幸せの深呼吸

幸せは自分の中にある。
幸せは自分が決める。

肥満も禁煙も幸福も伝染する!

2017-11-09 | 徒然なるままに

http://diamond.jp/articles/-/9592

肥満も禁煙も幸福も伝染する!
ハーバード大学の超人気教授が説く
目からウロコの“アナログ”絆(きずな)論
~フェイスブックやツイッターでは得られない
“オフライン”ネットワークの驚くべき力

ジェイムズ(『つながり』共著者のジェイムズ・ファウラー カリフォルニア大学サンディエゴ校政治学科教授)と書いたことはまさにそうした社会的ネットワークが持つ驚くべき力についてだ。

――どのような発見があったか。 

 実は、この分野の研究は100年以上前から行われており、人が他人に影響されることは分かっている。ただ過去の研究対象は数人単位から多くとも数十人単位の社会的ネットワークにとどまっていた。一方、今回われわれが興味を抱いたのは、数千人、数万人、数百万人単位の社会的ネットワークだ。規模からして、新しい発見だらけだったと言える。

 特に驚かされたのは、特定の種類の音楽が好きといった好みだけではなく、広大な社会的ネットワークを通じて人が直接付き合いのない他人から体重や感情まで影響を受けることだった。友人の友人の友人の体重が増えると、その人の体重も増える――、友人の友人の友人がタバコをやめると、その人もいつのまにか禁煙している――といったことが実際に確認できた。投票活動でも、ある人の投票が友人の友人の投票に影響を受けているケースもあった。

 

――幸福は、不幸よりも伝染しやすい?

 ジェームスと私はいろいろな賭けをしたが、これだけはジェームスが勝った。研究を始める前までは、私は不幸が幸福よりも速く伝染すると思っていた。というのも、人間が他人とのつながりを求めるのは、より効率的に世界と向き合うためであり、悪いニュースの広がりは、その“進化的な適応”という目的に適っていると想定していたからだ。だが結局、私は間違っていた。

――何を見落としていたのか。

 マイナスの感情の大きな目的が、情報を伝達することであるのに対して、プラスの感情のそれはグループの団結機能にあるということだ。たとえば、私はトラをみると恐怖を感じる。あなたはトラを見ていなくても、私を見て、真似をする。それは、集団生活の円滑化に一役買うが、グループのつながりを強めるものではない。一方、幸福や愛というのは、グループを団結させる感情なのだ。

 ちなみに、恐怖や不幸、怒り、あるいは幸福を感じたりすることは、人間が他の動物に対して持つ進化上のアドバンテージだ。人間は単に感情を顔に出すだけではなく、その表情を読み取り、真似をすることができる。私がある感情の状態になると、あなたはそれを受け入れる。すなわち、われわれは感情を個体の心理状態ではなく、社会学的な実体として理解すべきなのだ。前述したとおり、感情は個々の存在ではなく、集団的な存在でもあるということだ。

 

4つの大きな違いがある。一つ目はenormity(影響力の大きさ)だ。これはソーシャルインタラクション(社会的相互作用)の大きさを指す。あなたが属す社会的ネットワークの大きさは、オンライン上では何千人にもなる可能性がある。

 

 今ここで話しているネットワークは、フェイスブックのようなデジタルネットワークではなく、実際のネットワークだ。人類が何十万年も作ってきたネットワークだ。オンラインネットワークにはオフライン(実社会)のネットワークと共通する部分もあるが、異なる部分もある。

――どんな違いがあるのか?

 4つの大きな違いがある。一つ目はenormity(影響力の大きさ)だ。これはソーシャルインタラクション(社会的相互作用)の大きさを指す。あなたが属す社会的ネットワークの大きさは、オンライン上では何千人にもなる可能性がある。

 二つ目はcommunality(共有性)で、これは他人と協力する能力だ。オンラインの世界は、オフラインの世界に比べて、基本的に共有性を実現しやすい。たとえば、ウィキペディアは、現実の世界では組織立てるのが非常に難しい方法で、多くの人の貢献を引き出している。

 三つ目のspecificity(特異性)は個人を探し、見つけ出す能力だ。たとえば、日本の小さな漁村に住んでいれば、特定の資質や能力を持つ人を探すことは非常に難しいだろう。口コミに頼らなければならない。しかし、今もし沖縄で陶器の作り手を見つけたければ、ネットを使って数分で見つけることができる。300年前であれば、これは非常に難しいことだった。

 四つ目はvirtuality(バーチュアル性)で、オンラインでは、現実の世界では非常に実行するのが難しいアイデンティティを持つことが可能だ。たとえば、男性が女性のアバター(仮想空間における自分の分身)を持つこともできる。

 

われわれが発見したことは、オンラインでつながっているからといって、人は誰からも影響を受けるわけではないということだ。それは同じ町に住む人なら影響を受けるかというとそうでないのと同じだ。フェイスブックの友達が何千人いたとしても、彼らの行動とか好みに影響を受けるかと言ったら別の話だろう。

 しかし、その中でもオンライン上の友人で現実の友人でもある人、オンライン上の友人であったが、現実の友人になった人は、実際にあなたに影響を与える傾向がある。

 

正確な比率は覚えていないが、イギリスにはクリスマスを一人で過ごす人が100~200万人いるという研究結果がある。本の中にも書いたが、アメリカ人の5%は、友人がいない。この孤立の問題はフランス、イギリス、アメリカ、日本などあちこちにある。国によってかたちは異なるが、一般的な問題だ。この社会上の孤立は死のリスクになる。孤立すると、死期が早まる。

 

 社会的ネットワークの中での自分のポジショニングについては自助努力でかなりコントロールできるが、それ以外の部分では部分的なコントロールしかできないことをまず自覚すべきだ。

 もちろん、あなたの友人が犯罪人であれば、彼との関係を切ることは恐らくいいアイデアだろう。しかし、前述したように、人とのつながりを持つことは、基本的に損害よりも恩恵のほうをより多くもたらしてくれることが分かっている。意図的に自分の社会的ネットワークを作っていくことはあまりうまくいかないだろう。

 また、禁煙するとか、減量するとか、少しでも幸せになろうとするとか、自分自身の人生にプラスの変化をあなたがすれば、それは自分の友人だけではなく、その友人の友人にまで影響を与えるという視点も大切だ。何十人というレベルではなく、何千人、何万人というレベルにまで影響を与える可能性があるということだ。

 かつてジョン・F・ケネディは“Ask not what your country can do for you; ask what you can do for your country.”と言った。同じことは社会的ネットワークにも言える。

 つまり、ネットワークが自分にどれくらいためになるかばかりを考えるのではなく、あなた自身がいかにネットワークのためになるかを考えるのが一番良いのだ

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