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『青雲の志』 陳舜臣 「弥縫録」

2024-06-12 14:04:23 | Weblog


甘えん坊なイメージのバラ

 

ーーー青雲の志を抱いて郷関を出るといった表現がある。
この場合の青雲の志とは、功名を立てて立身出世しようとする意欲のことなのだ。
中国では方位や季節或いは動物に色をあてる習慣があった。
青といえば、すぐに連想されるのが、春であり、東であり、竜である。
東は日の出る方角であり、人生の日の出の時期を「青春」というのは、これに由来している。

青は若く、爽やかである。それに、「雲」という言葉をそえると、心弾むような語感が生まれる。
雲は天の上にあるのだから、若き日の功名心は、まさに天に昇ろうとするかのようである。


ーーー青雲を抛却して白雲に帰すと白居易は詩に詠んでいる。
青雲の志を抱きながら挫折した者が絶望の果てに望むのが、白雲の世界であったろうことも容易に想像される。
権力闘争に敗れた者は、よく仏門に入ったものだ。
出世競争の落伍者に限らず、その勝利者でも勝利の虚しさを悟って青雲から白雲に転向する例もあった。
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