まんまるログ

融通性か?和・洋・中・無国籍・ジャンクとなんでも食べる胃袋と脳みそ。

李さんのお話 2

2013年03月05日 | 日記
李さんは、いつも自分の事だけ考えている。

嫌な事はしない。
「それが、生きる極意や」
「嫌な事はやめればいい」
「我慢して生きたら、しんどいやろ。無理が一番いかん」

李さんの好きな物はお酒と煙草。
「酒飲んだら必ず酔える」
「酒は俺の事を裏切らん」

ほどほどに飲むという事ができない。
あるだけ痛飲して、家族はもちろん友人、知人に迷惑の限り。

酔いが醒めると、「なんかあったんか」自分の所業が記憶からすっぽり抜け落ちている。
人間業〈わざ〉ではない。

人間を超えている李さんの仲良しは、わんこのシャンクスである。



海を見ながらのんびりとくつろぐ二人。いや一人と一匹。
一見気があっているように見える。シャンクスのほうは、どうなのか。

かけがえのない仲間だと思っているのかもしれない。
とても暖かい雰囲気を感じる。

飼い主だと思っていない事だけは確かである。



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李さんのお話

2013年03月04日 | 日記
李さんは、二人「男子」の子供たちの父親です。
これから、彼の話をしていきたいと思います。

李さんには、日常という概念がない。

生活するという事。
毎日毎日を積み重ねて生きていくという事。仕事をするという事。
子供を育てる。学校や地域とのお付き合い。大人なら説明の必要もない当たり前の責任感。

そういった事柄が理解できない人もいる。

それを思い知らされるのが李さんの存在である。

つげ義春さんの作品に「李さん一家」という題名の漫画があった。
読んだ時、ちょっと悲しさを感じた。
その日暮らしという事の希望のなさ。無力感。
つげさんは、もしかしてうちの李さんの知り合いか。

それほどに李さんと同じ匂いを感じる漫画であった。
懐かしく思い出している。

まさか、自分がこんな人と。
こんな筈ではなかったのに。

つかんで引き戻したい過去の時間。

そうはいっても子供達の父親は李さんである。
いまさら人生のリセットはできない。

三月というのに小雪が舞っている。
寒い。

明日は太陽が出てきますように祈りながら。
今日の所はこれで。





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