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Mayumiの日々綴る暮らしと歴史の話

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◆鎌倉幕府を支えた尼将軍 北条政子を導いたのは夢からの知らせだった?

2019-07-06 04:28:18 | Weblog



尼将軍の異名を取り、夫・源頼朝亡き後の鎌倉幕府の実権を握った北条政子。
息子・源頼家が外祖母の比企能員の傀儡となりかければこれを幽閉して排除し、父・北条時政が後妻の牧の方の言いなりとなって権力掌握を図ればこれを引退に追い込んだ経歴からは、冷徹なリアリストの雰囲気が伝わって来る。
しかし、実は彼女には不思議な逸話が幾つも伝えられている。
中でも有名なのが、天啓を受け、その予知を信じて自分の運命を切り開いた「夢買い」の伝説である。 政子の妹・時子が或る夜、奇妙な夢を見た。険しい山道を登っている夢だが、何故か着物の袂に太陽と月が入っており、而も頭には橘の実があった。不安に思った時子は、姉の政子に直ぐ夢の話をしたのである。それを聞いた政子は、直ぐにそれは吉夢だと直感をした。
そこで政子は、「それは不吉な夢に違いありません。でも、そういう時は、誰かに夢を売ると災いを避けられると聞きます。大丈夫。私がその夢を買ってあげましょう」と時子に言い、鏡と衣を渡した。
すると、その晩、政子は白い鳩が金の箱を咥えてやって来る夢を見た。
翌朝、伊豆に流されていた源氏の御曹司・頼朝からの恋文が届き、政子は憧れていた頼朝と結婚することができたのである。
更に、政子が受けた天啓が幕府を危機から救ったこともある。 承久3(1221)年、後鳥羽上皇が鎌倉幕府を打倒を企図して北条義時追討の院宣を下した際、政子は天照大神の夢を見たという。天照大神は「そなたが私の化身となり、京の輩を討て」と言ったとも、「私は天照大神である。戦 が起こるが、太平の世を望むなら私を崇めなさい」と言ったとも伝わる。
政子は直ぐに、この戦は天照大神の加護を受けることができると信じた。
夢のお告げの通りに使者を伊勢神宮へ派遣すると、御家人たちに向かっては、自信をみなぎらせながら「そなたたちが頼朝公から受けた御恩は、山よりも高く海よりも深い。上皇を恐れずに、亡き頼朝公の恩に報いよ。正義はこちらにある」と檄を飛ばしたのは有名だ。
かくして幕府軍はこの乱に勝利して全国にその支配を行き渡らせたのである。

    
                   日本史ミステリー
                     とんでもない能力を持った「超人」にまつわる伝説

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