10月23日(日)、仙台の江陽グランドホテルにおいて開催された「宮城県石巻好文館高等学校同窓会仙台支部」仙台白梅 平成28年度総会 に出席しました。
幹事は44年卒業の中の数名の方々で忙しそうではあるけれど連携プレーできびきびと楽しそうに運営していました。(感謝・・です。)
仕事で忙しかった私はそのような支部があることも知らずに過ごしていましたが、東日本大震災の年に退職してから同級生に再開する機会を得て、かつての友達が頑張って仙台支部の仕事をしていることを知りました。なんでも一昨年ごろに役員の代替わりが行われたそうで44年卒業の私たち同級生の方々が会長等の役員になったのだそうです。
会長さんは、私が住んでいる町(10月10日から市になりましたが)の町長選に数年前に立候補したKさんです。
総会次第の中のアトラクションとして、石巻の子どもたちによる紙芝居「初めてせかいいっしゅうした日本人は~若宮丸に乗っていた人たち」と書いてあったので、ぜひ見たいと思っていました。
その時間になんとか間に合い初めから見ることができました。
紙芝居の絵はこどもたちの手によるものです。読み手も小学校3年生~5年生の4~5人の子どもたちでした。
お世話をしてくださる方も県立i石巻女子高(現「宮城県石巻好文館高等学校」男女共学になっています。)出身の若い方(もちろん女性)です。「一般社団法人 キッズ・メディア・ステーション」の代表理事をなさっています。名刺に「石巻日日こども新聞」とも記入されているのでそちらの仕事をなさっているのでしょうか? http://kodomokisha.net/kms/index.html
「石巻日日こども新聞」は、こどもたちの取材活動により、石巻の今を伝える新聞です。石巻日日新聞社の協力により本物の新聞と同じ仕様で制作。東日本大震災から1年後の2012年3月11日創刊。季刊発行継続中。発行部数は3万部。こども記者サポーターの皆さまにお届けしているとのことです。
会場で配布されていた新聞2016年9月11日号の第1面には、サッカーの本田圭祐選手への手紙を通じての取材が掲載されていました。石巻の子どもたちに「ホンダファミリアフットサルコート石巻」をプレゼントしてくれた本田選手にどうしてこのフットサルコートを作ってくれたのか知りたくて手紙を書いて取材をしたのです。(毎週このコートでサッカーの練習をしている石巻小学校4年生の男の子です。)
そして本田選手からの手紙を紹介しています。子どもらしい質問に丁寧に答えてくれる本田選手の人柄や夢に向かって進む気持ちが伝わってくる内容となっており、被災地に暮らす子どもたちにも希望を与える内容になっています。 http://kodomokisha.net/
その他、「石巻川開き祭り」において行った「川開き石巻日日子ども商店」の記事、「こども病院」の記事等もあり、そして、「未来の金華山」という連載小説もあります。文、絵ともに中学生によるものです。なんだか楽しそうです。
作る方も読む方も視野が広がるきっかけになるような身近な出来事から海外のことなど、子どもたちの目から見たり感じたりしている「今」を知らせる記事がたくさん掲載されています。紙面には「風の子応援プロジェクト(NPO日本希望工程基金)」に多くの企業等が参加し、応援してくれていることも紹介されています。
「石巻こども日々新聞」の紹介が長くなりましたが、このような日々の活動のなかから生まれたものが、初めの写真の絵にあるような「初めてせかいいっしゅうした日本人は~若宮丸にのっていた人たち」の紙芝居なのです。10枚ほどで構成されています。絵はこどもたちの描いたもので子どもらしい面白いものになっています。分かりやすいです。
紙芝居を絵葉書にしたものを販売していたので購入してきました。(効果的な試みですよね。)何かのイベントでも紙芝居を上演?することも可能とのことでした。
「若宮丸」のことは、「石巻学」の中でも紹介されていましたが、子どもの手による紙芝居は分かりやすく楽しいものでした。
「若宮丸」は、江戸時代に石巻から江戸へ木やお米を運んでいた船でしたが、ある時途中嵐にあって江戸とは反対の方角に流されアリョーシャンの島に流れ着き、その後ロシアの皇帝に謁見するなどしながら、あるものはロシアに住むことにして残り、あるものは最後まで日本を目ざし、ロシアの船に乗り途中デンマーク、イギリス、カナリア諸島、ブラジル、マルケサス諸島に立ち寄り、ついには日本に戻ってきたということです。その当時のロシアや日本の国の情勢なども感じられる内容になっています。戻ってくるまでに13年が経過していたとのことです。
このことは、当時日本が外国と交流がなかったために、多くの人には知られることはなかったそうです。
それにしても、「若宮丸」のことといい「支倉常長」出帆の謎?といい、石巻には、埋もれている?歴史的事実が案外豊富なのかもしれません。
港町として伊達藩の交易港や農村漁村として栄えた中には、当時の石巻の人々はさほど関心を示さなかったけれど様々な庶民の歴史が隠れているのかもしれません。
この子どもらしい絵の紙芝居の絵葉書、販売はしないのでしょうか?実用的だし、夢があると思うのですが...。
アリョーシャンの小さな島に流れ着いた人たちが島の暮らしに触れる場面 (上)
若宮丸漂流民の足跡 (下) なぜか絵の下の方が切れてしまいます。
紙芝居でなんて、考えもつかなかった。
ついでに紙芝居動画にしたらどうでしょう?
YouTubeに投稿するとか。
そうしたらたくさんの人に見てもらえますよね。
他の絵もとても新鮮です
子どもたちの手による紙芝居、懐かしい中に新鮮さを感じます。
YouTubeへの投稿の仕方、誰かに教わろうかな