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福島の健康調査 (11) 甲状腺検査の結果(2013.11月)

2013年11月12日 |  症例(報道ベース)

 サボりすぎたかな。

 このブログでの話題については、個人的には煮詰まりつつあり、もう少し発展性のありそうな別のことをやり始めたこともあり余り時間がとれないけど、少しペースを落として続ける所存なので、生暖かい目でみてほしいところ。

 

 さて、本日、福島県の「県民健康管理調査」検討委員会の第13回会合が開催され、甲状腺検査の最新の結果が公表されたのでまとめておこう。前回関連の過去記事は、福島の健康調査 (10-1) 甲状腺検査の結果(2013.8月)  2013/8/20


 先ず報道振りは、例えば47NEWSから、

甲状腺がん、8人増え26人に 福島原発事故の影響否定
2013/11/12 20:12
http://www.47news.jp/CN/201311/CN2013111201002048.html

東京電力福島第1原発事故による放射線の影響を調べている福島県の「県民健康管理調査」検討委員会が12日、福島市で開かれた。甲状腺がんと診断が「確定」した子どもは、前回8月の18人から8人増え26人になった。「がんの疑い」は32人(前回は25人)。

 検討委の星北斗座長は記者会見で「現時点で、甲状腺がんが原発事故の影響で明らかに増えているわけではないと理解している」と述べた。

 また、原発事故が起きた2011年3月11日から4カ月間の外部被ばく線量の内訳を公表した。


 今回会合の配布資料については、福島県のサイトから(「県民健康管理調査」検討委員会について
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/pcp_portal/PortalServlet;jsessionid=8BA2E7C9BE0A0BEAC77F3248491C33AC?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=24809)、
 
第13回「県民健康管理調査」検討委員会(平成25年11月12日開催) 当日配布資料
資料2 県民健康管理調査「甲状腺検査」の実施状況について
http://www.pref.fukushima.jp/imu/kenkoukanri/251112siryou2.pdf


 今回は、まだよく読んでいないけど、過去の資料(8~12回会合分)の訂正がなされたようだ:

追加資料1 福島県「県民健康管理調査」検討委員会(甲状腺検査)資料の訂正について
http://www.pref.fukushima.jp/imu/kenkoukanri/251112tuikasiryou1.pdf


 例によって、一つだけデータを貼り付けておくと、

図1 福島県の甲状腺検査二次検査の細胞診結果概要(2013.9月末現在)
出典)前掲資料2の3頁。


 いつものまとめ表を更新しておくと、

図2 福島県「県民健康管理調査」の甲状腺検査の結果概要(2013.11月)


 比較のため前回分もおいておくと(但し、今回公表の訂正は未反映)、

図3 福島県「県民健康管理調査」の甲状腺検査の結果概要(2013.8月)


 気づきの点を指摘しておくと、以前のものとほとんど変わらないけど、

・2013(H25)年度の検査実施分については、異常判定率がかなり高い(2013年度56.8% vs 2012年度45.3% vs 2011年度36.7%)。
・「がん診断」1人に対応する1次検査者相当数については、前回8月、前々回6月から余り変化がない(今回2,237人vs 前回2,190人 vs 前々回2,170人。なお、10万人当たりでみると今回44.7人 vs 前回45.7人 vs 前々回46.1人)。発生傾向には変化なく、検査修了数の増加に伴い「がん診断」数が増加した模様。


 また、2次検査の実施のスピードは改善がみられるものの、未だに四分の一が未実施であり、迅速に対応していく必要があるだろう。来年4月から検査が二巡目に入る予定のようだが(前掲資料2の6頁以降参照)、未だに1次検査の未実施が12万人前後いるのも気になるところであり、かなりの積み残しが出ると思われる。


 引き続き明らかに異常な事態が続いていると理解している。


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