まんまるログ

融通性か?和・洋・中・無国籍・ジャンクとなんでも食べる胃袋と脳みそ。

砂利道を歩く…アスファルトより足にも心にもやさしい。

2015年10月02日 | 日記&映画
友人もしくは知人達は、存在そのものが有難い。
常々思っているし…書いてもいる。

たまに会うだけでも…自分の時間がゆっくりと引き戻されていく感じがして…
他人を愛せる自分・自分を愛せる自分に戻っていく感覚…その感覚がしんそこ有難いと思う。

砂利道王国…砂利道工房。
家族全員で物作り…友禅染め・沈金・木工・草木 藍染…
一年振りにS さんにあってあらためてそう思った。

その夜。
ユン・ジョンビン監督の「群盗」を観た。
私好みの映画で(再度)…二度目は居候のKさんも一緒に見た。

両班(ヤンバン)と貪官汚吏の搾取が極に達した朝鮮哲宗13年.
力も金も米もない民…の見方になって世の中を正そうとする義賊の群れ「群盗」は智異山(チリサンに本拠地)があった。
頻繁な自然災害、飢謹…官と富裕層の横暴なまでの結託…庶民の人生が、日増しに疲弊していく中。
羅州(ナジュ)の大富豪の庶子で朝鮮最高の武官であるチョ・ユン(カン・ドンウォン)
彼は冷酷で極悪な手法で★良民を収奪、羅州地方最高の大富豪に成長する。
一方、牛・豚を捉え屠畜人、やっと生きていた★白丁・トルムチ(ハ・ジョンウ)
死んでも忘れることのできない経験(母と妹及び自分が焼き殺される)…命からがら自分だけ逃げおおせる。
「群盗」に助けられ彼らと合流。
二年後智異山の〝新巨星〟「倒置…トチ」に生まれ変わる。


居候のKさんは韓国の人で…映画好き。
日本では、黒沢明監督が一番好きという事で…韓国映画や俳優のあれこれを話しながら…
時間が過ぎて更けていく宵。
夜更けは風が吹き荒れて、玄関先の島唐辛子の鉢が倒れそうになったり…倉庫の前の作業着が飛んだりだったが…

部屋の中では、映画が膠のように人間同士を結んで、ハヤシライスが胃袋いっぱいで…
ひとまずは満ち足りている夕べなのだった。

そうやって、自分とそして縁のある他人と、なだめつすがめつ…つき合いながら生きていくしかない。
アスファルトの道ではなく、砂利の道。

行き過ぎた善意は、相手の依存症を誘発する。
行き過ぎた正義感は、人間を残忍にする。

ソフトな表現だけが果たして有効なのか
国家は収獲とかつあげと奴隷制を植え付けるシステム。

韓国の映画は直接的にその事を描いている。

若者が安保法案反対のデモをした。
うねりは全国各地に拡がりを見せた。
出来る事をコツコツとやる…未来に後悔のないように。
Y君から葉書が来た。

若い世代の声が、この地に満ち満ちて、国の〝安定とか繁栄〟とかうわっ滑りの理念を覆せますように。
「倒置…トチ」は既存の権力を覆すという意味もある。

移ろいやすい秋空の下。

蜻蛉が肩先に飛んできた。

コメント
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