スカーレット手帖

機嫌のいい観客

俺とお前の夏の陣

2015-08-09 | 観劇ライブ記
久しぶりに感想を即まとめて放出します。
着物姿が素敵だったからね。

8/8銀河劇場「俺とお前の夏の陣」(朗読劇)行きました。
気になってたけど行けるかどうかわからなかったので前売り買わずでしたが、
なんとか目処がついたので直前で当日引換券を買って劇場に乗り込み。
(前日まで再演&新キャストでやっていた「僕とあいつの関ヶ原」との連作ということなので
 できればこちらも見たかったです。)

作:吉田恵里香
演出:中屋敷法仁(柿喰う客)という布陣。
出演者は4名。
玉城裕規、細貝圭、鈴木勝大、宮秋人 でした。
なんだかなじみの人たち。

若手俳優が朗読劇をやるのっていいよなー
何がいいかというと、
自分の学生時代の同級生の男子って、基本的に真面目に朗読しなかったよな、
という記憶が思い出されて、それに比べて、この人たち一生懸命だし、うまいな
ということを感じられて楽しいからです。
(仕事なんだから当たり前だが)
(大変上から目線で申し訳ない)
役の服着て虚構を演じているより、距離が近い気がするところがいい。
という錯覚もありつつ、実際は距離だらけなところもいい。
物語と、俳優の身体と、自分の日常との関係のバランスが、
いつもの芝居と違うのがいいということです。

というのも、特に今回、
当日引換券で入ったら、最前列(激上手)だったんですよ。
最前列はなんだかんだでここ数年いろいろ劇場に行ってる中でも
初めてだったかも。
そんなわけで、ほんの目の前で狭間を演じる人たちを見て、臨場感ありました。

タイトル通り、夏の陣までの武将のあれやこれやの人情劇でした。
主役は伊達政宗、そして片倉小十郎で、
戦国鍋テレビ「NOBUママ」の、伊達ママシリーズを熟知している身で臨むと
ふむ、あれだなあ~~ というエピソードの数々が挟み込まれていました。
関ヶ原とか夏の陣とかは超メジャー大戦なので、話の大筋について考えなくていいからいいよ。
純粋に演技を楽しみました。

玉城裕規の存在感はすごいな~~~ 主役の伊達役でした。
声がまあ独特だし、妖艶だ。
しかも衣装の着物姿がとても似合っていた。グレー着物・ピンクパープル袴・紫足袋
というスモーキーカラーがまさに伊達者。シックなのになあ。
「三つ指ついて」のシーンが、美しい横顔だった。

それを受ける芝居の多い片倉小十郎は細貝くん。
この人、去年の帝一とマルガリータぶりに見たんだけど、
前回もそうだったし体格がいいのになぜか「たおやめぶり」を感じるんだよ。
不思議ですね。顔の印象かな。
今回も丁寧にしゃべるな~と思いましたが、
なんとなく、はっちゃけ西洋人の役とかも見てみたいです。

最強だなと思ったのが宮秋人くんでした。
いろんな役やりすぎ。八面六臂。敵から味方から、演じ分けまくってた。
そして朗読劇なのに、運動神経を発揮していた。
出演を切望していたという中屋敷演出にしっかりハマっている気がする。
中屋敷氏も、1回も会ったことなかったけど、キャスティング方針会議で
「宮くんなら(主要3名以外の役全員)やってくれると思いますよ」
という話をしたということで(アフタートークより)
今後中屋敷作品レギュラーメンツになるのでは、
という予感だけ書き残しておきます。

鈴木かっちゃんは若いね。
小十郎の息子の役だったのですが、
彼もそこそこもう20代中盤ぐらいのはずなのにまあ若い。
フレッシュさとも言え、技巧派ではないとも言え、
魅力の軸をどこにとるべきか戦略が難しいなあ、とマネージャー目線で見ました。


また作品よりも俳優の話をしてしまった。
作品は超いいとか悪いとかいうよりも、
話的には正統派というか、順当な内容だなという感じだったので、
俳優もさることながら、
演出が飽きさせてないということなんだと思う。
やっぱり柿喰う客をちゃんと見に行かねばならん、と改めて思った。

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