まんまるログ

融通性か?和・洋・中・無国籍・ジャンクとなんでも食べる胃袋と脳みそ。

李さんとまんまるの話

2013年03月18日 | 日記
李さんは、大阪西成区で生まれた。

まんまるは、土佐の高知四万十川の畔で育った。
「そして今は」日本海の半島の山間の限界集落に居る。

「そして今は」シャンソンにこんな歌があった。
ジルベール・べコーは良かった。
ピアノを弾く。立ちながら弾く。叩くように弾き歌う。声も顔もいい。
ピアフが恋したジルベール。粋という言葉がはまる。

李さん一家の今は、漫画〈つげ・よしはる〉とあんまり変わらない。
その日暮らしは野暮よりおとる。
お金があったら、そりゃ酒でも呑んで、お金のない日は隣の畑のトマトを
もらう。野菜をいただく。漫画では盗んでいたが、そりゃあかん。
犯罪になるでしょ。という訳でおことわりを入れる。
すぐにもらえる所が、田舎の良い所ではある。

まことに人生はなんの因果が巡ってこんなんなるやらさっぱり解らない。
一寸先は闇。五寸先は落とし穴。明日はどこ?
明治維新の頃の侍の気持ちが解る。
突然幕府がなくなって、丁髷をざんぎり頭にしたはいいが、髷が恋しいよ。
ほんと、途方に暮れるしかないと思う。
李さんとまんまるについて書こうとすればするほど、適当な言葉が見つからない。
悪い記憶ばかり、傷痕ばかりはいくらでも胸の中を去来する。
自身の不幸を冷静に選別できる高等さは私にない。誠実さもない。

心に渦巻いている言葉が溢れ出して自分を押しつぶしてしまう前に間に合えばいい。


薪ストーブの煙が目にしみる。