スカーレット手帖

機嫌のいい観客

舞台「戦国BASARA3」-咎狂わし絆- -ゴメン!帰っちゃった!!-

2014-05-12 | 観劇ライブ記
イケメン(非メジャー)・舞台・メディアミックスもの・シリーズもの・地方公演あり
という、現在の私の興味範囲に全てがひっかかるものでありながら、これまで1度も行ったことがなかった
舞台・戦国BASARAシリーズ。
毎回近所に公演に来ているなぁ、「いつか見てみよう」と思いつつもいまいち食指が動かず、約2年ほどやり過ごしていました。

久保田悠来・細貝圭・浜尾京介 といったなじみ感のある人たちが以前は出ていた舞台ですが、
キャストは変わっています。(浜尾くんに至っては引退してしまった)
でも次見れるどうかかわからないものは、今見ておこう。
シリーズになっているということは、固定ファンがいるはずだ。面白い理由があるはずだ。
ということで、公演の2日前にチケットを衝動買いして、名古屋公演(初日夜)に行って来ました。



***

<感想> だめだ、耐えられない。

と思ってしまいました。
そして結果、1幕が終わったところで帰ってきてしまいました。
今までも何度か、途中で「あー、これはもうダメな気がする」と思った舞台はありましたが、
本当に帰ってきてしまったのは初めてでした。自分でもびっくりです。

せっかく結構なお金払って見に行ったのに、なんで途中で帰ってしまったか。
今回は、その反省をしながら舞台を振り返ってみたいと思います。
けして作品がダメだったということはない。むしろ、世界観が出来あがりまくっていた。
テンポもよかったし、役者もがんばっていた。
面白く見ることだってぜんぜん可能であったと思う。
作品の批判というよりは、なぜ自分と合わなかったのか、についてわりと真剣に考えました。
4つぐらい原因がありそう。

・いわゆる「原作」になるところのゲームを知らない
 言わずもがなですが、戦国BASARAってゲームなんですよね。
 私は昔からゲームにうとい、という弱みを持っています。
 男兄弟もいないので、ゲームボーイもファミコンも、プレステも、いっさいやったことなし。
 携帯ゲームもわからない。たまごっちぐらいしかわかりません。
 そんななか、『ゲーム』が前提になってきてそのキャラとして『戦い』をする ということへの
 想像力が全般的に欠けていたのではないか、と思う。 

 そんな中、客席はおなじみさん(原作ゲームファンや舞台もリピーターの方)が多いようで、けっこうアウェイな空気だな~という感じ。
 (まあ、いつも大体ひとりで舞台は出かけるので、ホームな空気を感じるなんてほとんどないですが)
 演出を見ていると、たぶんかなりゲームの攻撃の型を忠実に3次元に持ってきている感じでした。
 音と、背景の映像と武器を上手く組み合わせて見せている。

 殺陣はよかった。特に、三成役の中村さんのキレのある動きと、毛利役の小谷さんのフラフープのような武器使い。
 でもいかんせん「あー!うまく再現してる!!」みたいなのがよくわからなかった。
 あと、ゲームだから敵に向き合ったら攻撃するのはわかるんだけど、敵武将同士が気軽に単騎(というか一人)ですぐ戦って
 しかもこれが別に致命的な傷を負うでもなく、なんかちょっとずつダメージを受けてるだけ みたいなのがどうにも解せない。
 戦国時代については中途半端に知ってるのに、ゲームのキャラになっている武将は自分の印象とは違う造形で違う動きをするので
 なんか置いて行かれたような気分が発生。


・「舞台」単体の魅力では個人的には惹きつけられなかった
 原作知らないからなんていうと原作至上主義みたいですが、そんなことはない派です。
 最近映画やドラマでもマンガや小説の実写化ってやつが多いですが、「これは合ってる」「この人は違う」とか、
 1個1個別に原作と答え合わせする必要はない と思ってます。
 むしろ、見ながら『答え合わせ』に終始して、それ自体はほんとうにおもしろかったのか?? ということに陥るのは不幸なんで。
 逆に原作を知らなくても、キャストとか演出・台本だけで入りこんで思い入れを持てるやつもありました。
 (テニミュとか。ペダステとか。 …まあ両方とも最初は「何これ!?」だったけど。)
 
 でも今回はな~~~~~~~ なんかな~~~~~
 場面が戦闘シーンと、各キャラの「キャラに合ったわかりやすい行動」のミルフィーユ構造だったのでちょっと飽きちゃった。
 むしろ、よく役者の人たちはここに感情をこめて演技を出来るなぁ、と、ちょっと感心してしまった。
 手塚部長こと福富主将こと伊達正宗の滝川さんとか、恰好はよかったんだけども。
 八神蓮くんも芝居してるところ初めて見た(ブギウギナイトしか見たことなかった)んだけど、意外とちゃんと芝居してたし。
 ただ、冒頭の登場人物紹介のシーン(背景映像+TMレボリューションが歌う主題歌が流れる中、武将の名前が紹介されてそろい踏み)は
 キュートンの芸を生で見たような気がして興奮した。
「キュートン」



・舞台について目が肥えて(自分の好みがハッキリして)きている
 こんなにぐちゃぐちゃ言っているが、観劇経験が少なかった時であれば、興味深く見ていたような気もする。
 しかし、このブログに書いてるだけでも、イケメン舞台中心とはいえ、なんだかんだでこの2年で60本ほど舞台を見てきてるし、
 チケット分を味わいつくすべく(?)筋トレのように終わったあとは感想を書いてきた。
 たぶん、自分の好みがハッキリしてきたんだと思う。
 やっぱり、殺陣よりは歌って踊って、見ててストーリーに泣けるぐらいのものが好き。
 歴史ものをやるんだったら、ちゃんと考証が入ってるぐらいのものが好きですわ。
 あとはやっぱ今回は中途半端に女の子が出ているのがいけないのかも!!??
 オールメール(テニミュ、ペダステ)、またはオールフィメール(宝塚)ものはわりといつも好きです。
 今回はけっこう皆さんいい身体していましたが、正直筋肉(だけ)では別にそんなにそそらないものです。
 スポーツの試合見たほうがよいと思うかも。


・すぐ帰れる距離に家があった
 正直これが大きかったような気がします。物理的にすぐ帰れた。近所だった。
 中日劇場まではチャリで行っていたので、もう、休憩時間にスッとエレベーターで降りて
 サッと自転車乗ってもう15分後は家に居ました。
 家帰って、録画しといた「アリスの棘」見ながら、届いた通販グッズ眺めてたら満足度が補完されました。


どうやらいろいろレビューなど見ていると、2幕のところで「宴会芸」なるもののシーンがあるらしいのだが、
私は見ていない。
なので、本当はそこを見たら感想が変わるかも… と、お思いの方も多いかもしれませんね。
見ればよかったぜ。

ということで、今回はよくも悪くも途中退席の視点からの感想でした。

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