでは





クールビズ

2007-08-19 | ビジネス、経営
暑い日が続きますね~。

埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市では16日、40.9度を観測。
実に74年ぶりに国内記録を塗り替えたそうで。
「お風呂の温度か!」って、思わずツッコミたくなりますね。


そんな暑さが続く日本、
先日9日には西岡武夫参院議院運営委員長(民主党)が参院での「クールビズ」廃止を求めたのにはビックリしました。

この暑い盛りにクールビズ反対を求めるとは、全く空気が読めてませんね。
そもそもクールビズには二酸化炭素を減らすという環境に配慮した大義名分もあるというのに。

西岡氏には内外からの批判が相次ぎ、提案は事実上撤回されたようですが。



そこで思ったのですが、そもそも日本の夏にスーツは適しているのでしょうかね?
日本の夏は、高温多湿であることが知られていますけども。



まず気温の面から見てみましょう。

試しに日本とスーツ発祥の地、イギリスを比べてみます。
東京の8月の平均気温は、27.1度。
対してロンドンの8月は、16.2度です。
北海道の釧路が17.8度なので、ロンドンがいかに涼しいか分かりますね。


次に湿度を見てみましょう。
夏の場合、ロンドンと東京では湿度に大きな違いはありませんが、世界各国と比較した場合、東京の湿度は高いと言えます。

湿度が高いと、飽和水蒸気量と空気が含んでいる水蒸気量の差が小さく、空気に水蒸気を受け入れる余裕が少なくなっています。
体は気温が高いと汗を出します。
そして汗が蒸発する時に熱を体から奪うことを利用して体温を下げ、体温を一定に保とうとするのです。
しかし、湿度が高いと汗が蒸発しにくくなりその結果、汗が体の表面に残ってベタベタし、不快感が増すのです。

一般的に人は室温26度で湿度50%だと、「暑くない~やや暑い」と感じます。
しかし同じ室温26度で湿度を80%まで高めると、「暑くてたまらない」と感じる状態に陥ります。

ちなみに昨日の東京の湿度は一日中75%前後。
8月はこんな調子なので、非常に過ごしにくいわけです。



このように、やはり日本の真夏にスーツ、ネクタイ姿はそぐわないようですね。

かといって、「客先に出向く時はスーツで」というビジネスマンの方も多いでしょう。
僕的には、暑苦しい格好な上に、汗だらだらで訪問する方がよっぽどお客様に失礼だと思うのですが。

まあ上着着用は会社の方針で決まっているという企業もあるでしょうから、サラリーマンはそれに従わざるを得ませんよね。


あ、ちなみに僕の会社はクールビズで、おまけに僕は内勤です。
外回りのビジネスマンの方々、すいません(^^;)    



時計(フランク・ミュラー)

2007-08-09 | 文化
今日は趣向を変えて、時計の話でもしましょう。

先日JRの電車に乗っていると、切符を切りにまわっていた車掌さんがいい時計をしていました。
フランクミュラーというブランドのVEGAS(ヴェガス)↓


見ておわかりのように、ラスベガスのカジノをモチーフに作られました。

お値段は、驚きの120万円!
高い!!
一般的に高級腕時計というと、ロレックスやオメガが思い浮かぶでしょう。
しかしフランク・ミュラーをしているとは、なかなか通な感じがしますね~。

ちなみにフランクミュラーとはブランドを立ちあげた人の名前です。
現代における稀代の天才時計技師として知られています。

彼は1958年、スイスで生まれました。
時計学校を優秀な成績で卒業したフランクは、誰も開発したことのない複雑で繊細な時計を数多く発表していくようになります。


彼の時計は以下の写真にあるように、ケースがトノー型(樽型)をした物が多いです。
トノー型は1920年代に好まれた古典的な形で、フランク・ミュラーはこの形を再評価し、自分の時計に取り入れました。


うーん、こんな時計、さりげなく身に付けられるようになりたいですな~。
しかし120万の時計なんかしてたら、不安で街を歩けないな(笑)