https://news.yahoo.co.jp/articles/7e8b4dea4db11e03ccebd938acf3c812f9648e9b
バイオベンチャー企業の沖縄リサーチセンター(ORC、うるま市、禹(ウ)済泰(ゼテ)社長)は29日、シークヮーサーに含まれる成分のノビレチンのヒト試験で、認知機能の改善が初めて確認されたと発表した。静岡県立大学の山田雄特任教授と琉球大学の照屋俊明教授との共同研究。年内にも、同社が販売するノビレチン含有商品を「機能性表示食品」として消費者庁に届け出る方針。
ヒト試験は、静岡県立大の山田教授が、物忘れの症状を自覚する65歳以上の認知症予備軍108人を対象に昨年10月~ことし2月に実施。約30グラムのノビレチンを含む健康補助食品を摂取するグループとプラセボ(偽薬)を摂取するグループに分け、1日1回、4カ月間続けて摂取してもらった。
その結果、認知機能検査では、摂取したグループの試験結果は摂取前に比べ、スコアが9ポイント上昇。非摂取のグループに比べ、3・1ポイント高かったことから、認知機能の改善が確認された。特に、相手の発言を覚える言語性記憶と、見た光景や図形を覚える視覚性記憶に有効性が確認された。
同研究は、県の産学官連携製品開発支援事業を活用し、2018~19年度の2年間で計約4702万円の補助を受けた。県庁で記者会見した禹社長は「機能性表示食品として受理されたら、一般や医療向けに販売していきたい」と意気込んだ。山田教授は「認知機能の低下を遅らせる予防として、ノビレチンを含む食品をうまく活用してほしい」と話した。